295 もうすぐ期末考査 2009年06月30日(火)
明後日から期末テストが始まります。インフルエンザの影響で、当初の予定より少し遅れたのですが、8日までの予定です。休校があったので4日の土曜日もテストがあります。インフルエンザ騒ぎも一段落しました。今でも感染者がありますが、大阪の町を歩いていても、もう平穏な状態を取り戻しています。一時はほとんどの人がマスクをしている状態で、何か異様な感じがしましたが今はもうマスクをしている人をほとんど見かけなくなりました。あの騒ぎは何だったのでしょうか。最初に集団感染した関西大倉高校やカナダに研修に行って感染した高校生には嫌がらせもあったようですが、このようなニュースに接すると何か気味の悪さを感じます。なぜカナダでマスクをさせなかったというような電話もかかったようです。少なくとも、あのインフルエンザの期間、日本中が集団のパニックでした。今少しほとぼりが冷めると、外出から帰っての手洗いやうがいを忘れている人も多いのではないかと思います。大阪の全員が「新型インフルエンザ」の方向を向いている。その方向を向いているということを一目瞭然に示す手段が「マスク」だったのです。あのインフルエンザ騒動の間に「マスクをしましょう」とこの欄で書いた私も同類でしょう。
すべての人が同じ方向を向いているというのはとても怖いことだと思います。その方向を向いていない人は「異分子」なのです。あのインフルエンザの毒性が強く死者も出るというような恐ろしいものであったなら、おそらく「マスク」をつけていない人は「異分子」と見なされて排除の対象になったのではないかと思います。「マスク」にそれほどインフルエンザを予防する効果がないことがわかっていてもやはり「マスク」が必要だったのです。
個性の時代だといわれて久しいのですが、「個性を尊重する」というのはことばだけで、みんなと少し違った行動をする人は白眼視されてしまいます。ファッションも同じで、みんなと同じような服装だと安心するのです。今夏場のブーツが流行っているそうですが、何でこのくそ暑い夏にブーツなのでしょう?でもそんなことは考えずに「トレンド」という何か耳ざわりのよいことばでごまかされているようです。同じ方向に流されないで、みんなが左を向いていても、私は右を向くという人がたくさんいると、おもしろい社会ができるのですが。
でもあのインフルエンザはまだ完全におさまったわけではありません。特に外出から帰っての手洗いは忘れずに。テスト中にインフルエンザで休みたくはないでしょう。
294 2年生進路講演会 2009年06月29日(月)
今日は2年生の進路講演会で、進学とお金についてファイナンシャルプランナーの石橋先生からお話をしていただく機会がありました。昨年まではもっと後になってこのお話を聞く機会があったのですが、今年は2年生の6月という早い機会にこの講演会をもちました。今からお金について親と話しておく機会を十分に持ってほしいということです。生徒がこれまで幼稚園から高校まで進んできたのには親の力が大きいこと、そしてこれから大学などへ進学するのにも、お金の面でもかなり親の世話になる必要があることなどのお話でした。もちろんこれから先は自分でアルバイトなどをして進学する人もあるのでしょうが、具体的にどれくらいのお金がかかるのかを実例を挙げてわかりやすく話していただきました。
特に大学へ行ってからは奨学金の貸与を受けられるかどうかが重要なポイントです。無利子の第一種奨学金は成績が良くないともらえません。第二種奨学金の採用数は多いですが有利子です。しかも入学金や受験料などかなりの金額が必要になりますが、それは奨学金ではまかなえません。今から親と進学とお金のことについてゆっくり話をしておくことも重要なことだと思います。
「お金」ということについては、高校生はあまり切実に感じていない人が多いのではないでしょうか。高校の授業料が年額144,000円であることや、それ以外にも制服代や学年費などでかなりのお金が必要であることを認識している生徒はそれほどたくさんいないのではないかと思います。
293 同窓会総会・PTA近畿大会 2009年06月28日(日)
