398  今年も終わりですね  2009年12月31日(木)
 今日は大晦日です。夜8時にこれを書いていますので、あと4時間ほどで2009年も終わりになります。紅白歌合戦を見ながら書いていますが、紅白は相変わらず、きっちり段取り通りつくられた演出で、見ているのがしんどくなってきます。私は八尾の久宝寺に住んでいますので、11時過ぎ頃になると久宝寺寺内町の久宝寺御坊からの除夜の鐘が聞こえてきます。108回鐘を撞くのは人間の108つの煩悩を示しているといわれますが、この鐘が聞こえてきたら「今年も終わりだな」という感慨がわいてきます。
 今年一年、様々な方に芦間高校をサポートしていただき、どうもありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。


397  明日からはお休み  2009年12月28日(月)
学校も今日までで、明日から新年3日まではお休みです。私は今ごろ年賀状を書いています。
ところで年賀状を出す習慣は郵便はがきが誕生した明治の初めごろにさかのぼります。年始のあいさつの習慣はもっと昔からあったようですが、昔は書状やあいさつ回りであったようです。日本では今はクリスマスも盛んですが、やはり新年を祝うのは気持ちが新しくなって清々しいものです。今のように年賀はがきがお年玉付きになったのは戦後だそうです。最近はメールで年始の挨拶を済ます人が増えたり、年賀状そのものを出す人が減少してきて年賀状の総量は減少していますが、やはり今でも年賀状をいただくとうれしいものです。一年に一回だけの年賀状で音信がつながっている人もたくさんいますから。
むかし「プリントごっこ」が登場した時は簡単カラー印刷ができる画期的な商品で、私も年賀状印刷によく使いましたが、今のようにカラープリンタが普及すると、図案をスキャナで取って、細かい部分を修正するだけで、あっという間にカラー印刷ができてしまうのでプリントごっこを使うこともなくなってしまいました。もう少しがんばって年賀状を明日の朝には出してしまいたいと思います。


396  卓球部が近畿大会に出場  2009年12月25日(金)
 卓球部が滋賀県で開催されている、近畿高校新人大会に出場しています。今日が試合ですが、残念ながら私は所要で応援に行くことができませんでした。女子団体戦は和歌山の桐蔭高校と、女子ダブルスは兵庫の明石南高校との対戦です。大阪高体連卓球部のHPを見ると、芦間の卓球は女子だけではなく、男子もがんばっています(11月のチャレジカップでは2位になりました)。卓球部(女子)はこれで3年続けて近畿大会に出場しています。よい結果がもたらされることを期待しています。
 学校は今日から冬休みに入り、グランドではアメリカンフットボールとソフトボール部と陸上部が練習しています。教室では講習も行われていますが、やはり普段に比べると静かです。隣の守口小学校も御幸幼稚園も冬休みになったので、学校の周りからもほとんど子どもの声が聞こえてきません。久しぶりに学校の中を歩いてみました。実習棟の西側の園芸同好会が手を入れているミニ菜園では大根ができています。ちょっと細いですがもう収穫できそうです。来年度は共生推進教室で入学してくる生徒も一緒にミニ菜園を運営するのもよさそうです。
紫色の花も咲いているのですが、花の名前がよくわかりません。植物図鑑で調べようと思いますが、昼から出かけなければいけないので、ちょっと時間がありません。写真を載せますので、名前を知っている方があれば教えてください。よく見ると花一つ一つに柔らかい産毛があるかわいらしい花です。
この校長だよりのページは冬休みにせずに、できるだけ毎日更新しようと思っていますのでよろしくお願いします。


