349  来春から共生推進教室の募集をします  2009年09月29日(火)
 来年2月の入試から,芦間高校には共生推進教室の入試が加わります。共生推進教室は知的障がいのある生徒とない生徒がともに学ぼうという制度です。入試では一般入試とは別に数名を選抜します。筆記試験はなく自己申告書と面接で判定をしますが、療育手帳を持っていることが受検の条件になります。
 共生推進教室は東大阪市にある府立たまがわ高等支援学校の分教室という位置づけになるので、合格した生徒はたまがわ高等支援学校の生徒になり、1週間に1度は本校のたまがわ高等支援学校での職業訓練の授業を受けることになります。それ以外の4日間は芦間高校の生徒と一緒に学びます。形式的にはたまがわ高等支援学校の生徒ですが,実質的には芦間高校の生徒と何も変わるところはありません。芦間高校のある2学区では府立の枚方なぎさ高校と大阪市立桜宮高校に自立支援コースがありますが,自立支援コースと異なる点は上記のようなところです。
 私の前任校の八尾翠翔高校にも自立支援コースがあり,知的障がいをもつ生徒が学んでいましたが、まわりの生徒も非常に優しく、あまり大きな違和感なく溶け込んでいたように思います。芦間高校は障がいのあるなしにかかわらず、みんなで楽しく学校を創っていこうという雰囲気を持っている学校ですので、あまり大きなハードルを越えることなく、障がいのある生徒も溶け込んで一緒に学んでいけると思っています。
 昨日、共生推進教室の本校になるたまがわ高等支援学校を見学に行ってきました。たまがわでは知的障がいのある生徒に適切な職業訓練をし、卒業後就労することを目標に各学年48名〜64名の生徒が学んでいます。どの生徒もまじめに、食品を作る実習、木工や金工の実習、農業の実習、接客や販売の実習(写真は学校内につくられた喫茶店で販売実習をしているところです)、ビル清掃の実習、介護の実習などに取り組んでいました。設備も大変すばらしくしっかり学校で実習をするので,卒業後も即戦力として働くことができるのだそうです。共生推進教室は週1回の実習ですので、たまがわのようにはできませんが、そのかわりに障がいのない生徒とともに学ぶ機会は多いので,また違った力を付けることができると思います。
 少しシステムは違いますが、自立支援コースと基本は同じだと思ってください。
共生推進教室の説明会は2学期の終わり頃に予定していますので,各中学校にご案内を差し上げます。芦間は総合学科ですので大阪府全体から受検できます。共生推進教室も同じです。


348  第1回オープンスクールを開催しました  2009年09月28日(月)
 先週の土曜日、第1回目のオープンスクールを開催しました。中学生が300名を少し超えるぐらい、保護者の方も50名近くの方に参加していただきました。インフルエンザの影響で開催を心配していましたが、少し欠席があった程度で開催できました。9月終わりなのに暑い日で、体育館の中もかなり蒸し暑くなりましたが体調を崩す人もなかってよかったと思います。
 本校のオープンスクールは生徒が中心になって進行してくれます。受付は1年生が主体になって、中学生の体育館への案内もしてくれます。司会は生徒会副会長、吹奏学部のオープニング演奏の後、校長、生徒会長のあいさつ、その後教務主任の先生からの学校のカリキュラムの説明がありました。そのあとは生徒会の学校生活の話し、制服のファッションショー、たくさんの生徒が壇上に上ってのクラブ紹介など賑やかに進行しました。最後に国語の先生から小論文の書き方の説明があり、1年生の生徒2名が壇上で、今の学校生活の様子や、なぜ芦間高校を選んだのかを説明してくれました。最後の生徒の話が中学生には最もよくわかったのではないかと思います。
 体育館での説明が終わってからは、校内の自由見学(スタンプラリー付き)そのあとは模擬授業です。模擬授業の間に保護者の方々には会議室で細かい入試やカリキュラムの説明をしました。
 高校を選ぶのに、パンフレットやホームページなどではわからないことがあります。それはその学校の持っている雰囲気というか、オーラのようなものです。それは直接学校へ行ってみないとわかりません。土曜日に参加してくれた中学生の方、保護者の方々は芦間高校でどんなオーラを感じてくれたでしょうか。そのオーラが自分に合うかどうかは高校選びにとても大切なことです。入学すれば3年間その学校で学ぶことになります。自分に合わないと感じながら3年間高校生活を送るのはとても辛いことです。そうならないように、ぜひとも土曜日に感じたオーラが自分に合うのかどうかを考えてください。
 オープンスクールは11月にも開催します。一昨日に来られなかった人はぜひとも11月に参加してください。12月、1月にもミニオープンスクールを開催します。そちらも申し込んでください。なお、個別の相談は学校でも受け付けますが、10月12日(日)天満橋のOMMで行われる五ツ木書房書房主催の説明会(総合学科ブースです)、10月31日(土)上本町のホテルアウィーナで、11月8日(日)梅田センタービルで行われる関西私塾連盟主催の説明会でも芦間高校のブースをつくりますのでぜひお越しください。


