655  今年もありがとうございました  2011年03月31日(木)
 今年度も今日で終わりました。今年度も芦間高校をいろいろな方面から支えていただき、ありがとうございました。生徒は3月初めに7期生がみんな溌剌と卒業し、10期生が初々しく入学してきました。先生方はこの年度末が異動の時期です。今年度も何人かの先生が定年退職や、他校への異動で芦間高校を去って行かれます。これまで芦間高校のためにいろいろと尽力していただいてありがとうございました。異動先の学校でもこれまでと変わらず、楽しい授業をしていただきたいと思います。同時に明日から何人かの先生が本校へ新しく赴任されます。ちょっと忙しいですが、おもしろい学校なのでぜひとも早く芦間の水に慣れてください。
 平成23年度が明日から始まります。23年度は芦間高校10周年の年にあたります。11月22日に10周年式典を守口のさつきホールで実施する予定にしていますが、フォーマルな式典はごく短くして、生徒の発表を中心とした会にしたいと思っています。23年度も「生徒が生きているなぁ」と実感できる学校をつくっていきたいと思います。よろしくお願いします。


654  東日本大震災の義援金募金活動を3日間行いました  2011年03月30日(水)
今週の月曜日28日から今日まで3日間、東北・関東の震災への募金活動を生徒会が中心になってしてくれました。午前11時30分から午後2時30分までの3時間、京阪守口市駅前と、地下鉄大日駅前に立って「大阪府立芦間高校です。東北関東の大震災の被災者の方への義援金の募金をしています。皆様方からお預かりしたお金は、日本赤十字社を通じて、被災者の方に届けます。ご協力をお願いします。」と何度も大きな声で呼びかけながら、義援金募金活動をしてくれました。生徒会で「私たちに何かできることはあるか」と考えて、この活動をはじめました。地震のあとすぐに考え、そしてすぐに行動に移した芦間の生徒たちの気持ちがたくさんの方に届いたのか、募金に協力していただける方も多く、3日間で771,534円という多額のお金を預かることができました。明日、日本赤十字社へ全額を届けます。
今日私は生徒と一緒に大日駅前にいましたが、小さい子どもさんから高齢者の方に至るまでたくさんの方が足を止めてくださり、募金をしていただきました。中には10円や5円、1円のコインをたくさん集めてビニール袋に入れ、よろしくお願いしますと渡していただいた方もありました。ご協力いただいた方には大変感謝しております。どうもありがとうございました。
今回の震災は被災地が広範囲で、しかも福島県のように津波と原発事故の二重の被害を被っているところもあり、義援金の配分が難しいようです。今回の募金活動を見て思うことは、たくさんの方に協力していただいたお金を日本赤十字社へ届けた後、このお金がどの地域の支援に生きるのかはわかりませんが、ぜひとも無駄のないように、有効に被災された地域の支援に使ってもらいたいということです。


653  総合学科とは何でしょうA  2011年03月28日(月)
総合学科について金曜日に書いた続きです。「総合」ということばの意味がわかりにくくて、いったい総合学科では何をすることができるのだろうという疑問が、説明会などで常に寄せられます。わたしは総合学科というのは「おもしろいと思うものを見つけることのできる学科」だと思っています。たくさんある教科、科目の中から自分自身でおもしろそうな科目を見つけて、少しかじってみることができる学科といってもいいかもしれません。その科目について深く探求するには、多くの場合週2回の授業ですから少し時間が足りません。しかし、自分の興味を向けることはできます。たとえば「福祉基礎」「福祉応用」という授業が2、3年に設定されていますが、そこで福祉について学ぶことができます。実習も短期間ですが行われます。しかし、大学の福祉学部などに比べると設備などの点ではとても及びません。「福祉基礎」や「福祉応用」を選択して、「福祉」で何を学ぶのかがわかり、興味をもつことができ、もっと深く学びたいと思うのならば大学の福祉学部や福祉学科へ進学することができます。また、英語で「英会話」や「スクリーン英語」などを選択して、おもしろいと感じたら、大学の外国語学部などへ進学することでもっと深く学ぶことができます。このように、自分の学びの端緒を見つけることができる学科が総合学科であるといえます。「学ぶ」とは知識を覚えて詰め込むことではなく、自分の興味を広げ、その中から「これはおもしろい」というものを選択して、そのことについてより深く掘り下げて勉強することでしょう。その学びをわかっている芦間生は大学でもとても評価されています。私はいつもAO入試の面接練習で同じことを言います。それは、面接官である大学の先生をおもしろがらせてほしいということです。「私は大学ではこんな勉強をしたいのです」ということを話すのが下手でもいいから一生懸命話してほしいといいます。大学の先生に「この生徒はひょっとして、とてもおもしろい研究成果をあげてくれるかもしれない」と思わせてほしいのです。芦間生ならそれができます。それは芦間高校が大学への進学のための予備校ではなく、すべての教科を網羅的に勉強し、知識を詰め込む学校ではないからです。もうすぐ10期生が入学してきます。どんなことに興味をもつ生徒が入学してきてくれるか、今から楽しみにしています。