この週末は忙しい日でした。土曜日は朝からPTA近畿大会で奈良へ行ってきました。JR奈良駅前の奈良100年会館で近畿二府四県からの保護者・教員が集まる大会で、10時からの全体講演のあと、午後からは3つの会場に分かれて分科会が催されました。帰りは近鉄で帰ったので、奈良の三条通を久しぶりに歩きましたが観光地化が進んで,街の景観がかなり雑然となったように思います。来年の平城遷都1300年祭に向けてJR奈良駅や近鉄奈良駅が工事中なのもそのように感じた理由かもしれません。大きなイベントで奈良の街がむかしの落ち着いた街から変わらないでほしいと思います。開会式で舞台にはあの有名な「セントくん」が登場しました。はじめて会いましたが,なかなかかわいいキャラです。はじめは顔がリアルすぎてかわいくないという理由で、マントくんやナームくんも登場しましたが、やはりオフィシャルキャラの貫禄でしょうか,昨今はセントくんを一番よく見かけるようで、かわいいという人も増えているようです。保護者の方も携帯のカメラでバチバチ写真に納めておられました。セントくんは挨拶でお辞儀をせずに合掌するというのをはじめて知りました。今日は午後から芦間高校の同窓会の総会でした。芦間の同窓会は芦間の卒業生だけで組織しているので、まだ1期生の人でも卒業して5年という若い同窓会です。今日は総会のあと、食堂で懇親会があるのでそちらの方にはたくさん集まるのかもしれませんが、総会は30人ほどの出席でした。母校というのは卒業してから顔を出してみると,何か懐かしいくてとてもいいものです。私も会議などで年に数回は母校へ行くことがあります。当時の先生はもうおられませんし、校舎が建て替わってまわりの景色もかなり変わりましたがそれでも懐かしい感じがするものです。芦間の卒業生はまだ、在校当時の先生もおられるのですから、時間があれば是非顔を出してください。事業報告で今年の新入生の宿泊研修に卒業生が一緒に行ったことが述べられていました。新入生の指導に卒業生がついて行くというのは卒業生も新入生もともに育つという意味で大変いいことだと思います。来年度もこの形を継続したいと思っています。
最後に、閉会の挨拶で会長の岡本君から次のような紹介がありました。芦間の卒業生の書いた漫画が「Comicゼロサム」(一迅社)に掲載されました。6月末に発売のコミックゼロサムに載っています。ゼロサムコミック大賞という年2回の漫画賞で、最終候補の4作品に選ばれて、読者の投票で賞が決まるそうです。買った方は是非一票を投じてあげてください。作品は「Charisma(カリスマ)」(唯月あすか)。唯月あすかさんは芦間高校1期生、漫画家の第一歩を踏み出しました。卒業生もがんばっています。
292 制服講演会を開催しました 2009年06月25日(木)
制服を製造しているメーカーから来ていただいて、制服の着こなしセミナー(制服講演会)を開催しました。朝の通勤電車に乗っているとたくさんの高校生に出会います。そのほとんどの生徒が制服を着ていますが、女子ではスカート丈の短い生徒、スカートの横のチャックをはずしてピンでとめている生徒、男子ではズボンを腰まで下げている生徒、ズボンの裾がだぶだぶで引きずっているのでぼろぼろになっている生徒などを見かけます。特に女子のスカート丈の短い生徒は、こんな満員電車で痴漢に遭ったり盗撮をされたりしないものか心配になります。ファッションなのかもしれませんが、全く無防備で、おそらく痴漢に遭遇して初めて危険だとわかるのかもしれません。私が極端に短い丈の制服のスカートの女子生徒を始めて見たのは茨城県の水戸市でした。もうかなり前ですが何かの用事で冬の1月か2月にJR水戸駅へ降り立ったとき、ちょうど高校生の下校時間と重なったのですが、ほとんどの生徒のスカート丈が極端に短くて、この長さが制服なのかと錯覚したぐらいでした。「この寒い時期に風邪ひくよ」と言ってやりたいぐらいでした。その当時は大阪ではそれほど短いスカートの制服を見かけなかったので、じわじわ関東方面から流行が波及してきたのかもしれません。制服セミナーはこれまでも数回見ましたが、今日のように丁寧なセミナーは初めてでした。ブレザー、シャツ、スカート、ズボン、ネクタイ、リボン、靴下から靴に至るまで清潔感のある着こなしについてパワーポイントを使って説明していただきました。守口市や寝屋川市駅で制服を着崩した生徒の写真を見せてどのように見えるかというインタビューまで加えての話でした。どの年齢層の方に見せても、着崩した制服は「頭が悪そう」とか「一緒に仕事をしたくない」とか「汚い」という印象だったようです。
