688  全国総合学科校長会  2011年05月30日(月)
 全国総合学科校長会で先週後半は東京にいました。都立晴海総合高校で全体会、分科会が開催され他府県の取り組みの報告を聞きました。総合学科は「産業社会と人間」という必修科目に大きな特徴があり、主にキャリア学習を中心に各校で取り組まれています。本校のように週2回の産業社会と人間の時間を二つに分け、近い将来を考える授業(2年生からの授業選択を中心にしたもの)と遠い将来を考える授業(自分の進路を見つけたりや職業観を養う授業を中心にしたもの)を別々に設定している学校は珍しいようで、分科会に出席している約25校のうちでは、本校だけでした。分科会の質疑応答の中で大阪や兵庫の取り組みがいくつか紹介されましたが、「産業社会と人間」の授業は全体として近畿圏の総合学科高校でおもしろい取り組みがなされている印象でした。
 また質疑応答の中で、総合学科は工業高校や商業高校のような専門高校ではなく、また普通科高校でもない。どこに総合学科の特徴を見いだしたらよいのかという質問がありました。この問題は毎年、この会議で提起されます。私は総合学科とは、「学びの構えを学ぶ」学校だと思っています。様々なことに興味をもって、色々なおもしろいことを見つけ、その中から自分がこれから取り組んでいくことを見つける手助けをする学校だと思っています。受験勉強の技術を覚えるのではない、就職して即戦力になる技術を覚えるのでもない。「これ!」と決めた技術を徹底して学ぶのではなく、少しずつかじりかけでもいいので、興味のあることを見つけ、その興味のあることをこれからの人生で深く学んでいく力をつける学校だといってもいいかもしれません。それが「学びの構え」だと思っています。
 会議が行われた晴海総合高校は平成8年に開校した東京都で最初の総合学科高校で、開校に合わせて校舎も新築されたので非常にきれいな校舎です。5階建ての校舎で約300人が収容できる講堂、大きな吹き抜けのある図書館、全天候型のグランドなど設備も整っています。都心(銀座から地下鉄約10分)にあるので、グランドはやや狭いですが、非常に美しいまま保たれているのは、生徒の掃除なども含めてメンテナンスがしっかりできているからでしょう。美しい校舎を見るにつけ、芦間も改築してほしいと思いますが、なかなか・・・・・。


687  東京に来ています  2011年05月26日(木)
全国総合学科校長会で東京にいます。今日は総会と近畿ブロックの会議でしたが、あすは研究発表があります。久しぶりの東京ですが東日本大震災の影響で鉄道は間引き運転、自動改札機も半分が閉鎖、エスカレーターも止まっているところも多いです。ホテルが築地にあるので戻ってきて食事に行きがてら築地周辺を歩いてみました。ホテルの前にインドの寺院のような不思議な建物があります。築地本願寺です。浄土真宗本願寺の東京の別院です。江戸時代は浅草の近くにありましたが火事で焼け、建て替地として幕府に認められたのは海上でした。そこで佃島の信徒が中心になって海を埋め立て、新しい土地を造りました。それが築地です。そこに本願寺を再建し、築地御坊と呼ばれました。そのお寺も1923年の関東大震災で倒壊してしまいました。昭和になって再建されたのがこの本願寺です。伊藤忠太という東大教授の設計でこの不思議な建物ができたのが1931(昭和6)年です。建物のあちこちにライオンのような不思議な怪物が配置されています。建物は不思議な石造りですが、内部は普通のお寺です。築地は東京の中央市場があるので、おいしい魚を求めてたくさんの観光客であふれています。グルメ本がたくさん出版されています。
しかしそれだけではなく、築地本願寺や1928(昭和3)年にできたとても美しい聖路加病院旧棟、福沢諭吉が始めて慶応大学を開学した場所、杉田玄白が解体新書の翻訳を完成した場所などたくさんの史跡が残っています。