395  今日は終業式でした  2009年12月24日(木)
今日は終業式。これで2学期が終了しました。28日までは入試を控えた3年生に対しての指導や部活動がありますが、ほとんどの生徒は冬休みになります。
 2学期は色々なことがありましたが、特にインフルエンザの流行が大きな事件でした。文化祭明けに1年生の欠席が急に増加し、土日を含めて5日間の学年閉鎖を実施しました。おかげでそれ以降の罹患者の急速な増加を防ぐことができました。2年生も無事修学旅行に行くことができました。
今日の式辞では、インフルエンザを例にとって、「自己管理」という話をしました。健康面だけでなく様々な場面で自己管理が必要です。毎日の手洗い、うがいなどをきちんと励行している人はインフルエンザに罹患せずに済んだだろうと思います。毎日の勉強も同じで、健康面、学習面で自分の行動をきっちり管理してほしいと思います。先生や親に小言を言われて腹を立てる前に、自分で自分の行動を見直してほしいと思います。年が明けて最初の医療機関の診察日からは、高校生にも新型インフルエンザのワクチン接種が始まります。特に入試を控えた3年生は、熱を出さないよう健康管理、ワクチン接種をしてください。
もう一点は、来年度からの知的障がい生徒共生推進教室設置について話をしました。障がいのあるなしにかかわらず芦間の生徒としてみんな仲良く学習してほしい、特に1、2年生は来年入学してくる生徒の先輩です。学校行事や授業などの面で新入生をしっかり指導してやってほしいという話をしました。障がいのある生徒と高校生の期間に一緒に生活することは、得るところが大きいと思います。日頃の自分の行動をよく振り返って、どうすれば障がいのある人と一緒にうまくやっていけるのだろうということを考えてほしいと思います。 


394  大坂図屏風のこと  2009年12月22日(火)
 今から3年前の2006年9月、オーストリアのグラーツにあるエッゲンベルグ城の「インドの間」から、秀吉の時代の大坂図屏風が発見されました。エッゲンベルグ城では屏風が8つのピースに分割され、他の東洋的な絵画と一緒に壁にはめ込まれた状態であったそうです。その8つのピースをつなぎ合わせると、秀吉の時代の大坂の町が大阪城を中心に極彩色で描かれていることがわかりました。北は宇治の平等院鳳凰堂、京都の醍醐寺、石清水八幡宮、南は住吉大社までが描かれています。もちろん四天王寺や秀吉がつくった船場も描かれています。現在の大阪城の遺構はほとんどが江戸時代初期の大阪夏の陣以降に造られたもので、天守閣は昭和6年の復元です。秀吉の時代の大坂はよくわかっていないことが多く、大坂図屏風が発見されたことは貴重な発見になりました。今年は10月に大阪城とエッゲンベルグ城が友好城郭提携をしたのを機会にその屏風の特別展が開催されました。また、その屏風の詳しいことがNHKでも二度にわたって放送されました。
 今大阪城西北側のドーンセンターや日経新聞社のところに、秀吉の時代の石組みが残っていますがこの石組みは、この絵から見ると防御のためにつくられた「馬出郭」を囲む石垣であろうと考えられています。また、大阪城の北側にある極楽橋は今ではふつうの木製の橋ですが、秀吉の時代には豪華な門を持つ橋であったようです。
 秀吉のつくった大坂はよく都市計画された町でした。本来低湿であった船場の地下には下水がつくられ、防御のためにつくられた東西横堀は水運の重要なルートとなり、大坂に全国の商品が集積する基礎をつくりました。秀吉時代の大阪城はもうほとんど残っていませんが、ゆっくり大阪城周辺を歩いてみるのもおもしろいと思います。


393  吹奏楽部が守口支援学校で演奏します  2009年12月21日(月)
 今日は本校の吹奏楽部が守口支援学校で演奏をします。来年度から共生推進教室が開設され、支援学校との交流も増えると思いますが、最も近くにある守口支援学校との交流の機会ももっと増やしていければよいと感じています。本校の吹奏楽部は女子が中心ですが、演奏がかなりうまくなってきたように感じます。私は吹奏楽については素人で、どこがどう上手になったかというような、専門的なコメントはできませんが、上手くなったなということは感じます。吹奏楽部は文化祭や定期演奏会、コンクールなどの他にも、体育祭、オープンスクールなど学校行事の色々な場面で活躍してくれます。吹奏楽の生演奏があるかないかで行事の盛り上がり方も違います。オープンスクールでもオープニングの演奏をしてくれました。私は校務があって今日は守口支援に出かけることはできませんが、きっと支援学校の生徒にも楽しんでもらえると思います。
 ところで、本校の生徒の部活動の加入率は約70%です。どこの学校でも勝ち負けがはっきりする運動部の部員が多い一方で、文化部は部員が少なく、なかなか文化部が育ちません。ところが本校は吹奏楽部以外にも軽音部、パソコン部、美術部、書道部、茶道部、放送部、ESS、ダンス部、園芸同好会など文化部の活動が盛んです。文化部が育つ学校というのが私の目標の一つです。これからももっと文化部の活動が盛んになるように、応援していきたいと思っています。