制服というのはオフィシャルな服ですから、形を崩して着るというのは本来ダメなことだと思います。今ネクタイやリボンがなかったり、スカ−ト丈が短かったりする生徒に注意していますが、この講演会のあとの効果が楽しみです。
291 進学塾対象の説明会を開催しました 2009年06月24日(水)
今日は進学塾対象の説明会を開催しました。京阪沿線や大阪市内などから約50人近くの方に来ていただきました。学校の教育内容の説明、これまでの進路実績、入試の方法、そして入試で課せられる小論文の書き方について説明した後、希望される方に授業を見学していただきました。特に小論文は100満点で、入試の総合点に非常に大きな割合を占めることや作文ではないことに注意して書くことなどを説明しました。作文はエッセイ風に表題に合わせて自分の思いや感想を縷々綴ればよいのですが、小論文は必ず明確な結論があること、またその結論を導くための論旨が一貫していることなどが重要なポイントであることなどを説明しました。入試の小論文の答案を見ていると、表題から論旨が外れている、論旨が一貫せず最初と最後で述べていることが矛盾する、ヤマをはって予め自分で考えてきた内容に無理やり持ち込もうとするなどの例が見られます。
しっかりした小論文を書くためには新聞やテレビ、ネットなどから現代の社会のあり方に常に注意を払って、自分ではどのように考えるかを考えておく必要があると思います。もちろん、文章を書く練習を十分しておくことも必要です。総合学科の入試において小論文は意外に難しいし配点上も重要な位置を占めるので注意が必要です。
進路部からは今年の入試結果と、結果にいたる学校の取り組みについて説明しました。講習だけでなくチューター制度などによって今年卒業した5期生もよい結果を残してくれました(先日示したグラフのデータに誤りがあったので、正しいデータを掲載しました。黒が国公立、緑が関関同立、赤が産近甲龍、オレンジが同女・京女・武庫女、水色が芸術系、ベージュがその他の4大、黄緑が短大、青が看護系で、左から1期生、2期生の順に今年卒業した5期生まで並べてあります)。4期生に比べて合格者数が減っているのは一人あたりの受験した大学(学部)が減っているのも一つの原因だと思います。今年の6期生も昨年からの不況の影響で、たくさんの大学を受験するのがむずかしい人も多いと思います。大学で「これを勉強したい」という明確な目標をもって受験に臨んでほしいと思います。
塾の先生はかなりよく高等学校の内容についての情報を収集されておられるので、さすがに「総合学科とは何」という質問はありませんでした。総合学科の中身はかなり知られるようになって来ましたが、総合学科であっても学校によって中身はそれぞれ違っているので、学校の特徴についてはかなり詳しく、科目選択の方法や選択科目の表なども示して説明しました。
公立高校の広報活動は、特に入試については一般的なことしか話ができませんが、できるだけわかりやすく説明したつもりです。「成績が芦間につりあっている」という選び方ではなくて「学校の中身が気に入ったから芦間を受験する」という人にたくさん来てほしいと思います。ある塾の先生に、今年1年生に入学した生徒が「とても楽しく芦間の学校生活を送っています」という情報をいただきました。こういう情報をいただくとうれしくなります。
290 卓球部が近畿大会出場 2009年06月23日(火)
今年も卓球部が近畿大会に出場することになりました。女子団体戦と女子ダブルスに出場します。今年は大阪の中央体育館(朝潮橋)で開催され、本校は7月22日(水)に出場します。大阪であるので応援に行きたかったのですが、インフルエンザ休校によって終業式が22日になってしまったので今年は行けなくなりました。ぜひとも勝ってほしいと思います。ダブルスは近畿大会の出場をかけて、本校のチーム同士が最終的に対戦することになってしまったそうで、もったいないことです。校舎の壁面にはまた大きな垂れ幕を出しますので、近くへ来られた際にはご覧ください。卓球部だけでなく、女子ソフトボール、男子バレー部などもがんばってよい成績を残しています。運動部ではインターハイ予選も行われていますが、今年のインターハイは奈良県がメインで「まほろば総体」と名づけられ、大阪、京都、兵庫、滋賀、和歌山での分散開催になります。7月28日〜8月20日まで行われ、大阪府では水泳、バスケットボール、剣道、バドミントンが開催されます。