686  クラブ再開、教育実習開始  2011年05月25日(水)
今日で中間テストが終わりました。部活動が再開し、体育祭の応援練習もスタートしています。テストから解放されて、生徒は元気いっぱいですが、明日以降の授業でテストが返却されます。成績は、さあ・・・・・どうでしょう?特に、1年の最初の考査は、返ってくるときがドキドキです。
そして、今日から2〜3週間の予定で教育実習が始まりました。今年の実習生は数学(大阪市大)、理科(近大)、体育(天理大)、美術2名(京都精華大)、英語(関西外大)の6人です。オリエンテーションの最初に校長講話ということで、15分ほど話をしました。たとえ実習生であっても、学校にいる以上学生ではなく教師であること。そのために、教材の準備や工夫、その日の振り返りなど、よい授業ができるように努力してほしいこと。教師は授業だけでなくたくさんの仕事をもっているので、その仕事をよく観察してほしいこと。学校によって様々な生徒がいて、様々な指導の形がある。芦間の方法もその一つのかたちとして経験してほしいが、教員に採用されて赴任する学校は全然芦間とは違うこともあることをよく知っておいてほしいということ。などを話しました。わずか2~3週間でこの仕事の全貌がわかることはありませんが、実習の途中に体育祭もあり、授業以外にも経験することはいっぱいあるはずです。前向きに取り組んでほしいと思います。


685  2年生の進路  2011年05月24日(火)
21日の土曜日は、京都産業大学の入試アドバイザーの今井先生にお越しいただいて、大学受験のための保護者の心構えについてお話ししていただきました。対象は2年生の保護者の方々です。できるだけ早いうちから、生徒だけでなく保護者の方にも大学受験のための心構えについてお話を聞いていただいた方がいいと思います。2年生にとって入試はまだまだ先という印象がありますが、実際には推薦やAO入試等を考えるとあと1年半しか時間がありません。しかも大学入学のための資金を用意するのは早ければ早い方がいいということもあるので、2年生の保護者集会は入試のことについて話していただいた次第です。
また、生徒対象には今週の木曜日就職・公務員受験の生徒も含めて11の大学から先生に来ていただいて話をしていただく予定にしています。外国語、経済・経営、理工・生命科学、スポーツ、保育・幼児教育・小学校教諭、看護、リハビリ、心理、美術・デザイン、栄養・調理・製菓、服飾・美容、就職・公務員の12テーマから生徒は1テーマを選びお話を聞くことにしています。最近は生徒数が減少し、大学が通りやすくなったと言われますが、実際には難関大学は難関のままで変わりありません。そのためにも2年生から進路についての知識を得て、モチベーションを上げていかないと、なかなか希望する進路には合格しないのです。
私が高校生の時は、浪人するのが当たり前のようなところがあり、クラスの半分以上は浪人していましたし、3浪とか4浪というような猛者もいました。浪人がいっぱいで予備校も不合格ということがあり、1年目は宅浪、2年目は予備校合格を目標にしようとかいう人もいたようです。ところが今はほとんど浪人する生徒がいません。目指す大学へ現役合格するために、早くから準備を進めてください。


684  今日はNIEの協議会  2011年05月23日(月)
 先週から先生方と面談をはじめて、約半分の先生との面談が終わりました。今週は出張が多くて、6人の先生の面談の予定が入っていますが、少しお休みです。木、金は全国総合学科校長会で東京へ行くことになっているので、それまでに忘れている仕事はないか思いだしているところです。今日は午後からNIE(Newspaper In Education) の推進協議会で読売新聞社へ行くことになっています。国語、社会、家庭科などで新聞を使った授業をしている先生がたくさんおられて、報告を聞くととてもうまく活用されている例もあります。最近の子どもは文章を読まなくなったといいますが、確かに紙ベースの本は読まなくなっているようです。しかし、小型のモバイルやPCを使った電子書籍や漫画などはけっこう読んでいるようで、ネット上のベストセラーなどもでてきています。しかし、ちょっと心配なのはネット上の文章には「これは困るなぁ」という表現が多いことです。たとえば質問サイトの質問や解答を見ていると露骨に部落差別や障がい者差別などの表現がみられることも多く、個人のブログやフェイスブックなどにはもっとあるのだろうと思います。匿名で書き込むことができるのが「何でも書き込める」という安心感につながっているのでしょう。また、個人情報(住所や生年月日、顔写真まで)を平気でネットに載せている人もあって、「どうぞご自由に悪用してください」と言っているようなものです。先日生徒を対象にした防犯教室(写真) で守口少年サポートセンターの方に来ていただき、ネット犯罪のことを話していただきましたが、出会い系サイトや架空請求での被害はあとを絶たないようです。
 その点、新聞というのは、文章がきっちり書いてあるので読むのには適しています。しかし記者の主観がかなり入る場合があるので「ちょっと違う」と思うこともありますが、そういう文章に対する批判の目を育てるという意味でも、授業に使うことの意味は大きいと思います。