347  昨日は生徒会役員選挙でした  2009年09月25日(金)
 昨日6限に生徒会役員選挙が行われ、全員が信任されました。前期は立候補者が多く、決選投票になりましたが後期は立候補者が定員いっぱいで信任投票でした。先日の衆議院選挙のような大々的なマニフェストはありませんが、それぞれ立候補の理由と抱負を述べてくれました。3学期の一大イベントである3年生を送る会で、無事先輩を送り出してあげたいという人が多いようです。
 生徒会室はこれまで1階の端っこのほうにあったのですが、今年度から下足室のすぐ前(元の給品部)に移転しました。生徒会のようすがみんなにすぐわかるという点では非常によい場所です。日頃の活動を見ると本校の生徒会活動は他校と比べると活発だといえると思います。文化祭や体育祭、修学旅行などでみんながかなり熱くなって盛り上げていく土壌ができている学校であるばかりでなく、プレゼンの機会や発表の機会もかなり他の学校に比べて多いと思うので、これまでよりもっと生徒会活動が活発になってくれればいいと思います。立候補者も生徒会係の先生や担任の先生に説得されて立候補することが多いようで、もっと進んでたくさんの生徒が生徒会に関わってほしいと思います。
 私が高校生のときは学生紛争の時代で、高校の生徒会活動はそのまま政治的活動であった時代でした。10.21国際反戦デーには生徒会執行部を先頭にたくさんの生徒がデモをするし、大阪府警の機動隊の一個小隊が学校の正門前に装甲車を置いて生徒の動きを監視していることもありました。私自身はノンポリ(これは今では死語に近いことばです。Nonpoliticalの略で政治的活動に積極的に参加しない人)で生徒会活動に関わることはありませんでしたが、高校生の生徒会活動のイメージはずっと政治的活動と結びついていました。今の高校生の生徒会活動とは隔世の感があります。生徒会というのはそれぞれの時代の高校生の心の動きをよく映しています。
 立候補した人の中に、10チャンネルの24時間テレビでのイモトアヤコさんの126キロマラソンに感動して、自分も何か新しいこと、チャレンジすることに関わりたいという理由で立候補したと話してくれた人もありましたが、生徒会活動というのは高校生活のなかでチャレンジするに値する活動だと思います。信任された人はぜひともがんばって学校を盛り上げていってください。


346  シルバーウィークが終わりました  2009年09月24日(木)
 シルバーウィークと呼ばれる5連休が終わりました。天気が比較的よかったので、どこかへ遊びに行った人も多いかもしれません。昨日の9月23日が秋分の日、四天王寺の西門から見てちょうど鳥居の間に夕日が沈む日です。四天王寺は彼岸のお参りの人で賑わいます。これから後、10月は体育の日、11月は文化の日、勤労感謝の日と国民の祝日は続きます。体育の日は東京オリンピックの開会式の10月10日だったのですがハッピーマンデー法によって10月の第2月曜になりました。11月3日は戦前には明治天皇の誕生日だった日なのですが、戦後は日本国憲法公布の日(1946年、施行は半年間の周知期間を置いて、1947年5月3日)で文化の日となりました。晴れの特異日です。11月23日は皇室の新嘗祭という儀式が行われる日、一年の豊作を感謝する意味があるので、勤労感謝の日という国民の祝日になりました。大阪では6月30日の愛染さんの祭で始まった夏〜秋の祭の締めくくり、神農さん(道修町の少彦名神社)の祭の日で、笹につけた虎の張子が配られ(有料ですが)ます。
 インフルエンザ騒ぎもおさまって、今日から授業が再開されました。今日から来週火曜日までの5日間はPTAの通学指導週間で生徒指導委員会の保護者の方を中心に正門と通用門に立って、生徒の登校の様子を観察していただきます。今日の朝も立っていただいて「おはようございます」と声かけをしていただきました。先生以外の人が立っているので、ちょっとびっくりして通り過ぎる生徒、おはようございますとあいさつを返す生徒、声を出すのが照れくさいのか頭だけ下げる生徒、全く無反応で通り過ぎる生徒様々ですが、昨年に比べてあいさつを返さない生徒が少し増えたような気がします。あいさつは今年の本校の生徒指導のスローガン「ちゃんとしよう」の第一歩です。制服を「ちゃんと」着る、時間を「ちゃんと」守る、あいさつを「ちゃんと」する、人の話を「ちゃんと」聞く。ほとんどの生徒がちゃんとできているので、できていない生徒が目立ってしまいます。あたりまえのことをちゃんとしましょう。