652  総合学科とは何でしょう@  2011年03月25日(金)
芦間高校は平成23年度に10周年を迎えます。守口高校と守口北高校が統合して芦間総合学科として生まれ変わってから、もう10年という月日が経ちました。平成23年11月23日には10周年の行事も予定しています。これまでの10年を振り返って、そしてこれからの10年に向けて、ここでもう一度「総合学科とは何か」という問いを先生も生徒も共有する時期が来ていると思います。この10年の間に人事異動や定年などによって先生の入れ替わりがあり、芦間創立当初コンセプトは変化してきています。だから一層「総合学科とは何」という問いが大事になってくるのです。文科省は総合学科について次のような指針を示しています。
1教育の特色
(1) 将来の職業選択を視野に入れた自己の進路への自覚を深めさせる学習を重視すること。このため、在学中に自己の進路への自覚を深める動機付けとなるような科目を開設するとともに、生徒の科目選択に対する助言や就職希望者・進学希望者の双方を視野に入れた進路指導などのガイダンス機能を充実すること。
(2) 生徒の個性を生かした主体的な学習を通して、学ぶことの楽しさや成就感を体験させる学習を可 能にすること。このため、教育課程の編成に当たっては幅広く選択科目を開設し、生徒の個性を生かした主体的な選択や実践的・体験的な学習を重視し、多様な能力・適性等に対応した柔軟な教育を行うことができるようにすること。
(平成5年3月22日 初等中等局長通知)
この通知によって各都道府県では総合学科が誕生しましたが、多くの場合、工業、商業、農業、水産などの専門学科をもつ高校を再編して総合学科が生まれています。その中で大阪府は少しコンセプトが違って、普通科を改編した総合学科がたくさん生まれました。芦間高校もその一つです。専門学科を再編した総合学科と普通科を再編した総合学科の間の違いをどのように位置づけるか、普通科を改編した総合学科の特色をどのように示すかというのが重要なことです。
(今日はもうすぐ出張で出るので、続きは次週にします)


651  生徒会が募金活動を始めます  2011年03月24日(木)
 東日本大震災に役に立つことを何かしたいと生徒会執行部が考えて、義援金の募金を始めます。学校関係の人だけでなく、一般の方にもお願いしようと、来週3月28日(月)から3月30日(水)の3日間、午前11時30分から午後2時30分までの3時間、京阪守口市駅前の噴水前と大日のモノレール駅前で街頭募金をすることになりました。守口警察に届け出て許可を得、日本赤十字社にも連絡して集まったお金は日本赤十字に寄託することにします。芦間高校の制服を着て、街頭募金をお願いしている本校の生徒を見たら、協力していただければありがたいです。義援金用の通帳も作って、集まったお金はなくさないように通帳に入れ、間違いなく日本赤十字へ届けます。生徒会執行部だけでなく、それ以外の生徒にも募金の輪を広げようと、校内で協力を呼びかけています。生徒会ホームページにも載せています。また、校内的には4月になってみんなが登校してきてから、募金活動をします。
 今回は地震・津波被害だけでなく原発の事故が重なり、農産物や飲料水から放射性ヨウ素などが検出されて、二重の大きな被害を被っている地域もあります。原子力発電所はあらゆる災害を想定して二重三重に安全性を確保しているので絶対安全だということであったのですが、「絶対」というのはあり得ないということが今回の大津波でわかりました。想定の数倍の大きさの津波が押し寄せたようです。関西も福井県に13基の原発があり、事故がないことを望みますが、今回のような大災害に見舞われるとどうしても心配になります。ただ、ダムによる水力発電は環境破壊が大きな問題になるし、火力発電は二酸化炭素の排出が大きな問題です。太陽光・太陽熱・風力などはまだコストが高く、商業用としては無理があります。電力を何から供給すればいいのかの答えは出ていません。