683  運動不足  2011年05月20日(金)
 むかし(といっても約10年前)は毎日ソフトボールのノックをしたりして身体を動かしていたのですが、だんだん身体を動かすことが少なくなり、運動不足が気になっています。毎日どれくらい歩いているのだろうと思い、万歩計をつけてみました。家から最寄り駅までが約400m、学校から地下鉄守口まで約400m、電車の乗り換えなど途中で約400m。合計片道1.2kmを歩きます。往復2.4kmです。歩幅が80cmとして3000歩ぐらいだろうという予測でしたが、意外に多くてほぼ毎日8000歩程度歩いています。歩幅が思っているより小さいのかもしれませんが、地図上の距離に表れない学校の中での歩数が多いようです。ここ数日は先生方との面談で座って仕事をしていることが多いので、6000歩ほど(写真は見にくいですが6060歩の表示)になっています。もう少し歩かないと、お腹が出てきて困るので明日は少し長い距離を歩こうと思います。ランニングとスイミングは苦手で「なんでこんなしんどいことせんとあかんねん?!」とすぐに思ってしまうので、挫折します。ところがウォーキングは速度が遅いので、途中で街の景色を眺めたり、よその家の庭の花を眺めたり、変な看板を見つけたり、大きな家を見つけて「でかい家やなぁ~、掃除えらいやろなぁ~」とか思ったり、余所見が楽しいので10kmぐらいは簡単に歩けます。明日も余所見しながら少し長く歩いてみます。晴れは明日までで明後日は雨のようです。

682  中間テストが始まりました  2011年05月19日(木)
 中間テストが始まりました。気温はやや高いですが、湿度の低いさわやかな日が続いているので、テストにはよい気候です。生徒にとっては「天気がいいのに、外でクラブがしたいのにテストかぁ・・・・・」という感じでしょうか。
 私は今、先生方と順に個別面談をしています。今年芦間へ新しく赴任された先生とも話をしましたが、最初は芦間の生徒の力がよくわからないので、この授業の方法でいいのかという不安があるようです。授業が進んでいくうちに、少しずつ修正を加えながら芦間での授業のかたちをつくっていただきたいと思います。面談で多くの先生が言われる感想は、芦間の生徒はとても優しく、他の人のことを考えて行動しているということです。自分勝手な判断ではなく、他の人のことも考えて行動する力を身につけてきてくれているのならとてもうれしいことです。
 テストは25日まで5日間続きます。テストが終われば体育祭に突入です。もう今から待ちきれないという人もいるのでしょうが、今は体育祭を少し横へ置いてしっかりテスト勉強をしてください。テスト科目は1年生は7科目ですが、2年生は20科目、3年生では30科目をこえます。もちろん選択している科目のテストを受けるのですから、一人で20科目も30科目もテストを受けるわけではありません。しかし、他校よりテストの受験科目は多いかもしれません。ちょっと大変だろうと思いますが、テスト後のはじけた気もちに期待して、しっかり勉強してください。