345  鶴見区主催の学校説明会に参加しました  2009年09月20日(日)
 19日は鶴見区PTA協議会主催の高校説明会(鶴見区民センター)に出席してきました。大ホールのブースでは開始の12時から3時までほとんど休む間もなく説明を聞く方々が来られて、大盛況でした。おそらく50人近くの方がお話を聞かれたと思います。3時を過ぎると少し座席が空く時間ができましたが、それでも終了の4時までたくさんの方に来ていただきました。ありがとうございました。ぜひとも2月には本校を受検したいただきたいと思います。また2時半からは小ホールでプレゼンを行いました。プレゼンの最初はいつも芦間高校はどこにあるかから始めます。学校名に地名がついていないので、場所がわからない方も多いので、地下鉄守口から徒歩5分の便利な場所にあることをはじめに話しをします。次に総合学科について、特に本校は進学をめざした総合学科ですので,大学受験用の科目がたくさんあり、それと数多くの教養的科目を同時に履修できる特徴を説明します。また、総合学科を受ける人は,何か目標を持っていなければ行けないという誤解も多いので、1年生の間に2年生からの科目選択をするためのガイダンスを丹念にしていることを説明しました。中学校の間にまだ目標が定まっていなくても(そういう人の方が多いと思いますが)、全く問題ありません。逆に英語科や理数科は入学してから学科変更が難しいのに比べて、総合学科は自分の適性にあった学科を1年生の間に決めることができるという有利さがあることを強調して話したつもりです。つまり本校は普通科と国際教養科(英語科)と理数科と芸術科が一つになった総合学科だということです。
 今年は2学区の説明会が資料参加だけなので、個別の説明会は少ないのですが、五ツ木書房主催の説明会、私塾連盟主催の説明会などにも参加しますので、本校に興味のある方は是非足を運んでください。また、オープンスクールは9月26日(受付は締め切りました)と11月14日に行います。11月のオープンスクールはまだ申し込みができますので、どうぞお越しください。2回のオープンスクールに来られなかった方も、12月と1月に説明会を開催しますのでお越しください。

344  授業見学再開  2009年09月17日(木)
 文化祭も終わり、インフルエンザも一段落して、中間考査まであと3週間です、と言っても来週は5連休がありますから、実質は2週間です。ようやく集中して授業を受け、勉強できる季節になりました。ということで授業見学を再開しています。
 今日は国語「評論を切る」、社会「大阪の文化と歴史」の授業を見学させてもらいました。「評論を切る」という授業は、評論の文章を「社会についての評論」「哲学についての評論」というようにジャンル別にアタックし、評論によく出てくる用語などにも慣れるという、国語の入試用の授業です。今日は正高信男「ケータイを持ったサル」の一部分を使っての授業でした。正高信男氏は最近の大学入試でよく出題される言語認知などを研究しておられる先生です。評論の文章は難解なものもありますが、正高氏の文章は非常にわかりやすくて大学入試に使いやすいのでしょう。「ケータイを持ったサル」も非常にわかりやすい文章です。今日の授業に使われた部分は「ひきこもり」といわれている人と、外で傍若無人に振舞う若者とは基本的に同じなのではないか。ひきこもりの人はプライベートな空間が「自分の部屋」という狭い範囲であるのに対して、傍若無人な若者はプライベートな空間が「家の外の広い範囲である」というだけの違いで、結局どちらもパブリックな空間に適応できないということは同じだ。という内容でした。コンビニ前の地べたにベターっと座り込んだり、電車の中で化粧をしたりしている人は、その場所が彼らにとってプライベートな空間の一部なのだと考えると行動の説明がしやすくなります。丹念に彼らの心理状況を追っていけば実証が可能かもしれません。
 「大阪の文化と歴史」の授業は大阪についてのレポート、「大阪なんでも自慢」「アメリカ村」「天保山ハーバービレッジ」の3本の生徒発表でした。なんでも自慢はたこ焼きの歴史、漫才の歴史、大阪の観光スポットについて調べていました。アメリカ村はアメリカ村の歴史、アメリカ村に来る人の分析などについて、天保山は天保山の歴史と海遊館、観覧車、マーケットプレイスの説明でした。もっと詳しく調べるとおもしろいことも多いと思います。選択者全員の発表内容が一冊の冊子になっていて、発表後はみんなで質問し、みんなで評価するという方法を採っているので、質問もたくさん出てなかなか楽しい授業でした。この授業はぜひとも次も見学に行きたいと思います。
 授業を見学していると、自分も授業がしたくなります。