289 公開講座を開講しました 2009年06月22日(月)
20日の土曜日に本校の山本先生の市民開放講座「漢字誕生の世界」を開催しました(写真)。昨年に引き続いての実施で、20名近くの方が聴講に来ていただきました。第2回は8月29日(土)、第3回が10月17日(土)に開催されます。守口市の広報誌にも掲載されます。山本先生は国語の先生ですが、ずっと漢字の研究をしてこられて、現在も色々な場所で漢字についての話をしておられます。漢字の成り立ちなどについての興味深いお話が聞けますのでぜひともお申し込みください。私は昨日、「なにわなんでも大阪検定」2級を受検してきました。大阪市立大学の教養部(今は教養部とは言わないそうです)で受けたのですが、むかしのあのボロい校舎が今ではびっくりするほどきれいな校舎になっていました。学術センターや学部・大学院のある本部のキャンパスには一年に何度か訪れることがあるのですが、教養部は30年ぶりぐらいに中に入ったことになります。大学はこのごろ国公立、私立に関わらず校舎が非常にきれいになり、設備も整ってきています。先日大阪府大へも行きましたが府大の校舎もきれいになっていました。7〜8年前仕事で7月末ごろ府大に行ったことがありますが、大教室なのにエアコンがなく大汗をかきながら仕事をしたことを覚えています。そのころと比べても隔世の感があります。まして、私が大学生のときの30数年前に比べると今の学生は恵まれているなと感じますが、世の中が便利になって、今の学生は恵まれているとは感じていないと思います。
ところで大阪検定は100問で、うち10問はご当地問題でした。私は家が八尾なので「東部大阪」の問題を選択しましたが、八尾、東大阪、柏原地域は強いのですが、北河内の枚方や寝屋川、交野付近は土地勘がなくてちょっと困りました。一般問題の90問はある程度できたように思いますが、合格発表(8月5日)を楽しみにしていましょう。かなり丁寧に大阪に関する本は読んできましたので、特に検定用の勉強というのはしませんでした。
ある程度答えられるという自信はあったのですが、やはり直接問題に接してみると「まだ知らないことがたくさんある」ということを思い知らされます。2級に合格すれば、来年は1級を受けてみようと思いますが、1級のためには少し検定用の勉強をしなくてはいけないなと感じています。机の上の勉強ではなくて、実際に大阪を歩いたり、文楽や落語を見たり、大阪クラシックや帝塚山音楽祭に出かけてみたりというかたちで勉強したいと思います。現物に当たることでおもしろさがわかるということについては、大阪の雑学本がたくさん出版されていまが、雑学本を読むより直接原文に当たるほうが自分の実になる気がしました。例えば西鶴や近松の作品を雑学本であらすじを追うより、岩波文庫などで原文を読むほうが役に立つ気がします。
山本先生に倣って、私も2〜3学期に「大阪学入門」というような題で、2回程度公開講座をしようと思っています。
287 大阪検定を受けます 2009年06月18日(木)
もうこの年齢になるとテストを受けることはほとんどありませんが、一度大学入試センターテストは受験してみたいと思っています。5教科7科目は無理なので、国語、社会2科目、数学Tなら半分ぐらいとれれば上出来でしょう。地理の教師なので、地理は90点はいけると思います。ところで、21日の日曜日に久々にテストを受けます。大阪商工会議所が主催する「大阪検定2級」を受験します。大阪に関わる小説や大阪の本をいくつも読んでいるので、特に勉強することもなく受けてみようと思います。合格は70%だそうですが、だめもとで受験してきます。大阪検定のホームページに載っている2級の問題はクリアできました。