392  修学旅行後もインフルエンザは問題なし  2009年12月17日(木)
 修学旅行から2年生が帰ってきてから、インフルエンザの罹患者が1名あったようなので、旅行中に感染した生徒がいないかかなり心配していましたが、幸いなことにそれからは大きく広がっていないようです。新型インフルエンザも流行がややおさまってきたような気配です。2月、3月には公立高校の入試が控えていますが、そのときには新型インフルエンザの流行が今よりもっと収束していてほしいものです。インフルエンザであってももちろん別室受検などで対応するのですが、体調を崩したまま受検しても日ごろの力を出すことができないでしょうから、とにかく受検生の人は予防に心がけてください。
 ところで、今年の漢字は「新」に決まりました。去年の「変」や一昨年の「偽」よりいい漢字(感じ)だと思います。新型インフルエンザのように、歓迎できない「新」もあります。民主党新政権のように評価が分かれる「新」もあります。このほかに漢字検定協会のホームページではイチローの9年連続200安打の「新」記録、ウサイン=ボルトの100m9秒58というとんでもない「新」記録が挙げられています。これはどちらもすごい記録です。あまり表には出ないけれど、これらの記録を作るのには毎日の血のにじむようなトレーニングがあるのでしょう。イチローもボルトも天才ではなく、楽に流れないで、自分をコントロールしていく力を持っている人だと思います。他にも裁判員制度やエコカー減税、エコポイント制度、高速道路1000円などの「新」制度もあげられています。今年のしんどかったことは忘れて、来年に向けて新しい気持ちでやっていこうという「新しい気持ち」の「新」であってほしいものです。


391  空から日本を見てみよう  2009年12月15日(火)
 このごろ少し忙しくて、家へ帰ってもあまりテレビを見ませんが、欠かさず見ている番組があります。それがテレビ大阪の「空から日本を見てみよう」という番組です。主に東京(京都が1回と日光が1回ありました)ですが、上空からの空撮にナレーションがついて、不思議なものが見つかると実際に地上へ降りて調べてみるというきわめて単純なつくりの番組なのですが、これが意外におもしろいのです。先週は東急東横線に沿って渋谷から横浜まで上空から眺めるという企画でした。意外なところに森があったり、家の中に鳥居のある家があったり(これは古墳なのですが)、屋上に建っている家があったり、屋上に車が置いてあったりと人々の生活を上から見てみると、おもしろいものが見えてきます。修学旅行で東京の自由行動になると、ほとんどの生徒はお台場のフジテレビや原宿やという定番の観光地にくりだします。また、東京タワー、浅草、ディズニーランド・ディズニーシーというような定番の観光地もあります。しかし、観光地を見ているだけでは全く生の生活が見えてこないものです。そんな観光地でない東京を、空からゆっくり眺めてみようというこの番組が非常に新しい気がします。NHKの「ブラタモリ」という番組も、観光地ではない町の紹介になっていてこちらも面白いのですが、NHKらしくきっちりつくりすぎているところが、やや堅苦しい感じがします。
 私も年に1〜2回東京へ行く機会がありますが、少しでも時間があれば必ず町を歩きます。あまり観光地ではないところをかなり歩きました。旧品川宿、本郷、深川、目黒など。そんな時間のないときは、目的地までできるだけ地下鉄よりバスを使って移動します。町を観察してみることが大変おもしろいのです。誰でも知っている観光地を点でつないで見学して、みんなが行列するグルメスポットへ行って何か食べ、リッチなホテルに泊まって、有名なお土産を買って帰るだけでは、あまりに貧困な観光旅行です。東京にかぎらずどこへ行ってもその町を歩いてみましょう。何かおもしろいものが見つかるかもしれませんし、おもしろいものを見つける力も実は大事な感性なのです。(写真は東京都庁のホームページから借用しました)