343  本校のインフルエンザは落ち着きました  2009年09月16日(水)
 校内でのインフルエンザの感染は収束に向かいつつあるようです。まだ休んでいる生徒もいますが、新たに感染が見つかった生徒はかなり少なくなり今日は1名でした。このまま収束してほしいと思います。しかし大阪府下で8月20日以降休業措置をとった学校(幼稚園、小学校、中学校、高等学校)は300校をこえました。気温が低くなる10月ごろから再び流行するという予測もありますが、どうなることでしょうか。沖縄では基礎疾患のない24歳の女性がインフルエンザに感染した後亡くなりました。弱毒性とはいっても亡くなっている方もいるので、インフルエンザに関してはパニックになる必要はありませんが、少々ナーバスになって予防するほうがよいのではないかと思います。学級閉鎖になって「学校が休み=ラッキー」と思って出歩いている人もいるようですが、もう少し頭を使ってほしいものです。プラズマクラスターや放電によってウィルスが除去できる空気清浄機などが家電メーカーから発売されているようですが、学校の教室にそれぞれ1台設置というのはなかなかむずかしいことです。栴檀(センダン)の木から取れるエキスを使ったウィルス除去剤が発売されるというニュースも耳にしましたが、比較的安価なものなら各教室に散布することができるかもしれません。しかしアレルギー疾患のある人もいるので、うまくいくかどうかはわかりません。
 本校のインフルエンザは収束に向かいつつあるので一安心ですが、3年生はAO入試、就職試験がこの時期から集中してきます。公募制の推薦入試もこれから始まります。大学入試センターテストの出願もあと2週間ほどに迫ってきました。入試の日にインフルエンザにかかってしまったというようなことにならないように、自分の身は自分で守ってください。


342  まだ脳力は伸ばせる?  2009年09月15日(火)
 新たにインフルエンザと診断された生徒が少なくなって、学校での感染はややおさまったようです。各学年ともまだインフルエンザで休んでいる生徒はいますが、明日から登校できるという電話をもらった人も4〜5名あり、やや落ち着いてきました。
 今日はインフルエンザの猛威も少しおさまったので午前中に校長会の進学指導委員会へ出席してきました。今日は速読インストラクターの呉真由美先生の「あなたもあるすばらしい脳力」という講演で、脳を活性化させるというお話でした。脳を活性化させると情報処理能力の向上、集中力の向上、コミュニケーション能力の向上、潜在能力が引き出される、チャレンジ精神が旺盛になる、性格が明るくなるなどいいことずくめなのですが、そのためにはいくつかの訓練が必要になります。例えば速読も脳の活性化の訓練です。速読というと「流し読み」「斜め読み」というイメージですが、実際には「速く読む」のではなく「速く読めている」ということだそうです。例えばA4版半分ぐらいの文章を初見で読んでみると私は700字/分ぐらいのペースで読むことができました。ところが少し目を動かす練習や視野を広げる練習で1900字/分ぐらいのペースに上がりました。速くなっても内容はちゃんと頭に入っていました。速読の訓練を積むと速い人で原稿用紙30〜40枚/分(原稿用紙1枚を1.5秒)で読めるそうです。普通に本を読むのと同じように、内容もちゃんとわかるのだそうです。速く読むことができると短い時間に何度もその本を繰り返し読むことができるので内容を記憶することも容易になるのだそうです。実際に写真集は1ページ1.5秒ぐらいのペースでめくっています。つまり速読とは字を追うのではなく画像として認識する力なのだと思います。アメリカ大統領であったジョン.F.ケネディは16,000字/分のペースで文書を読むことができたそうですが、誰でも訓練すればそれくらいのペースで速読できるのだそうです。呉先生の教室には80歳を過ぎた高齢者の方も来られているそうです。
ちょっとおもしろいお話でした。頭を効率よく使うとまだまだ脳力は伸びるのだそうです。