例えばQ:明治時代に活躍し、「頬かむりの中に日本一の顔」とうたわれた上方歌舞伎のスターは誰か。(ア)初代中村鴈治郎 (イ)十一代目片岡仁左衛門 (ウ)初代坂田藤十郎(エ)初代市川団十郎
正解は(ア)初代中村雁治郎ですが、この川柳を詠んだのは岸本水府です。岸本水府は川柳誌「番傘」の主宰者でかつ日本のコピーライターの先駆者ともいえる人です。田辺聖子さんの「道頓堀の雨に別れて以来なり」という岸本水府の評伝はぜひ読んでみてください。イの十一代目仁左衛門も明治の人、ウの初代坂田藤十郎は上方歌舞伎の始祖ともいえる江戸時代元禄期の人です。この人も杉本苑子さんの「埋み火」という近松門左衛門の生涯を綴った小説にしばしば登場します。この小説もおもしろいので、ぜひ読んでみてください。
もう一問Q:河内弁や泉州弁などで「ぼっかぶり」と呼ばれるのはどの生き物か。(ア)ブタ(イ)ゴキブリ(ウ)コオロギ(エ)イノシシ
正解は(イ)のゴキブリです。河内や泉州だけでなく大阪市内でも使われることもあったようです。でも大阪生まれなのに全く知らない人もいます。大阪でゴキブリのことをゴキブリと呼ぶようになったのは最近ではないかと思います。私が小さいころはアブラムシかぼっかぶりでした。ぼっかぶりというのは「御器かぶり」からきているのだそうです。御器とは食器のこと、食器棚などの隅から突然現れて食器をかじっているように見えるからこのように呼ばれているのだそうです。ゴキブリを見るとキャーキャー騒ぐ人がありますが、私は虫が好きなので、家の隅を走っているのはどうということはありません。ただ交尾の時期に飛ぶのはちょっと許せない気がします。
286 教育実習生 2009年06月17日(水)
教育実習も4週間の養護教諭の実習をしている人だけになりました。実習生の授業は全員見学させてもらいましたが、どの人もそれぞれ工夫して何とかわかる授業をつくろうという努力のあとが見えました。もちろんいっぱい反省点はありますが、全員がまじめに努力していたと思います。授業というのはもちろん教材研究が重要で、教える内容、授業の構成などあらかじめ考えておかねばならないことがたくさんあります。そのために教案をつくるのですが、そのなかで最も重要なことは「授業のねらい」だとおもいます。この1コマの授業の中で何を教えたいのか、何をわからせたいのかを明確にしておかないと、ただだらだらと続いたり、ポイントを抑え忘れたりする意味のない授業になってしまいます。実習生の授業を見ながら、自分が教壇に立っていたときのことを思い出していました。自分の授業もあまり「ねらい」が明確でなく、しゃべりの技術だけでごまかしていたなという反省をしながら見ていました。授業の技術は慣れてくると向上してくるものです。技術を云々するより、まず何を教えたいのかということを明確にして取り組むのが教育実習だと思います。もちろん教育実習は授業だけでなく、先生の仕事を多方面から見学しなくてはいけません。芦間の先生は授業以外の部分でもかなり忙しいのだということをよくわかってくれたと思います。
ところで園田学園から来ている実習生の人が、園田学園の看護コースの紹介パンフレットの中に大きく掲載されています。今までも本校の卒業生が大学案内のパンフレットに載ったことはありますがこれほど大きな写真で取り上げられたのは初めてです。こういうパンフレットに載るというのは、大学でもまじめに取り組んでいる証拠なのでうれしくなります。もちろん養護教諭の実習にも大変まじめに取り組んでくれています。
今年の実習生は全員7月の採用試験を受験するようです。やや広くなったとはいえ、まだ教員採用試験は狭き門です。ぜひとも合格して来年から教職に就いてほしいと思います。芦間(守口、守口北)の卒業生が大阪府でたくさん教師をしているという状況が生まれてほしいと思います。
285 京都府自閉症協会から見学に来られました 2009年06月16日(火)
今日は3時過ぎから京都府自閉症協会の方が10名、本校の見学に来られました。障がいのある子どもを持つ保護者の方や障がいのある子どもを預かっておられる先生方が来られました。今日は保護者懇談のため授業は午前中だけで、実際に本校に在籍する障がいのある生徒の授業などの見学はできませんでしたが、担当している教諭からこれまでの取り組みなどについての話をさせてもらいました。こちらからの話は約40分間ほどでしたが、その後の質疑応答などで結局5時半近くまで、約2時間にわたって本校のようすを紹介させていただいたことになります。