681  明日から中間テストです  2011年05月18日(水)
 明日から中間テストが始まります。1年生にとっては高校で初めての考査です。授業がわかっているのかわかっていないのかが判明します。私は高校で最初のテストでは、点数が何点だったかは忘れましたが、数学が欠点だったことを覚えています。結果がよかったら喜んでください。それをきっかけに、期末テストはもっとよくなって、いい気分で夏休みに突入できます。よくなかった人も悲観しないでください。まだ1学期の中間テストなのですから、これから挽回のチャンスは何度もあります。英語と数学はこの結果によって、発展、標準、基礎の3つのコースに別れます。基礎コースに入ってもしっかり予習、復習を繰り返す癖をつければきっと挽回できます。
 2年、3年の人はもうテストは手慣れたものでしょう。テスト勉強の仕方も、もう何度も経験しているのですから、よくわかっていると思います。しかし、よくわかっているからといって慢心していては、落とし穴が待っています。しっかり勉強して「安心」となんとかなるやろと思う「慢心」はちがいます。
 ところで、テスト勉強はやはり「覚える」ということが大事になります。要領よくポイントを押さえて覚える必要があるでしょう。しかし、「覚える」というのは、テストに対応するその場しのぎの行為です。覚えたことがどれだけ定着するかが大事なことです。たとえば中学校で習った日本の都道府県の位置や主要国の位置を地図を見てすぐにいえるでしょうか?いえなかった人はその場しのぎで覚えたことが、定着していないということになります。自分の頭の中に定着させなければならないことと、忘れてもいいことをうまく選び取るというのも、学ぶという行為の一つです。

680  花外楼のこと  2011年05月17日(火)
大阪北浜にある花外楼は、明治の初め大阪会議が開催された場所です。天保年間に加賀の国から大阪に出てきた伊助が北浜で料亭を開業し、「加賀伊」と称したのが始まりです。大阪会議は明治8(1875)年、大久保利通、木戸孝允、板垣退助、伊藤博文、井上馨らが大阪に集まり、加賀伊で後の立憲体制へ向けてのルールをつくった会議です。この会議によって木戸、板垣が参議に復帰したので、この会議の成功を祝して、木戸が「加賀伊」に対して「花外楼」という屋号を贈り、以後花外楼と名乗るようになりました。花外楼は現在、大阪証券会館ビルの中にありますが、ビルが老朽化したため一時休業します。そのため、花外楼が保存する明治期の書画を公開する「花外楼一日博物館」が5月8日に開催されました。有名な木戸揮毫による「花外楼」の額のほか、井上馨による「香涯楼」と書かれた書など、花外楼が所蔵するたくさんの書画が展示されていました。現在の建物は3代目で、2代目の建物は大阪市に寄贈されたそうなのですが、大阪市にその建物を再建維持するお金がなく、結局失われたままになっています。どうもそのあたりの文化行政のお粗末なところが大阪の欠点です。花外楼の建物があれば、観光資源としても利用できたのです。

679  PTA総会、後援会総会、10周年記念実行委員会  2011年05月16日(月)
 先週の土曜日はPTA総会、後援会総会、10周年記念委員会の会議三本立てでした。PTA総会、後援会総会ではそれぞれ新役員が承認され、新しい体制で動き出します。新予算も承認されました。23年度PTAとしては、会員の親睦をはかるために6月に昼食会と文化行事を実施します。昨年は天満天神繁盛亭へ行きましたが、今年は大阪を船で巡る「なにわ探検クルーズ」を実施します。湊町OCATから出発して、中之島、大阪城をめぐって再びOCAT へ戻るコースになると思います。
 大阪は水の都といわれながら、自動車の増加に伴って水路は交通の邪魔になり、水も汚いので、長堀や西横堀のほかたくさんの水路が埋め立てられてしまいました。埋め立てられた長堀は今では駐車場とクリスタ長堀という地下街になっていて、心斎橋や四ツ橋など大阪でも由緒のある橋が消えてしまいました。西横堀も埋め立てられて今では阪神高速の橋脚になっています。四ツ橋などは残っていれば大阪の観光名所となっていたと思うのですが、残念なことです。しかし、最近大阪の川が少しずつきれいになって、川をめぐる観光船も整備されるようになってきました。その船で大阪を川から見てみようという企画です。普段は見ることができない橋の裏側などもなかなか面白いと思います。ホームページのPTAだより→続きを読むから案内をご覧いただいて、ふるってご参加ください。
 10周年記念会では秋の記念会に向けて色々なことが話し合われました。同窓生の絵画展や芦間生の発表など、生徒を中心にした10周年の会にしたいと思っています。詳しいことは決まり次第ホームページでご紹介します。