390  今日はふたご座流星群が見える?  2009年12月14日(月)
 日のおちるのが早くなって、5時を過ぎるともう薄暗くなってしまいます。今日の大阪の日の入りは16時48分ですから、もうすぐ真っ暗です。日の出が6時57分ですから、冬至も近いこの季節は朝家を出るときには真っ暗で、夜帰るときも真っ暗です。しかし、暗いといっても最近の都会では真の闇はありません。真っ暗で自分の歩いているすぐ前さえ見えないということはまずありません。私もむかし地域調査で山村調査をしているときに、真の闇を経験して以来経験がありません。大阪の町は今、御堂筋や中之島のライトアップで賑わっているようですが、もう都会には闇はなくなってしまいました。
 都会の空が明るくなりすぎて、晴れていても星がほとんど見えませんが、今夜から明日の朝方「ふたご座流星群」がよく見えるようです。夕方から曇ってきたので、あまり期待できませんが、明日、明後日も見られるそうなので夜の空を見上げてみましょう。特に16日は新月なので、流星群の観測の環境としてはよいようです。ふたご座は探しやすい星座です。オリオンの三ツ星はほとんどの人が見つけることができますが、その少し上、夜8時ぐらいの東の空で見つけられます。カストルとポルックスという2つの1等星が仲良く並んでいるので探しやすいだろうと思います。そのカストル(ふたご座α星)のすぐ近くに流星群の放射点があるので、夜8時~9時ごろ東の空を注意していたら、流れ星がいくつか見られるかもしれません。一度「流れ星が降るよう」な流星群を見たいのですが、残念ながらまだその経験がありません。よく間違っている人があって、彗星も流星のように一瞬に流れ去っていくと思っている人がありますが、彗星は天空に止まって見えます。流星は一瞬のうちに流れ去るので、流れている間に願い事をすると叶うのだといわれます。ほんの一瞬なのでなかなか願い事をするのはむずかしいようです。


389  修学旅行帰着・学校説明会  2009年12月13日(日)
 修学旅行は昨日夜の8時無事に全員帰阪しました。全行程晴れ、気温も高くマリンスポーツにも最高、少々体調を崩した生徒もあったようですが、インフルエンザはなし。旅行社の方も、「最近の修学旅行で現地でインフルエンザが出なかったのは初めてだ」とおっしゃっていました。みんなの日頃の精進がよかったのでしょうか?超晴れ男・晴れ女がいるのでしょうか?来年の修学旅行は石垣・西表なのですが、同じように全行程晴れてほしいものです。ホームページには大量の写真が掲載されています。ぜひご覧ください。どの写真を見ても空は青空、生徒の顔も青空。よかったですね。
 今日は学校説明会です。一般入試の説明会は4階図書室で22組の保護者生徒の方々が、共生推進教室の説明会は2階会議室で17組の保護者生徒の方々の参加で行います。共生推進教室の説明会は初めてで、少し心配ですが、今説明できることはすべて説明したいと考えています。金曜日には支援学校中等部からの見学もありました。中学校には説明会の案内を送らせていただきましたが、支援学校の中等部には送っていませんでした。来年度からは忘れないように送りたいと思います。
 共生推進教室説明会の最初のあいさつでは、芦間へ入学してみんなと一緒に学べてよかったと思ってくれるようにしたい、という話をしました。一般入試の説明会では、楽しく学校生活を送っている生徒が多いこと、文科系の部活動が育つ学校であること、芦間の生徒は発表やプレゼンがうまいことを少し強調して話しました。
 たくさん芦間高校を受検してください。