650  東日本大震災から10日余り  2011年03月23日(水)
 東日本大震災から12日が過ぎました。16年前の阪神淡路大震災と違うのは、被害地域が関東から東北北部まで広域にわたっている点です。阪神淡路は直下型地震で被害地域が淡路島から阪神間、大阪北部という比較的狭い範囲に限られていたので、物資の援助や人的援助が比較的ピンポイントでできたのに対して、今回の地震は範囲が広すぎて援助が拡散してしまうのが大きな問題です。また、阪神淡路は家屋やビルが倒壊して、その下敷きになって亡くなった方が多いのに対して、東日本大震災は大津波ですべてが流されてしまったというのも、亡くなった方が阪神淡路より多くなっている原因になっています。寒いのは16年前も同じでしたが、食料や燃料がなかなか被災地までいきわたらないので、避難所でなくなる方も出てきている状況です。私たちにできることは何かという問いは、今回の地震の影響を受けなかった地域の方が誰でも持っていることだろうと思いますが、募金、支援物資の提供、節電、節水、あわてて地震に備えたグッズを買い込まないことなどが間接的にできることだと思います。もう少し時が経って、被災地の復興が軌道に乗り、被災地から出荷される農産物や水産物などが市場に出回りだすと、それを積極的に買うというのも私たちにできることだろうと思います。関東や東北にはおいしいものがたくさんあるのですから。
 それにしても津波というのは恐ろしいもので、10mを超える防潮堤をなぎ倒して、軽々とそれを越えてきたのですから、とても人間では太刀打ちできません。大防潮堤が役に立たなかったように書いてある記事もありますが、役に立たなかったのではなく、なければもっと甚大な被害を受けていたと考えるべきでしょう。少なくともチリ地震津波では田老の10m防潮堤は人的被害を食い止めたのですから。宮城から岩手の太平洋岸は明治29年の三陸大津波、昭和35年のチリ地震津波など常に津波の被害を受ける地域ですが、その都度立ち直ってきたように、今回もきっと立ち直れると思います。少し心配なのは、この地域ではチリ地震津波の時より、高齢者の方の割合が高くなっていることだと思います。昨夏、社会科研究会の旅行で、仙台や石巻、多賀城を訪れているだけに、説明していただいた石巻漁港の方はどうしておられるだろうと、他人ごとではない気持ちです。


649  海外語学研修出発  2011年03月22日(火)
 3月19日(土)海外語学研修の生徒たちが2名の付添教員とともにオーストラリアのアデレードに向けて出発しました。マレーシア航空でクアラルンプール4時間乗り継ぎです。
関空は地震の影響か、いつもより人が多く、かなり混雑していました。特に出国する外国人が多かったように思います。
アデレードは火、水、木と天気は悪そうですが、気温は18度くらいで過ごしやすい気候のようです。大阪との時差は1時間半、大阪が正午の時、アデレードは午後1時半ですから、時差ボケも少なくすぐに活動できるのではないでしょうか。
関空でのあいさつで、とにかく恥ずかしがらないで思いきりしゃべって、話す英語を身につけてきてほしいといいました。2週間以上英語漬けになるのですからきっと英語を話す力はかなり身について帰ってきてくれると思います。今年の11月には芦間高校10周年行事があるので、その時に何人かで英語によるスピーチをしてくれると嬉しいと思っています。事故や病気がなく元気に楽しい研修をしてきてくれることを祈っています。このホームページにも現地からの速報を載せています。(写真のデータを忘れたので、写真は明日掲載します)


648  新3年は学習モード  2011年03月18日(金)
春休みに入って、新3年生は講習と学習マラソンをしています。英語の講習は10時から、約60人余りの生徒が受けています。大学受験にとって一番大切な科目は国語と英語だと思います。特に英語は苦手な人が多いので、丹念に学習しておかないとあわてて短時間でやろうとしても間に合いません。2階の自習教室では学習マラソンが続いていて、約20人の生徒がチャレンジしています。自分で目標を決めて、自習をするという方法です。それぞれの目標がホワイトボードに貼ってあります。「英語の総復習」「現代文を極める!」「数TAの復習」「日本史をがんばる」など20人余りの目標が書きこまれています。3月中に80時間(8期生なので)の自習(講習の時間を含める)ですから、1日平均7時間ぐらいで達成できるのでしょうか。達成したら大きな達成感と、大きな自信がつくとおもうので全員が風邪をひいたりせずに達成してほしいものです。自習できた時間は前に貼ってある個人の時間表に色を塗って記入します。16日から始めて、一番進んでいる人は20時間まで色がついています。
学習というのは誰かに教えてもらうものではないと思います。「待ち」の姿勢では先へ進めません。自分の力で先へ進む方法を見つけることが最良の方法です。自分に合った学習方法は自分にしかわかりません。講習やチューターは自学自習の補助だと思ってほしいのです。講習に出席しているから成績が上がるのではなく、自分学んだことを講習やチューターで確認するという順序になれば、大きな成果が上がると思います。