障がいを持つ子どもの保護者の方は、様々な悩みを持っておられます。学校というのは子どもたちが始めて身近に感じる小さい社会ですから、その中で子どもがうまく生活できるのだろうかということが最も大きな問題です。子どもが学校でうまく生活できるために最も大事なことは3つあると思います。一つ目は学校と保護者の連携だろうと思います。学校が何も隠さず子どもの学校での様子、学校でできることとできないことを常に保護者に伝える、また保護者も子どもの情報を学校に伝えることで互いの信頼関係を作り出すことが重要なことです。二つ目は子どもたちの間の関係作りです。子どもたちの中で、障がいのある子どもがふつうに生活できるような環境を作り出すことが学校の最も大きな責任だと思います。そのためにも「このような障がいを持った生徒がいるのだ」ということを学年を超えたすべての生徒(もちろん先生も)が知っておくことが重要なことなのだろうと思います。三つ目は障がいのある生徒自身も自分の障がいについて理解していることです(これは障害の程度によって無理な場合がありますが)。
今の生徒は障がいがあることを理解しておれば、差別やいじめになることなくふつうに接してくれます。障がいのある生徒に対する「暖かいオーラ」が出てきます。この暖かいオーラということばは、今日の本校の説明の中で出てきたことばですが、とてもよくわかることばです。学校全体が障がいのある生徒に対して暖かいオーラを持っているように学校をつくっていくのが私たちの仕事なのだろうと思います。
ただし、軽度発達障がいなどで、自分に障がいがあることを本人も保護者も理解していない場合がよくあります。しかも、その障がいのせいでやや奇異な行動をとったりする場合、いじめや揶揄の対象になってしまうことがあります。今の多くの高校生は障がいを「障がい」ということばから理解すればそれに対して暖かいオーラを出すことができます。しかし「障がい」を頭で理解できていない場合は暖かいオーラは出ません。少しちがう行動をとる人をこの人には障がいがあるのではないかというところまで思いを致すことはできません。「みんなちがって、みんないい」ということをことばで理解できるだけでなく、現実の行動として全員の生徒が表現できるようにすることが学校の使命なのですが、なかなかそこまでは行きません。
284 インフルエンザは収束しましたが・・・・・ 2009年06月15日(月)
関西では新型インフルエンザもほぼ収束したように思われます。延期になっていた体育祭などの行事を行っている学校も多いようです。日本国内では兵庫県、大阪府の感染者数が多くなっていますが、この地域での新たな感染者は減少しています。一方で関東地方をはじめ福岡、愛知、静岡など全国に感染者が広がっています。感染者の総数では兵庫県が200人を越えて最も多く、次いで大阪、福岡、千葉、東京、神奈川で10人以上の感染者が出ています。やはり大都市圏の方が感染者が出やすいのだろうと思います。現在日本の感染者総数は549(6月12日現在)人です。海外ではアメリカ、カナダ、メキシコの数が非常に多いですが、オーストラリアも1,000人を越えました。また先週1週間の増加率では南米のチリの4倍(411人→1694人)というのが高い数値です。アメリカは13,000人余りの人が感染しましたが、先週1週間は新たな感染者がなく、ほぼ収束しているようです。日本は419→549人と約130人増えていますから、まだ安心はできないだろうと思います。このインフルエンザでの死亡者は全世界の総感染者約30,000人の内で145人と1%に満たない数値ですが、それでもウイルスがいつ強毒化するかわからないことを考えるとまだまだ安心するわけにはいかないと思います。