341  修学旅行に行けますよーに  2009年09月14日(月)
 今日から1年の学年休業を解除しましたが、まだ完全にインフルエンザが収束したとはいえません。明日の朝の欠席者の様子を見ながら再び休業をする必要があるかもしれません。2年、3年にもまだ罹患者がいます。総合学科は2年、3年はクラス単位で授業をすることがほとんどないので、学級閉鎖はほとんど意味がありません。また、2,3年の合併授業も多いので、2年だけ、3年だけの学年閉鎖もあまり意味がありません。なかなか判断が難しいところです。
 文化祭は終わりましたが、2年生はまだ修学旅行があります。12月に宮古島へ行きますが、何とかみんな元気で修学旅行に行ってほしいものだと思っています。沖縄はかなりインフルエンザが流行していますが、本島に比べると八重山はまだましなので、今の段階では予定どおり実施するつもりです。
私は数年前に宮古島に修学旅行の付き添いで行きましたが、のんびりした良い島です。海はきれいだし、景色もいいし最高のところです。隆起さんご礁の島なので、本島や石垣島、西表島のようにハブがいません。広いサトウキビ畑が広がっていて、サトウキビ畑の向こうに、青い海が見えます。問題は天気です。晴れると海のブルーやエメラルドグリーンと白い砂浜が光に映えて最高です。特に隣の下地島や橋がかかっている来間島、池間島のような人の少ない珊瑚礁の海岸が最高に美しいところです。ところが雨になって海の色がモノトーンになってしまうと、その魅力が半減、いやもっと3分の1ぐらいになってしまいます。どんな雨男や雨女もかなわない、とてつもないパワーを持った晴れ男、晴れ女がいることを望みます。いつもの修学旅行ならテルテル坊主にお願いするのですが、今年の修学旅行はテルテル坊主の他に、インフルエンザウィルス退散のお願いもしなくてはいけないというややこしい状況です。


340  与謝蕪村のこと  2009年09月12日(土)
 今日と明日文化祭が開催される学校も多いと思います。1年生は明日まで学年休業です。1年生で急激にインフルエンザの生徒が増えたのは、文化祭が一つの原因だろうと思います。他校の文化祭へ行って、新たに罹患することのないように自重してください。
 このところインフルエンザのことばかりなので、今日は少し別の事がらを。
 与謝蕪村という江戸時代中期の俳人・画家がいます。俳人としては松尾芭蕉亡き後、芭蕉への回帰を唱え、江戸俳諧中興の祖ともいわれる人です。有名な句に「春の海 終日のたりのたり哉」「菜の花や 月は東に日は西に」「牡丹散りて 打かさなりぬ二三片」などの句があります。芭蕉の句よりわかりやすいというか、わずか17文字の中に、その場の情景や季節感や空気感や肌触りまで読み込んであるような気がします。俳句の上手下手はよくわかりませんが、芭蕉より私は好きです。画家としてもたくさんの作品を残している人で、今残されている蕪村の作品のうち「夜色楼台図」と池大雅との競作の「十便十宜図」が国宝に指定され、十数点の作品が重要文化財になっています。
 与謝蕪村は大阪の毛馬の生まれで、20歳で江戸に行って俳諧を勉強し始めるまで大阪で暮らしています。毛馬は淀川と新淀川が分かれる地点で、今でも「毛馬の閘門」で有名な場所です。地下鉄堺筋線の天神橋筋六丁目を出て次の柴島駅までの間に淀川を渡りますが、そのとき毛馬の閘門が右手に見えます。春は桜の名所です。蕪村は江戸へ発ってから、芭蕉の足跡をたどって東北地方を旅したり、丹後(京都府北部)や讃岐(香川県)を歴遊したりして、40歳ごろから京都に住みます。故郷の毛馬には一度も戻らなかったそうですが、故郷毛馬のことは良い想い出として常に心の中にあったようです。いま、毛馬の閘門のすぐ横の堤防上に「与謝蕪村生誕の地」という句碑があります。「春風や 堤長うして家遠し」の句が刻んであり、その横に蕪村と毛馬について記した、きれいなプレートが建っています。毛馬の第一閘門はレンガ造りで重要文化財にもなっていて、木も多くよく整備されている公園になっているのでるので、ぜひ一度行ってみてください。天六から歩いて約20分、桜ノ宮から毛馬まで大川沿いに続く毛馬桜ノ宮公園の遊歩道を歩くと約30分です。人は多いですが、桜の季節がおすすめです。