647  今日も合格者登校  2011年03月17日(木)
今日は3回目の合格者登校で、朝から国、数、英のテストと全体指導を行って、1時前に解散しました。さすがに最初は遅刻や欠席もほとんどなく、無事終了しました。教えてもらうだけでなく、できるだけ家庭学習や自学自習をするくせをつけていこうと思っています。3年生は春の講習をはじめました。また自習を8期生なので80時間続ける学習マラソンに挑戦している人がいます。寒い中でよくがんばっています。
それにしても3月だというのに寒い日が続いていて、大阪でも雪が舞っていました。緑道公園では早く咲きすぎた桜が2本満開なのですが、かなり寒そうです。大震災で被災した方々は、寒い避難所生活を送っておられるようで、何かできないか考えています。生徒たちは生徒会を中心に近隣の駅で募金活動をして、集まったお金を赤十字に送ろうという計画を立て始めています。京阪守口市や地下鉄守口で芦間高校の生徒を見たら協力してやってほしいと思います。まだ冬型の西高東低の気圧配置が続いていて、関西から東北にかけて筋状の雪雲が日本列島にかかっています。上空1500m付近では−6度の寒気が沖縄を除いたほぼ日本全域にかかっていますし、上空5000mでは−36度という寒気が東北、北海道にかかっています。この寒さはもう少し続くようです。灯油や食料を買いだめしないというのも、被災地への支援の一つです。


646  第2回新入生登校  2011年03月16日(水)
今日と明日は新入生の2回目の合格者登校です。今日は後期入試の日で、今日受検する生徒は電車の中でもたくさん出会いました。芦間の新入生はもうすでに合格が決まっているので、安心して登校してきたようです。あさから、これからの高校での学習について1回目の合格者登校で出しておいた宿題を確認し、答え合わせをする作業を英、数、国の3科目について行いました。明日は、その宿題の中から3科目の簡単なテストを実施します。合格が早く決まってしまうと、安心してあとは全く何も勉強しなくなり、新学期のころには中学校でせっかく学んだ内容をほとんど忘れている場合が多いので、一昨年から一度学習の機会を取り入れる試みをはじめました。効果はあると思います。今日のような宿題やテストなどの目標がないと勉強をしないくせがついているので、少ししんどいですが行っています。高校へ入ってからも重要なのは自主学習です。誰かに教えてもらうのではなく、自分で学習するくせをつけていくように指導したいと考えています。

645  終業式をしました  2011年03月15日(火)
平成22年度も今日で終わり、終業式を行いました。春休みという期間を使って、できるだけ「来年はこうありたい」という自分のイメージをつくってほしいという話をしました。     また、先週の金曜日に発生した東日本大震災の話もしました。マグニーチュード9という信じられないような巨大地震で、津波の被害で壊滅したところがたくさんあり、今でも行方不明の方々がたくさんおられます。生徒の中には親戚や知人などで被災地に住んでおられる人もあるだろうと思います。生徒一人一人が「何かをしたい」という気持ちをもつことは大切なことだと思います。しかし、先走り過ぎて直接現地へ向かうなどあわてて動くことのないように考えてください。何かしたいという気持ちを大切にして、何ができるのか、何をすれば被災した方の役に立てるのかをしっかり考えてほしいと思います。募金や物資を送るなどのことは離れていてもできることです。また、節電というのも直接的ではなくても大事なことだろうと思います。もうひとつ大事なことは、情報の伝達です。地震発生以後私のところにも携帯メールに何件かのメールが入りました。節電のことや福島原発のことなどが書いてあるメールが入り、「このメールを友だちに送ってください」というチェーンメールの形になっていました。内容としてはまちがっていないこともあるのですが、チェーンメールという方法はまちがっていると思います。チェーンメールは一歩まちがうとデマを流すことになります。このような大惨事の時にはデマが流れやすく、知らず知らずのうちに嘘や人を傷つけることも多々あります。確かな情報を得て、チェーンメールに決して惑わされないようにしてほしいと思います。これだけの大惨事になりながら、日本ではスーパーの略奪行為などは起きていません。それは日本という国の文化度、民度の高さを示すものです。終業式の最後に、生徒会が22年度の総括をし、その中で会長が「私たちにも何か協力できることをしたいが、何ができるか今から考えるので協力してほしい」と言いました。ぜひとも協力したいと思います。