678  ホームルームでは  2011年05月12日(木)
 今日のホームルームは、2年生は進路講演会で「進路と学費のプランニング」というお話を聞きました。保護者の方にもご案内して大阪経済大学の入試課の課長様に来ていただいて講演をしていただきました。大学への進学は入試の受験料、入学金、授業料など、かなりのお金がかかります。2年生の今のうちからしっかりその準備をしておかないと、せっかく合格したのに、お金の問題で進学できなくなるなどということもあり得るのです。もちろん奨学金制度もありますが、奨学金が支給されたといっても、それですべての学費を賄えるわけではないので、どうしても資金の準備が必要です。生徒、保護者ともども、早いうちからその心構えが必要です。2年生は5月21日には、保護者集会を開催して、受験生の保護者としての心構えをお話ししていただく予定になっています。
 1年生は守口少年サポートセンターの方に来ていただいて、防犯教室を開きました。貴重品の自己管理だけでなく、携帯電話やインターネットに関わる犯罪のDVDをみて、誰でもすぐに犯罪に巻き込まれる可能性があるということを話していただきました。特に携帯の出会い系サイトで知り合った人と会って乱暴された例や全く身に覚えのない架空請求によってお金をだまし取られた例などを紹介されました。携帯に「○○のサイトの使用料金が未納になっているので、連絡をしないと民事訴訟をおこす」などというそれらしいメールが送られてくる架空請求は、高校生だけでなく大人もひっかかることが多く、あわてて氏名、住所、アドレスを教えてしまってお金をだまし取られる例が頻発しています。今日1回のお話では「まだ他人事」という感じの人もあるかもしれませんが、何度も何度も話をしないと、犯罪に巻き込まれてからでは遅いので、生徒に嫌われても機会をとらえては話し続けなければいけないと思います。


677  急に夏が来た!!  2011年05月11日(水)
先日まで寒い日が続いていて、なかなか春爛漫にならないと思っていたら、急に夏が来てしまったような天気です。梅雨前線が日本の南岸に停滞して、もう梅雨に入ってしまったのかもしれません。外はずっと雨です。早く入梅して、早く梅雨が明けると暑い夏が早く来てしまいます。今年の夏は電力が不足するようなので、昨年のような暑い日が長く続くのはカンニンしてほしいものです。前線の北側にあるさわやかな気候をもたらす高気圧に「ガンバレ」と思わずエールを送ってしまいます。暑い夏もジメジメした梅雨もいやなので、気もちのいい5月が長く続いてほしいものです。
それにしても今の私たちの生活には電力というエネルギーは不可欠なものになりました。照明だけでなく学校でも校内LANのサーバーは常にONの状態を保っていますし、チャイムもプリントの印刷も電気です。家庭でも冷蔵庫が動かなければ食品は腐ります。携帯電話やメールなどの通信手段も電気がないと何もできません。私たちの生活は衣食住すべてを電力に頼っているといっても過言ではない状況です。その電力が足りなくなるので、この夏の省エネルギーを見越して扇風機、土鍋、魔法瓶がどんどん売れているようです。土鍋はご飯を炊くのに使うようですが、炊飯器しか使ったことのない人が多いので、この夏はやたらにコゲが多くて芯のあるまずいご飯を食べる家庭が増えるのでしょう。土鍋で炊いたご飯の「おコゲ」はおいしいのですが、コゲすぎるとただの炭です。
大阪を第二室戸台風が襲ったのは昭和36(1961)年でした。その時電線があちこちで切れて1週間近く停電した記憶があります。当時は電気がなくて困ったのは夜が暗いことぐらいで、冷蔵庫もまだ氷で冷やすタイプでしたし、通信も当時の固定電話の契約者数は約400万件、現在の約10分の1であったので、電話のある家の方が珍しい時代でした。ご飯もへっついで炊いていた家もあったので特に困りませんでした。生活の半分はまだ自然エネルギーで生きていた時代だったのです。今の私たちの快適な生活を支える電力が不足するとどんな事態を招くのかがわかったという点で、私たちは普段の生活を見直すいい機会を得たのかもしれません。