388  修学旅行は順調 3年はセンター演習  2009年12月11日(金)
 修学旅行は順調なようです。昨日発熱した生徒があったようですが、今朝には平熱に戻ったようです。今日はファームステイ(受け入れてくださる農家の方々のグループは「さるかの会」というそうです)の離村式の後、島の南部にあるシギラビーチでマリンスポーツ体験です。大阪は冷たい雨が降っていますが、宮古島は晴天だそうです。楽しそうです。
 3年生はセンター受験者を対象にしたセンター対策演習を午後に行っています。大学入試センターテストは高校の教科書をベースにした問題が中心で、決して難しい問題はありません。もちろん教科科目によって、また年度によって難易度は少しずつ異なりますが、それは仕方のないことです。私学や国公立の二次試験のように、教科書のレベルを超えた超難問や不思議な問題はありませんから、教科書を確実に理解していれば高得点が取れるはずなのです。ところがこれがなかなか難しい。やはりどうしても理解しきれていないところがあるのです。私もむかし地理や日本史を教えていたときは、必ずセンターテストを解答してみましたが、どうしても1〜2問まちがってしまいました。わかっているはずなのにまちがってしまうところが、テストの難しさなのです。
 ところで、むかしのセンターテストは国公立だけのテストでしたが、最近はかなりたくさんの私立大学がセンター利用のコースをつくり始めました。私学もセンターで受験する時代になってきています。本校でもできるだけ、センター試験まで受験勉強を続けて、センターを受験して国公立や難関私学をめざすようにしていこうと考えています。進学先が早く決まると早く安心できますが、大学へ入学するときにはかなり学力が下がっています。早く決まった人はどれだけ自分の学力を落とさないで大学入学に備えるかが大切なことになります。実はこれは受験勉強より難しいことだということをわかっていない人が多いのです。本校でもAOや推薦でもうすでに進学先が決まっている人もあります。安心しないで、自分の学力を落とさないように毎日の授業を受けてほしいと思います。


387  修学旅行は快晴  2009年12月10日(木)
大阪は夜にかけて雨だそうですが、宮古島は快晴で暑いぐらいだそうです。宮古島で晴れれば8割成功です。青い海を見れば、少ししんどくても気分は晴れやかになります。農家の方々と楽しい時を過してください。ホームページで現地からの写真や生徒のブログが更新されていますので、ぜひご覧ください。(更新されているところは写真がカラーに変わっています)。文化祭の前からつくっていた宮古島の巨大壁画もファームステイの入村式でお披露目されたようで、宮古毎日新聞のホームページにも芦間高校の記事が載っています。これもぜひ御覧下さい。1年生はジョブクエストに出かけています。どんな話を聞いてくるのでしょうか。
 12月にはいって、2学期の授業もあと1週間と少しになりました。今週の日曜日にはミニ学校説明会と共生推進教室の説明会を開催します。共生推進教室の保護者向けのチラシもできました。新入生を受け入れるに当たって、少しずつ体制が整ってきています。もちろん、来年入学してくる3名の生徒それぞれの障がいの程度などによって受け入れる体制を変えていく必要があります。誰が入学しても「芦間へ入学して、みんなと一緒に勉強ができてよかった」と思ってくれるようにしようと思っています。自立支援コースとの違いはたまがわ高等支援学校と連携して就労支援を行うことです。ただ、たまがわ高等支援本校のような就労支援体制をとることはできません。設備や教員体制の面で大きく違っているからです。だから「就労支援がメインである」と過度の期待をしていただかないようにお願いします。むしろ基本は自立支援コースと同じで、障がいのある人もない人も一緒に勉強し、一緒に成長することがメインなのだと理解してください。そのようなお話も日曜日の説明会の最初にしたいと考えています。
 ところで、今大阪府の文書では「障害」という字を使わず「障がい」と書いています。「害」という字が「公害」などのようによくないイメージがあるからです。英語では障がい(もしくは「障がいのある」という形容詞)のことをhandicap、disorder、challengedと記述します。
「害」という字を使わない意味はわかりますが「障碍」と書けないものでしょうか。「碍」という字は「妨げるもの」という意味があるようですが、社会的障壁という意味に解釈できるからです。ただ「碍」という字が常用漢字にないので「障がい」と記述しているようです。
 障がいのある人もない人も共に学び、社会的な障壁のない社会を創っていく一員であることを認識する「知的障碍生徒共生推進教室」でありたいと思っています。