644  大きな地震です  2011年03月11日(金)
 会議が終わって、このコラムを書こうとしていたら地震がありました。初めはゆらゆらするので、めまいがしたのかと思っていたら地震でした。かなりゆっくり長く続いたような気がしますが、グランドを見たらアメリカンフットボール部とソフトボール部は全く気づかず練習をしているので、あまり大きな揺れではないのだとわかりました。おさまってから、手分けして各階と外部を点検しましたが、幸い何事もありませんでした。校舎内にいた生徒にもけが等はありません。最初の発表が3時1分ですが、地震が発生したのが2時46分ごろ、震源は三陸沖、M7.9、震源の深さが10kmで、強いところでは震度7の揺れがあったようですから、かなり大きな地震です。それから2〜10分毎に三陸沖、岩手県沖、茨城県沖で地震が観測されているので、余震が続いているようです。いわゆるプレート境界型地震です。震源が東北沖なのに大阪でもかなり大きく揺れたのですから、東海沖や近畿沖に震源があるいわゆる南海地震、東南海地震が起きれば大阪の揺れはもっと大きくなるでしょうから心配です。東海から四国沖にかけてのプレートの境界では最近はあまり地震が起こっていないので、エネルギーが蓄積されているのではないかとちょっと心配です。
3月なのに寒いし、今も霰が降りました。近くの緑道公園では満開の桜が1本あって、そのすぐ前では水仙が咲いています。サクラが咲く時期をまちがったのでしょうが、異常気象や大きな地震などちょっと不気味です。鳥や獣は地震を予知できるといわれていて、大地震や大津波の前にはすでに避難しているといわれますが、学校の付近ではスズメが普通に餌を食べていたので、この付近は安全なのでしょう(か)?


643  クラブ員大清掃  2011年03月10日(木)
 いよいよ今年度も終わりが近づきました。明日職員会議で来週の火曜日が終業式です。今日はクラブ員によるおおそうじをしました。部室や部室棟周辺、体育館周辺、グランド周りなど、丁寧にきれいに清掃してくれました。学年成績は月曜日の成績会議で確認して、それぞれ2年、3年に進級します。総合学科は原則として単位制高校と同じですから、留年はありません(全く科目を履修していないなどの場合は留年します)。
2年生は芦間の中心です。体育祭、文化祭などの行事の運営、生徒会も2年生が中心にまわります。入学した時は幼いと思った生徒たちも、1年たってかなり成長しました。芦間の屋台骨として、しっかり学校を支えてくれることだろうと思います。
3年生は入試に向かって一直線になってほしいものです。体育祭の団と文化祭の舞台は3年生が中心になりますが、あとは受験勉強に力を入れてほしいと思います。就職までは4〜5ヶ月、推薦入試まで半年、センター試験まで9ヶ月です。
 年度が変わると、先生方も一部入れ替わり、新入生も入学してきます。入試で合格した新入生243人は、終業式の次の日から2日間学習のための登校です。どんな生徒が来るのか楽しみにしています。