339  AO入試が始まっています  2009年09月10日(木)
 1年の学年休業の2日目です。インフルエンザだと確定した生徒が増えて、学年で20名を超えましたが、来週月曜日からはみんな元気に登校してきてくれるだろうと思います。土曜、日曜も学校の電話は繋がるようにするので、新たにインフルエンザと診断された場合は必ず連絡をしてください。
 さて、3年生は入試等で忙しい季節になりました。AO入試などで早い生徒はもう受験に行っています。AO入試という制度の是非をめぐっては様々な議論があります。早く生徒を確保したいための青田刈りだという意見もある反面、よりすぐれた人材を確保するためにはこの方法は有効だという人もあります。私はAO入試というのは、入試の方法によると思っています。それこそ大学の求める学生像をどのように入試に反映させるかの方法が問われています。自己推薦文と面接だけという簡単なAO入試をする大学もありますが、その生徒が大学の求める学生像に当てはまるかをこの二つの要素だけで判断できるのだとしたら、青田刈りといわれても仕方がないと思います。本校の入試も自己申告書と面接がありますがこの二つだけではとても人物の判断はできません。これと学力検査や小論文を組み合わせることで総合判断ができるのです。一方で長文の論文を課したり、フィールドワークなどの課題を課したり、面接を何度も行ったり様々な判断材料から生徒を判断する大学もあります。本来AO入試は「学力を問わない」というのが建前ですが、長文の論文を書かせたり、何か課題を提示してそれに対する面接を行うなどの方法を採ると、その時点で受験する生徒の学力もある程度判断できます。受験のための学力が低くても、ちがう力を持っている学生を得ることができるかもしれません。
 受験する方の問題もあります。いわゆる入試の学力テストがいやで、小論文や面接だけで済んでしまうAO入試を選択する生徒がいます。「楽に流れる」ことを選択する、こういう生徒は大学へ入学してから本当に目標をもって勉強できるのかが心配になります。
 大学入試がどんどん早くなって、みんなが早く行き先を決めたがる傾向がはっきりしています。クラスの多くの人の進学先が決まってくると、まだ決まってない人は焦りだします。「どこでもいいから早く決めたい」これが最も最低の選択肢です。
 写真は2年の終わりに行う全員面談のようすです。大学入試に面接が必要な人のためには、その大学の面接の方法にあわせた面接の練習を何度もします。面接も練習するとだんだんうまくなっていきます。

338  1年生臨時休業  2009年09月09日(水)
 文化祭後の代休中はインフルエンザについて大きな動きがありませんでしたが、本日朝の登校状況で1年生がかなりたくさん発熱等で休みました。インフルエンザと診断された生徒が20名ちかくいますので、1年生は13日(日)まで臨時休業とします。感染者の少ないクラスもありますが、英語、数学、体育や芸術は展開授業をしている場合も多く、学級閉鎖では感染を拡大しないという意味がないので、学年閉鎖としました。1年生の人は外出をせず、自宅待機をしてください。
 なお、学校からの連絡はホームページの「緊急速報」(ホームページ右側上部)で発信しますので、注意してください。インフルエンザに罹患した生徒のいるクラブについても、13日(日)まで活動を休止します。2年、3年生については今のところ罹患している生徒が数名なので平常どおり授業をしています。これから大量に発症しないよう、手洗い等の予防を心がけてください。
 今のところインフルエンザであっても、リレンザなどの薬で発熱は数日で下がり、重症化している場合はあまりありませんので、罹患した人も心配せずにゆっくり療養してください。
 右の図(国立感染症研究所のデータ)を見るとインフルエンザの罹患者数は5歳〜19歳の若い人が約50%を占めています。学校での集団感染が割合が高くなる大きな原因だと思います。特に高校生以上の人は行動範囲も広く、感染して症状が出るまでの期間(2〜3日)に外出して他の人へ感染させる可能性も高いと思います。外出を控えてほしいというのは、自分が感染しないというだけでなく、自分が感染源にならないという意味もあるのだということを十分理解してください。学校は休みだし、熱もないので外出して、次の日に高熱が出てしまった。こんな場合きっと誰かにインフルエンザをうつしていることになるのです。

337  文化祭が終わりました  2009年09月06日(日)
 文化祭が終わりました。生徒の実行委員会がかなり早くから準備を進めてくれて、進行もスムーズにいったのではないかと思います。スタンプラリーやクラスCM大賞など新しい企画もあって楽しい文化祭でした。何より生徒が楽しんでいて、みんなで一生懸命作り上げようとしている気持ちが伝わってきました。その甲斐もあってか、お客さんが昨年よりずっと増えたようです。
 3年生の舞台は全部見ました。最優秀賞をとった3−1「うた魂」は確かによくできていたと思います。ただ、どのクラスももう少し声を大きく、ゆっくり台詞をしゃべらないと聞き取りにくいことがあったように思います。舞台以外も今年は盛り上がりました。今日の終了直前になっても、まだ校舎内にもたくさんお客さんがいて賑わっていました。最優秀賞をとった1−2の「岸本新喜劇」(写真右下)は思っていたよりずっとよくできていました。吉本新喜劇のギャグのまねというのはよっぽどうまくやらないとおもしろくないのですが、ただまねするだけでなくて、自分たちの間(マ)でアドリブを入れながら教室という狭い舞台空間をうまく使っていたと思います。PTA・後援会も方も恒例のバザーでかなりの収益が上がったようです。ありがとうございました。
 文化系の部活動が育ってほしいといつも考えていますが、吹奏楽(写真左下)、軽音(写真右上)のような大所帯の部だけでなく、ダンス部も迫力があったし、パソコン部やESS、文芸、園芸、演劇、茶道(写真左上)、書道、美術、放送、漫画アニメなど部員の数の少ない部もそれぞれ日頃の成果をだしていました。
 文化祭が終わって、水曜日から普段に戻ります。この代休の間にインフルエンザが増えないことを望んでいます。