386  修学旅行無事出発  2009年12月09日(水)
 昨日でテストが終わり、2年生は今日から修学旅行に出発しました。那覇までは全員同じ飛行機で、那覇−宮古島は2便に別れて移動です。今、付き添いの教頭先生から連絡があって、全員無事宮古島に到着したようです。天気は快晴、気温は25度、大阪は寒いのに宮古島は十分泳げる気温です。日本は広いです。これからバスに分乗して、島内見学だそうです。行程表を見ると、今日は砂山ビーチ(白い砂が続くきれいな海岸です)、池間大橋(青い海に向かって滑走路のように延びる橋)、西平安名崎(宮古島北端、風力発電の風車が回る岬。雪塩の工場もある)を見学するようですが、快晴なのですばらしい色の海が見られると思います。夜はファームステイですから、4時過ぎから島の東よりにある城辺公民館に集合して、ファームステイの説明があるようです。明日は一日農業体験、明後日は離村式の後、島の南のシギラビーチでマリンスポーツです。最終日は工芸の体験や三線の体験、長い断崖が続く東平安名崎の見学です。けがや病気がなく楽しい旅行にしてきてほしいものです。朝7時の集合で、遅刻者が多いのではないかと心配していましたが、ギリギリの生徒はあったものの、遅刻者や急に欠席連絡が入る生徒はありませんでした。

385  テストが終わって、明日からそれぞれ  2009年12月08日(火)
 今日で2学期末テストが終了します。1年生は明日から始まるジョブクエストの説明会を今やっています。ジョブクエストは様々な職業についている人に自分でアポを取りヒアリングをし、その結果をまとめて報告するというものです。興味のある職業について、その難しさ、職業に対する誇りなど色々なことを聞いてきてほしいものです。どの職業であっても、それぞれに難しさがあり、楽しさもあります。どんなことを聴いてきてくれるのでしょうか。大阪地方検察庁や歴史博物館にいく生徒もあるようです。発表が楽しみです。
2年生は明日から修学旅行、沖縄の宮古島へ行きます。朝7時伊丹空港集合、最終日の土曜日は夜8時解散という、時間を目いっぱい使った行程です。ファームステイも2泊あります。あすは見送りに行こうと思っています。インフルエンザの生徒は2名いますが、それ以外の生徒は問題ないようです。宮古島の天気も明日は晴れ、金曜日は少し降水確率が高くなっていますが、土曜は晴れです。気温も最高気温が27度、最低気温が20度、まだまだ泳げます。晴れればきれいな色の海が広がるすばらしい島です。よい思い出をつくってきてください。
 3年生はこれから受験シーズンです。もうすでに決まった生徒もいますが、センターテストを受験する生徒は今日受験票を渡します。これから受験に向かってしっかり勉強をしてください。卒業式がみんないい顔で迎えられるようにしてほしいものです。


384  大阪を歩きました  2009年12月05日(土)
 先日、松屋町から歩き出して、住友銅吹所跡、空堀、近松の墓、真田山、玉造稲荷、越中井、大阪歴史博物館、大阪城と歩きました。途中で雨になったので、藤田庭園のところであとの行程は省略しましたが、その後は「心中天の網島」で有名な大長寺(今は網島から東野田へ移りました)、泉布観、OAP、龍海寺(緒方洪庵・中天游の墓)、善導寺(山片蟠桃の墓)、天満の天神さんまで案内するつもりでいたのですが、また後日にしたいと思います。
 大阪の町を南北に貫く上町台地は、生駒山地と同じように西側が急傾斜で東側が緩傾斜の台地です。それで西側の斜面には天王寺七坂のほかにも地蔵坂などのかなり急な坂道があるのですが、東側はあまり急傾斜の坂がありません。しかし、細い谷が台地を削っているところが何か所もあって例えば「清水谷」「細工谷」のような地名が残っていたり、両側を谷に削られた台地の突端は「真田山」「松ヶ鼻」「筆ヶ崎」などの地名が残っています。そのような突端部は今ではビルに囲まれてよくわかりませんが、むかしは見晴らしがよく大阪夏の陣の時には陣屋が置かれたりしました。真田山は文字通り真田幸村の陣がおかれた場所です。三光神社の下には「真田の抜け穴」と呼ばれる「穴」があって、大阪城まで通じているといわれています(この抜け穴から大阪城本丸まで直線距離で約1.5km。多分通じてはいないでしょうが、当時の技術で抜け穴を作ろうとすればできない距離ではありません)。抜け穴の横には真田幸村の像もあって、真田幸村は大阪の人にとっては「反徳川家康」「アンチ中央」という意味では象徴的な人物です。天王寺の安居神社に真田幸村戦死の碑がありますが、判官びいきから「実は真田幸村は安居の森で戦死したのではなく、戦死したのは影武者であった穴山小助(真田十勇士の一人)で、幸村は豊臣秀頼を連れてこっそり薩摩へ逃げたのだ」という話も残っています。源義経がモンゴルへ逃げてチンギスハーンになったというのと同じ発想です。
 ところで、久しぶりに大阪城へ行きましたが、かなり人が多く、エレベーターもかなり待たねばならない状態でした。近頃大阪も観光客が増えていることを感じます。大阪にも面白いところがあるので、ぜひともたくさんの観光客に来てほしいものです。