642  卒業式  2011年03月09日(水)
昨日は卒業式でした。7期生226人が巣立っていきました。よい卒業式でした。昨日読んだ、式辞の全文を載せます。

 卒業間近の今年の冬はとても寒い冬でした。しかし、2月中旬の雪の降った寒い日を過ぎると、日差しが明るくなりまさに光の春とも呼べる2月がやってきました。そして、3月は風の春、寒暖をくりかえしながら、ゆっくりと、暖かい日が近づいてきているのがわかります。あなたたちも同じように、様々なことを経験しながら高校生活を送ってきました。今年の冬のように辛い日もあったかもしれません。しかし、その日を過ぎると、暖かい光と風に包まれた春がやってきます。まさに今、卒業の時を迎えて君たちの前途には光が差しています。
 卒業おめでとうございます。そしてここまで育ててこられた保護者の方々、お子様の卒業おめでとうございます。また、お忙しい中、彼らを祝福するためにご参列いただいた来賓の方々まことにありがとうございます。彼ら、彼女らの成長した姿をほめてやってほしいと思います。
 3年前の春の日に芦間高校へ入学してきたあなたたちは、今日同じ春の日に芦間高校を卒業してゆきます。3年間という時間は振り返ってみると、短かったのだろうと思います。しかしこの時間に、あなたたちは大きく成長しました。自分では気づかないことも多いと思いますが、周りの人たちから見るととても大人になったと感じます。大人になるというのは、落ち着いてまるくなったという意味ではありません。あなたたちはまだ17、18歳なのですから、まるくなる必要はありません。思うようにいかないときはもっと尖ってください。他人とけんかをしてもいいと思います。けんかをしても相手も自分も見えている、大人になるというのは、相手が見えるということだと思います。子どもというのは自分のことだけに関わって、他の人のことを全く見ないものです。あなたたちはこの3年間で、他の人を見て他の人と交わり、そして生きていくことを学びました。それがあなたたちの成長です。
 卒業にあたって、今日は三つのことをお話ししたいと思います。私はこれまで入学式からずっと、私がこうしてお話しするたびごとに「考えてください」というお話しをしてきました。覚えていますか?「考えること」これがこれからのあなたたちに課せられた大きな仕事の一つです。「そんなこと言われなくても、考えてるよ」という人もあると思います。
本当にそうですか?では何を考えるのか。
 考えることはたくさんあります。まず自分で問題を立ててみてください。例えば自分は将来看護師になりたいと思う。そのために大学への進学がきまった。そこから先、自分は何をすればよいのかを考えるのです。ただ、進学した学校で流れに身を任せるだけではだめでしょう。それが自分で立てた問題です。その問題の答えを出すために、看護師とは何か、どのような仕事なのか、本当に自分に向いているのかなどについて考えてください。その答えが出ると、あなたはただぼんやりと看護師になった人よりずっと優れた看護師になることができます。それが考えるということです。もう一つ例をあげましょう。今の社会について色々な疑問や不満などをもっている人は多いと思います。それをただ見送っているだけでは、高校で学んだことの意味がありません。その疑問について調べてください。不満があるなら、その不満の根っこはどこにあるのか、解決の方法があるのかを考えてください。あなたたちが、一つ一つものを考えるところから社会は変わっていくのです。もう亡くなられましたが、日限萬理子さんという方がおられました。彼女は今のミナミのアメリカ村や堀江の基礎をつくった人です。彼女は若い頃、今のアメリカ村の場所に立って、ただ寂れていく場所を見ていました。なぜミナミの繁華街に近いのにこんなに寂しいのかを考えました。そして、この場所におしゃれな喫茶店を作ってみようと思い立ちます。そしてすぐに行動に移しました。寂れた倉庫しかなかったところに、1969年喫茶店ループを開店します。27歳の時です。そのループというお店を拠点にして、若い人たちが集まり始めます。そして今のアメリカ村ができたのです。同じように寂れた家具問屋街であった堀江にも1998年、「ミュゼ大阪」というカフェをつくります。そこが発信基地となって今のおしゃれな街堀江が誕生したのです。一人の若い女性が「なぜ、寂れているの」「どうにかできないか」という問いを立て、考え、行動に移したことから街が変わりました。一人の力でも社会を動かすことはできるのです。それが「考える」ということです。
頭の中で考えても、まとまらないときは、文章にしてみてください。その方がまとまるかもしれません。もちろん、ずっと考えているばかりでは頭がもちません。気を抜いたり、気分転換をしたり、ぼんやりしたり、好きなことをしたりして頭を休めることも必要です。
あなたたちには、新しいものを生み出す可能性と力があります。その可能性と力を引き出すものは「考える」という行動です。「考えてください」これが私の一つめのお話しです。
 二点目は、芦間高校では3年間を通じて、あなた方が互いにつながる力、自分の意見や気持ちを発信する力、わからないことを調べる力をつけるようにカリキュラムをつくってきました。それは、大学へ進学するための予備校や塾では決してつけることのできない力です。学力というのは、テストによい点を取るだけの力ではありません。もちろん進学や就職のためにはテストでよい成績を取る力も必要ですが、その力をつけるためだけに授業や行事を進めてきたのではありません。1年生ではジョブクエストを実施しました。職業を持っている人に自分でアポイントを取り、インタビューをし、その聞き取ったことをまとめて発表してもらいました。インタビューはとても難しい作業です。マニュアルどおりには進みません。その中であなたたちは、人と会話をする力をつけました。意識するしないにかかわらず、人とつながる力をつけることができたのです。2年生では論文を書いてもらいました。自分で問題を設定し、自分の力で調べ、まとめました。この作業でであなたたちがつけた力は計り知れないほど大きな力です。そして、ジョブクエストも、総学論文も発表がありました。発表することで、もう一度インタビューの様子や論文の内容をふりかえり、ことばとして発信する力を身につけたのです。芦間であなたたちが得た学びは、必ずこれから役に立つと思います。自信を持ってください。他の学校では得られなかったであろう力を知らず知らずのうちにあなたたちは身につけているのです。自分の力に自信を持つこと、これが私がお話ししたいもう一つのことです。
 三点目はこれから先、あなた方全員が知的好奇心を持ってほしいということです。色々なことに興味を持ち、その興味を持ったことについてたくさん調べてほしいのです。今テレビでは池上彰さんの「よく分かるニュース解説」という番組があちこちの局で放送されています。とてもよく分かるお話しですが、よく分かるためには膨大な資料を調べたり、歴史を調べたりしなくてはなりません。そして自分の頭の中でその資料を整理しなくてはなりません。しかし、わかるととても面白いことがたくさんあります。「そうだったのか!」と思うことがたくさんあります。学ぶことは苦しいことではなく面白いことなのだ、楽しいことなのだということを知ってほしいのです。そのことを知ると、さらに新しいことを知りたいという興味がわいてきます。そこに芦間での学習が生きてくると思います。ぜひとも芦間での学習を生かして、自分の興味の枠を広げていってほしいと思います。
 最後に今、あなた方はこの卒業式という晴れがましい場に座っています。しかし、この場に座るまで、あなた方は一人で生きてきたのではありません。家族や、友だちや、先生や、周りの人たちの支えで生きてきました。この場所に座るまでにお世話になった人たちのことに想いを馳せてください。そして、その人たちに「ありがとう」と言ってください。これからも、あなたたちが生きて行くにはたくさんの人の支えがあることでしょう。それを忘れないでください。これからのあなたたちの人生のなかで、山も谷もあるだろうと思います。決して良いことばかりではありません。しかし、人は人生のなかで必ず輝くときがあるのです。少し先なのか、年取ってからなのか、それはいつかはわかりません。人によって違います。しかし必ず輝くときが来ます。その輝く時を見逃さないようにしてください。ああ、自分は今輝いているのだと自覚できた人は幸せな人です。そのためには、自分をしっかり見つめてください。そして、あなた方全員がよい人生を送ることができるように、望んでいます。あかるく、楽しく、前向きに人生を歩んでください。そして、苦しいときがあればいつでも、芦間高校へ戻ってきてください。