336  文化祭一日目  2009年09月05日(土)
 文化祭1日目が終了しました。3年生の舞台はすべて見ようと思っていたので、かなり長い時間体育館にいました。午前中は体育館内も比較的涼しかったのですが、午後になるとかなり蒸し暑くなって、幕間に換気をしてもあまり効果がないようです。それでも本校の舞台はおもしろいので、かなりたくさんのお客さんが入っていました。最後のダンス部のパフォーマンスの時には、客席の8割方が埋まっていて舞台はなかなか盛況でした。明日の午前中に視聴覚室の軽音のライブや茶道部、野外ステージなど今日見られなかった催しを見学しようと思います。
 PTAバザーの梅干はもう売り切れました。芦間タオルももうほとんど残っていません。バザーも盛況だったようです。
 垂れ幕の審査は一般のお客さんにしてもらいますが、どこが優勝するのでしょうか?私の見たところやはり3年生が上手です。2年生の壁画も修学旅行で行く宮古島の東平安名崎の風景ですが、小さい正方形の紙を貼り合わせてつくっているので、少し離れて正門を出たところからみるのが一番よくわかります。
 生徒はみんな文化祭を楽しんでいるようです。
 明日の企画開始は9時、舞台は9時10分から、野外ステージは9時20分からです。すべて終了するのが12時30分です。見学に来られる方は午前中にお願いします。
 3年生でインフルエンザで休んでいる生徒がいましたが、今日は1年生の生徒でインフルエンザだと判明した生徒がいます。月曜、火曜の代休も、9:00〜16:00の間学校の電話をつないで起きますので、熱が出たりしてインフルエンザの疑いのある生徒はお医者さんを受診して、検査をしてもらってください。結果が判明し次第学校へ連絡してください。学級閉鎖や学年閉鎖が出ないように、予防してください。


335  文化祭準備中  2009年09月04日(金)
 文化祭の準備が着々と進んでいます。3年生はいつものように全クラスが体育館です。3−1「うた魂」、3−2「不思議の国のAlice」、3−3「Universal Monster Live Rock’n Roll show」、3-4「マジックアワー」、3−5「座頭市」、3−6「パコと魔法の絵本」。このほかに1−5、2−1、2−2も体育館ですが、3年生の舞台はすべてみようと思っています。野外ステージは有志バンドやダンスが中心で、昨年は暑かったのですが、今年はやや涼しいので観客が増えるかもしれません。2年生は各クラスの取り組みの他に大きな壁画を作りました。校舎の壁面に飾られていますので、外からも見えると思います。1年生は2〜3階の教室が中心ですが、今年の先輩の文化祭を見て、きっと「すごい!!」と思うでしょう。文化部は吹奏楽とダンス部が体育館、あとは教室が中心です。PTAバザーも今準備中です。今年も芦間タオルと梅干があるので楽しみにしていてください。
 文化祭はすべての生徒が楽しんでくれればいいと思っていますが、心配はインフルエンザです。守口支援学校の生徒さんが来てくれて、体育館で和太鼓を演奏してくれる準備をしていたのですが、感染しないように大事をとって取りやめになりました。残念ですがしかたないことだと思います。また、別の機会に交流ができればよいと思います。  
 インフルエンザは3年生に5〜6名休んでいる生徒がいますが、今のところ大きく感染が拡大しているようすはありません。しかし明日、あさっての体育館で感染が拡大しないかを心配しています。一つ演目が終わるたびごとに、必ず換気をして、できるだけ体育館の中の空気が沈滞しないようにしようと思います。受付にはアルコール洗浄液をおきますので、外来者の方は必ず手指の消毒にご協力をお願いします。
 文化祭が無事終わり、インフルエンザも広がらずに代休明けから無事に授業に集中できることを望んでいます。教師を30年近くしていますが、暑さで体育館内の熱中症を心配した文化祭はありましたが、インフルエンザを心配したのは初めてです。