676  生徒会認証式  2011年05月10日(火)
5月6日の避難訓練のあと、前期生徒会認証式を行いました。会長をはじめ9人の生徒が執行部として認証され、前期の生徒会運営の中心になってくれます。また、執行部のもとに体育、文化、生活、保健、図書などの委員会があり、それぞれ委員長を決めて活動をはじめます。芦間の生徒会は、大震災のあともすぐに義援金活動に動いてくれたようにフットワークが軽いのですが、23年度前期の生徒会も軽いフットワークで、全校生徒からよく見える活動をしてもらいたいと思います。体育祭、文化祭などはそれぞれ実行委員会があって、生徒会執行部がすべてを担当する行事ではありませんが、生徒会の仕事もいっぱいです。また、他校との交流も進めてほしいものだと思っています。これまでも夏休みの初めに守口支援学校との交流をしてきましたが、他の高校との交流や他府県の高校との交流などもできれば面白いだろうと思います。
生徒会が教師の指示のとおり動くのではなく、自分たちで考えて自主的に活動できる学校というのは生徒の力のある学校だと考えています。その力は、「有名大学にたくさん合格する」という学力とはまた異なった、数値では表せない学力です。そのような学力をもった生徒が芦間からたくさん育ってほしいと思います。数値化できる学力とともに、授業、生徒会活動、部活動などを通じて、プレゼンテーションの力、コミュニケーションの力、協力して運営する力など数値では表せない学力をたくさん手に入れてほしいものです。



675  空手道部公立高校大会優勝!!  2011年05月09日(月)
 去る4月23日に東大阪体育館で大阪高体連主催で行われた、第23回公立高校空手道大会において、芦間高校の空手道部が男子団体形の部で優勝、女子団体組手で3位になりました。個人でも組手で3位になった生徒が2名、5位の生徒が1名と優秀な成績を残しました。男子は形、女子は組手で昨年の近畿大会にも出場しましたが、今年は幸先よく公立高校でトップになりました。高体連に加盟している公立高校の空手部は21校ですのでとても健闘したといえると思います。昨年空手を指導していただける先生が赴任されて、毎日練習を見てもらえるようになったので、生徒も喜んでいます。練習場所である柔道場の畳も長い間替えていなかったので、かなり傷んでいてコシがなくなり、グニョグニョになっていました。空手部の活動だけでなく、柔道の授業でも足が畳の継ぎ目に入って危険な状態であったのですが、やっとこの春に一部を新しくすることができました。
 空手の大会は、昨年の近畿大会で「形」を見学しましたが、なかなかかっこいいものです。団体形は3名が一つのチームになって、形を披露するのですが、かなりの筋力を必要とするように思います。しかも3人がしっかりシンクロしないと動きがばらばらになって美しく見えません。素人目に見ても、上手下手がよくわかるのですから、専門家の審判の先生が見るとおそらく優劣はもっと際立つのだろうと思います。一人でも力が落ちると大きな減点になるのだと思うので、日ごろの練習とチームワークの勝利だと思います。今年はぜひ、組手の試合も見たいと思います。女子が組手で3位になっているので、もっと練習して近畿大会やインターハイにもぜひ出場してほしいと思います。次は6月4日、5日に東大阪体育館で公式戦があるので見学に行きたいと思います。
 芦間高校のクラブ活動の成果は、校舎の壁面に大きな垂れ幕で掲示しています。外から見えにくいのが欠点で、もっと外から見えやすい位置に垂れ幕を掲示できないかを考えています。全国3位になったパソコン部や、近畿大会に出場する卓球部のほかにもかなり優秀な成績を残しているクラブもあります。垂れ幕を懸ける場所がないぐらい、どのクラブも活躍してほしいものです。