641  あすは卒業式  2011年03月07日(月)
 明日はいよいよ卒業式です。今から式辞をもう一度推敲しようと思っています。式辞を読むのではなく、話のメモだけをつくって、自分のことばで話すほうがいいのではないかとも思うのですが、やはりフォーマルな席でもあるので、読み上げることにしました。
今日は朝から卒業式の予行演習で、起立、礼の練習やそれぞれの所作をもう一度確認しました。最初は心もとないところがありましたが、しっかりできるようになりました。照明やマイクの音量なども確認しました。歌の練習もしました。今年の卒業の歌はいきものががりの「YELL」で、何回か練習するうちにかなり声が出るようになりました。ハモリを考えて、初めから座る席も決めてあるのだそうです。ただまだ声が小さい感じです。明日の本番は大きな声で元気よくいきたいものです。
本校では賞状等は前日に手渡すことにしているので、全国総合学科校長会表彰、大阪府教育委員会表彰、皆勤賞を渡しました。また、福祉住環境コーディネーター2級に合格した生徒があったので、合格認定証を渡しました。
3年生(7期生)もいよいよ卒業です。楽しい3年間を送ってくれたでしょうか?目標の進路は勝ち取れたでしょうか?いつまでも芦間高校を忘れないでほしいと思います。


640  第1回合格者登校  2011年03月05日(土)
 今日は朝から、第1回目の合格者登校を行っています。9時集合、教頭先生からのあいさつと諸注意のあと、学年主任、教務、生徒指導、保健、事務手続き、後援会などの話があり、約1時間半で全体会が終わりました。やや時間が長く、しんどかったと思いますが、高校生になるにあたっての重要な事項ですのでしかたのないところです。生徒と保護者の方が全員そろうことは今日のこの機会と、入学式、卒業式以外にないと思いますので、どうしても長くなってしまいます。
 この後は、証明写真の撮影、制服の採寸、教科書や必要な物品の購入などそれぞれが順番に窓口を回っていただく作業が残っています。特に高校での新しい教科書はもって帰って、目を通しておいてください。こんな勉強を高校ではするのだということをしっかり頭に入れておいてください。次は16日(水)、17日(木)に登校日があります。これは生徒だけの登校です。合格したら、これまでの中学校での勉強をすべて忘れてしまって、約1ヶ月遊んで暮らして、4月になるとまったく中学校での学習内容を覚えていない人がよくあります。そのためにも、毎日学習を続けるという意味で、次回の登校日を設定しています。


639  軽音卒業LIVE  2011年03月04日(金)
 今日は軽音楽部の卒業LIVEをしています。あまり時間がなくて、15分ぐらいしか見ることができませんでしたが、視聴覚室へ行ってきました。3年生も来週の月曜日が卒業式の予行、3月8日(火)がいよいよ卒業式です。この学年7期生は、私が芦間高校へ赴任したと同時に入学してきた学年なので、いわば私と同級生です。幼いところもまだ残っていますが、この3年間でかなり成長したと思います。入学してすぐ宿泊研修に一緒に行って、キャンプファイヤーをしたり、バーベキューをしたり、一人一人の話を聞いたりしました。まだそのころは友だちも少なくて、みんながぎこちない感じでしたが、毎日の授業や体育祭や文化祭や修学旅行などの学校行事を経験しながら「みんなとはなれるのはいやや」という楽しい友だちになっていったのだと思います。その思いが今日のLIVEでもはじけていたようです。芦間で楽しい3年間を送ってくれたと思いますが、たくさん学んでくれたことをこれからも生かしてほしいと思います。
 それにしても3年というのは早いものです。私も芦間でもう3年なのか・・・と卒業LIVEを見ながら考えていました。今年で59歳になるので、あと2年、今年入学してきた10期生の卒業を見届けることなく定年退職になります。