334  男子バスケットボール部  2009年09月03日(木)
 先週の日曜日(30日)、男子バスケットボールの大阪総体一次予選が桜宮高校であり、本校のバスケット部が出場するので応援に行ってきました。対大冠高校との試合で、95対74で勝ちました。次は9月5日(土)文化祭の日ですが山田高校の会場で上宮太子高校と対戦します。勝つと翌日(これも文化祭の日)の試合なので、私は応援に行くことができませんが、ぜひ連勝してほしいものです。9月12日のシード校の桜宮高校との試合(羽曳野コロシアム)は応援に行くことができるので、ぜひそれまで残ってほしいと思います。女子バスケットボール部の試合はその前日にあったのですが、そちらは残念ながら応援に行くことができませんでした。
 久しぶりにバスケットボールの試合を見ましたが、スピードがあってなかなかおもしろいものです。私はバスケットのルールはある程度わかっているのですが、素人なので、あまり適切なコメントはいえません。試合の終わったあと、とにかく「おめでとう、次も勝ってください」とだけいいました。勝つことで自信がついていきます。自分たちの日頃の努力が「勝つ」ということで「まちがっていなかった」とわかるので、自信がついてきます。だから勝つことが大切なのです。
色々なクラブの試合の応援に行きたいのですが、なかなか時間が取れなくて行くことができません。ソフトボール、卓球、アメリカンフットボール、男子バスケットボール、吹奏楽、軽音、パソコンは行くことができました。これから2学期の土日も、けっこう沢山の仕事があって、全部のクラブの応援には行くことができないと思いますが、どのクラブもがんばって日頃の練習の成果を出してほしいと思います。


333  秋白遥遥空  2009年09月02日(水)
 茶道部にお茶席での色紙(短冊)を頼まれました。秋らしいことばをかなり探しましたが結局「秋白遥遥空(あきしろく、ようようたるそら)ということばにしました。李賀という人の五言絶句「将発」の一部で 秋白遥遥空 日満門前路(ひは もんぜんの みちにみつ)と続きます。一人旅の出発に当たって詠んだ詩だといわれます。李賀という人はあまり知られていませんが、中国唐時代中期の詩人で、河南省の中小地主の出身です。科挙を受けて出世をめざしましたが結局果たせず、27歳という若さで病を得て亡くなりました。右の絵が「李賀」だそうですが、痩せた我の強そうな人です。
 「秋白く」というのは中国の陰陽五行説では季節と色、四神を対比させていて、春は「青=青春(青龍 東の守り神)」、夏は「赤=朱夏(朱雀 南の守り神)」、秋は「白=白秋(白虎 西の守り神)」、冬は「黒=玄冬(玄武 北の守り神)」(「玄」という字はクロウトを玄人と書くように「黒」の意味があります)となります。白というのは清浄な感じでいかにも秋にふさわしい色のように思います。「秋白遥遥空」という一節は、秋晴れの日、雲一つない、突き抜けるような高い青空のイメージが浮かんでくることばです。同じ青空でも、春は霞がかかってふわっとした感じ、夏はぎらぎら照りつける太陽にかっと照らされる感じ、冬は空が青くても何か暗い感じがします。秋の青空は「天高く」という形容詞をつけるように、空気が澄んで、爽やかな青空です。
 文化祭に来られたら、茶道部のお茶席に行ってみてください。私の下手な字の色紙がかかっていると思います。墨の字はいくら練習してもうまくなりません。才能がないのです。


332  チューター認証式をしました  2009年09月01日(火)
 昨日昼休み、2年生のチューター認証式を行いました。チューターとは個人指導、先生と生徒が一対一でこれから勉強に励みます。チューターに選ばれた生徒は16名とやや絞り込みました。チューターについていただく先生としっかり会話しながら、目標に向かって勉強していってほしいと思います。チューターに選ばれなくても、放課後や土曜日の講習など、勉強を続けてゆく仕掛けはたくさん用意しています。また、勉強は受け身では何も進みません。誰かに教えてもらうのではなく、自分でどれだけ学べるのかがこれからの学校生活で問われています。
 勉強だけでなく、今は文化祭の準備が佳境に入っています。毎日遅くまで残って準備している生徒も多く、朝も教室から舞台での歌の練習をする声が聞こえてきます。一生懸命文化祭に力を入れて、文化祭が終わるとすぐに切り替えて勉強に力を入れるということであってほしいと思います。ただ、2年生は修学旅行があるので勉強に集中できるのはもう少し先かもしれませんが・・・。
 インフルエンザの生徒がぽつぽつ出始めて心配していますが、今のところ文化祭は予定どおりできそうです。急激に罹患者が増加すると学年休業や臨時休校などの措置をとらねばならなくなります。そうなると文化祭ができなくなりますが、予定どおり進めるように、毎日の予防に努めてほしいものです。





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