674  避難訓練をしました  2011年05月06日(金)
 今日は放課後に火災の避難訓練を行いました。6限終了直前に警報ブザーを鳴らし、グランドへの避難を行いました。HRからの避難ではなく、それぞれ選択授業の教室からの避難なので、集合点呼に時間がかかるかもしれないと考えていましたが、約10分で全学年点呼が完了しました。時間的には許容範囲内ですが、訓練だとわかっているのであまり緊張感がないのは困ったものです。3月11日の大震災後なので、もう少し緊張感をもって訓練をしなければならないと思います。来ていただいた守口消防署の方にも、もう少し緊張感をもつように注意されました。その後、水消火器を実際に使ってみました。「火事でーす」と大きな声で言ってから、水消火器を使ってみましたが、大きな声が出ません。これも緊張感がないからでしょう。
 守口は市域全部が沖積平野で地盤が非常に弱いところです。芦間高校も沖積平野上にあり、決して地盤が強いとはいえません。もちろん校舎の基礎はしっかり造ってあるので偏った沈下などは見られませんが、大地震に襲われるとどうなるか心配です。避難所としても利用されるので、地震による火災を出さないように気をつけることが最も大切なことです。
 避難訓練のあと、空手道部の伝達表彰(これは月曜日に書きます)、23年度前期の生徒会の認証式(生徒会のことは火曜日に書きます)、体育祭の結団式と続きました。全学年の集会は体育館で行うことが多く、グランドへの集合は久しぶりでした。体育館より広々した感じで、余裕があって、照明をつける必要がないので電気代もかからないという点で気もちのいいものですが、スピーカーの声が近隣の家にも聞こえることや、声が拡散して後ろの方の生徒が聞こえにくいなどの欠点があります。一長一短ですが、いつから全校集会が体育館になったのでしょうか。20年ぐらい前はどこの学校でもグランドに集まっていたような気がします。


673  1、2年生は進路を考える授業です  2011年05月02日(月)
連休の谷間というのはあまり集中できないのかもしれませんが、本校ではきっちり7時間授業をしました。時間割変更をして7限目は木曜の産業社会と人間(1年)、総合的な学習(2,3年)の授業です。1年生は進路・分野別の説明会で@医・薬、A農学・理工、B生活科学、C看護・医療、D法・経・商、E社会・社会福祉、F文・心理、G外国語・国際、H教育、I芸術、J就職・公務員の合計11分野にわけて、それぞれ学年の担任、副担任、進路部長が分担して生徒に話をしました。生徒は途中で1回入れ替えをして、2分野の話を聞くことができました。2年生は選択科目の全体説明会で、各教科の担当の先生が3年生での授業選択の方法について説明されました。よく聞いてメモをとっておかないと、入試に対応するにはどの講座を選択すればよいか分からなくなってしまいます。全体会でしたが私語もなくみんなメモをとりながら一生懸命聞いていました。連休の谷間は、授業ばかりでなく、先のことを考える今日のような講座をはさむのもいいように思います。
明日からまた3連休です。クラブに入部している人は、連休も活動で登校したり、他校へ行ったり忙しい日々を過ごすことになると思います。人間というのは元来サボりにできていて、「時間があったら、あんなこともしたい、こんなこともしたい」と思いを巡らすものですが、実際に時間ができると何もしないまま、ただ漫然と(呆然と?)時間が過ぎていくことが多いものです。逆に忙しい方が時間の合間を見つけて色々なことができるような気がします。クラブに入部すると勉強ができないから入らないという人がいますが、それは逆で、クラブで忙しい方が必ず勉強もはかどるものなのです。連休も部活動で充実した日を過ごしてください。






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