638  大阪が12位!?  2011年03月03日(木)
 ミスなく合格発表が終わりホッとしています。土曜日の合格者登校の準備もほぼできました。どんな243名の生徒が入学してくるのか楽しみです。学年によって少しずつ色が違うのでどんな色の学年になるのでしょうか?
 というところで今日は学校のことから少し寄り道。昨日のニュースでイギリスのエコノミスト誌の調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニットがまとめた「世界で住みやすい都市ランキング」の12位に大阪がランクインしたということが書かれてありました。東京は18位だそうです。日本では東京と大阪だけがリストアップされているので、それ以外の都市はランキングに入っていません。判定の基準は治安、環境、文化、教育、医療サービスなど30項目を数値化したものだそうです。大阪はひったくりが多いとか、人口10万人当たりの殺人件数が多いとかいわれていますが、世界の都市の中で見ると非常に小さい数字で、日本の治安の良さがわかります。東京に比べて大名屋敷など大きな住宅区画が少なかった大阪は道も狭くごちゃごちゃとした街ですが、東京に比べて住みやすいのかもしれません。東京は他府県から来た人が多く、そういう都市は誰にでもいい顔をするステロタイプの町になってしまいます。大阪でも外からの人が多いキタの繁華街や阪急沿線は見るからにこぎれいな、しかし特徴のないステロタイプの町で、東京と似ています。そこを住みやすいと感じる人もあるようですが、わたしは何かよそゆきすぎて落ち着きません。繁華街ならミナミの方が、住宅地なら京阪や近鉄沿線の方が住みやすく感じます。阪神間でも阪急沿線より阪神沿線の方が住みやすく思います。
世界で最も住みやすい都市となったのはカナダのバンクーバー、10位までにカナダ3都市、オーストラリア4都市が入っています。3月に実施する海外語学研修で訪問するオーストラリアのアデレードは9位です。下位にはアフリカや南アジアの大都市が多く、やはり治安の悪さなどがその原因なのだと思います。
(日本の都道府県別のいろいろな事象のランキングを載せてある「とどラン」というHPはちょっと面白いので一度見てください)


637  合格発表  2011年03月02日(水)
今日は合格発表、午後2時に体育館通路の上から合格者番号を掲示すると、みんな食い入るように見つめていました。しばらくたって、喜びだす生徒や抱き合っている親子やたくさんの人の輪ができました。合格者は実習棟の前で3月5日の合格者登校の資料を配布するので、発表場所からそちらの方へ流れて行きました。共生推進教室の合格者の人は応接室でこれからの学校生活のことなどを簡単に担当者から説明しました。今年は受検者が多く、不合格の生徒もたくさんあり、泣いている人もありました。教員も新1年の担任だけでなく、たくさんの人が発表を見ていました。
合格した人はおめでとうございます。3月5日(土)午前中に合格者登校で入学の準備のための説明会をもちますので、遅刻しないように保護者同伴でお越しください。芦間高校で楽しい3年間を送ってほしいと願っています。不合格の人は気持ちを切り替えてください。まだ後期入試があります。後期入試まであと2週間ほどあるので、それに向けてもう一度がんばってください。


636  入試問題漏洩!?  2011年03月01日(火)
 入試は明日の午後2時に、いよいよ発表です。現在、発表のための作業をしています。合格発表の日はいつも悲喜交々です。バンザイしている人、写メを撮っている人、うなだれている人様々です。発表の様子はまた明日に。
 京大、同志社、早稲田、立教の大学入試で試験中に問題が流出して、その解答がYahoo!知恵袋に書きこまれるという事件が起きました。十分ありうることだと思っていましたが、案の定起こったという感じです。写メを撮って外部に送信して、別の誰かが投稿したのか、直接投稿したのか方法はまだ分からないようですがいずれにしても問題そのものが試験中に流出したというのは前代未聞です。携帯のキーボードは机の下や机の中に手を入れたまま、キーボードを見なくても打てる人もたくさんいるので直接送信したのではないかと思います。なぜ起きたということに関しても、専門家と呼ばれる人の論調では「どうしても入試をパスしたいからやった」「入試をパスしたいなら、こんなよくわかるカンニングはしない。愉快犯だろう」などと様々です。大学側も「そんなことをする人はいない」と高をくくっていたのではないでしょうか。少なくとも試験会場への携帯の持ち込みのチェックは徹底すべきだったと思います。
 私が学生の時代は「大学粉砕」「入試粉砕」など、ヘルメットを被っての直接行動に出る場合が多かったのですが、今回のこの事件は「入試粉砕」などと叫ぶよりずっと深刻な問題を提示しています。入試の根幹にかかわる一種のテロだともいえるかもしれません。関わった人は「やったぜ!」とニヤニヤしているか、「こんな大事になるとは思わなかった」と真っ青な顔をしているか、どちらでしょうか?






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