383  「聴く」ことが大切です  2009年12月03日(木)
 今日は午後から教育相談研修で、今年から常磐会学園大学の教授になられた佐谷先生の講演をお聞きしました。「保護者とのより良きかかわりのために」という題で、生徒だけでなく保護者の話を聞くことの大切さについて話していただきました。話を「聴くこと」が支援につながる。特に相手の話を聴きながら「うなずく」ことで、こちらがしっかり「聴いている」ことが相手に伝わるということでした。こちらから話すときも、言葉を選ぶだけでなく、表情や表現の方法を考えることで、より自分の気持ちを相手に伝えることができる。聴く、話すというコミュニケーションの大切さを勉強させてもらいました。
 私自身は、相手の顔が見えない電話でのやり取りが最も苦手です。よく電話で何時間も話をしている人がありますが、私は電話で長くしゃべると、相手の顔が見えないのでいらいらしてくるのです。だから電話は用件のみしか話さないことが多くなりました。メールもあまり好きではありませんが、まだ自分で文章を考えることができるという点で、電話よりはましだと思っています。
顔を見て話す、相手の話を聴くということの大切さはいうまでもありませんが、自分の主張をしたいために相手の話をそこそこに聞いて、自分の話にもっていくことが生徒や保護者との最初のボタンの掛け違いになってしまいます。相手の気持ちを察して、相手の話に含まれる感情の部分をどれだけわかるかということが重要なことだと思います。
生徒の面接練習に何度か同席しましたが、何を聞かれているのか、その質問に対して自分の主張をどれだけ相手にわかるように話せるかが大事です。質問者(面接官)の気持ちを考えて誠実に話そうとしている生徒の答えはこちらにひびいてくるものです。そのためにも「聴く」ということが重要です。


382  学校協議会を開催しました  2009年12月01日(火)
 今日は午後から学校協議会を開催しました。近畿大学教職教育学部の冨岡准教授、後援会会長の松原さんにお越しいただきました。2学期の本校の取り組みを中心に説明してコメントをいただきました。私が報告したのはインフルエンザのことと来年度から始まる共生推進教室の2点です。共生推進教室については小学校でうまくいかなかった例を話していただきました。来年度からの共生推進教室の参考にしたいと思います。その後進路指導部、総務文化部、各学年からの報告がありました。2年生後半から取り組んでいる総合的な学習の時間の4,000字の論文(総学論文)と口頭試問についてはお二人の方から高い評価をいただきました。終わってからは冨岡先生に昨年度の論文の優秀作品を見ていただいて、評価をいただきました。本校の生徒は総合学習で論文を書く、様々な機会を捉えてプレゼンをするなどの学習で新しい自分の力に気づく生徒がいます。非常におもしろいプレゼンをしてくれる生徒もいます。総学論文で優秀な論文を書いた生徒はAO入試でもよい成績を残しています。総学論文はかなり生徒に役立っていると感じています。芦間の卒業生で今年大阪府の教員採用試験の難関を突破して、2名(1名は高校、1名は中学校)の人が合格しました。プレゼンの力や論文を書く力が役に立ったのかもしれません。また冨岡先生には授業も二コマ見学していただきましたが「生徒が授業を信頼しているということがよくわかる」という評価もいただきました。
 生徒は今日から期末テストです。いつもなら7時前ごろまで自習室で勉強している生徒がいるのですが、テスト期間中は5時前になると静かです。明日からのテストもよい成績が残せるように、家でしっかり勉強してください。






大阪府立
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歴代校長だより