大阪でも一時はみんなマスクをしていましたが、今はマスクをしている人を見ることがほとんどなくなりました。おそらく外から帰っても手洗いとうがいを忘れずにしている人はかなり少なくなっていると思います。テレビや新聞で余り報道されなくなったので「もう安心」と思っている人が増えているのだろうと思います。しかし第二波のインフルエンザの流行を防ぐためにも、手洗いとうがいは習慣にしておいたほうがいいと思います。昔のスペイン風邪も第二波の死亡者の方が多かったと聞きますから、気をつけなければいけません。
ところで、「がらがら」と喉のうがいをする国は日本だけだというのを聞いたことがありますが、実際にはそんなことはないようです。ただ、風邪予防のためにうがいをする習慣はあまりないようで、手洗いとうがいとマスクを風邪予防に推奨している国は日本だけのようです。うがいは風邪予防には全く効果がないという人もあるようですが、万能ではないが「全く効果がない」というのも言いすぎな気がします。外から帰って水でうがいをした人としなかった人では、うがいをした人のほうが風邪の発症率が10%程度低かったという報告もあります。外から帰ってうがいをするのは気持ちがいいですから私は効果がなくても毎日うがいをしています。
283 薬物乱用防止講座を行いました 2009年06月12日(金)
昨日は色々忙しいことがあって更新できませんでした。昨日2年生はLHRの時間に薬物乱用防止講演会を行いました。守口少年サポートセンターから来ていただいた講師の方に、薬物乱用事件についてのお話を伺いました。実際の薬物中毒の最前線におられた方ですので、現場の様子がよくわかるお話でした。私たちはあまり気づいていないかもしれないのですが、今私たちのすぐそばに覚せい剤や大麻などの薬物が迫っています。少し前まではミナミやキタの繁華街などで薬物を手に入れるという手法が多かったようですが、今はインターネットなどでの販売もあって、だんだん入手の手口がわかりにくくなっているようです。
覚せい剤は「やせぐすり」「ねむけざまし」などの名目で販売されることが多いようですが、一度好奇心で手を染めると常習化して薬が切れると禁断症状を起こします。ビデオでは薬を断つために合宿しているところが映されていましたが、どの人も薬を断つためにとてつもない努力をしています。少し気を許すとまたもとの薬づけの生活に戻ってしまい、そのうち廃人になってしまいます。最低1年は禁断症状と戦いながら薬をやめなければいけないようです。また、好奇心で一度だけならいいだろうと思って薬に手を染め、摂取量が多すぎたためにたった一度で廃人になってしまった例もあるようです。ストレスがたまる世の中ですが、薬物に逃げると結局一生薬物に追いかけられるという生活から抜け出せなくなります。大阪でも高校生が覚せい剤で検挙された事犯があるようです。
大麻は覚せい剤に比べて比較的軽い薬物だと考えている人が多いようで、もっと深刻です。大麻も常習性があり幻覚や幻聴を伴います。しかし、自然の植物ですので自分で栽培したりする例も多く、素人でも手を出しやすいので乱用者が増えているようです。高校生では覚せい剤より大麻の事犯が多いようで、有名な私大の学生が大麻を吸っていたということも新聞で報道されています。インターネットを通じての販売や中学生が自分で栽培して売っていた例もあるそうです。
薬物が人間の身体に及ぼす影響は計り知れないものがあります。へたをするとこれから一生薬からの更生だけで人生を費やさなければならないかもしれません。結婚や旅行やスポーツや楽しいことはすべて捨てて、ただ薬から逃れるだけの人生に耐えられますか?楽しい人生を送るために、薬物には絶対手を出さないでほしいと思います。
282 体育祭も終わり今日からいつもどおり 2009年06月10日(水)
今日は朝から雨で、昨日体育祭ができてよかったなと思います。今日はいつもどおりの授業で、やっとインフルエンザのドタバタからも脱出して落ち着いてきました。あとは少し日程が後ろへずれて、7月2日〜8日になった期末テストに向けて勉強に集中するのみですが、まだ昨日の体育祭の余韻が残っていて勉強が手につかない生徒も多いのではないかと思います。何をしていても集中できない人というのはよくあって、本を読んでいても試験勉強をしていてもすぐ気が散って、テレビを見たり音楽を聴いたり、寝てしまったりして全く勉強が手につかないで困っている、という人です。「集中力をつける良い方法はありませんか」と聞かれるのですが、それは集中力がないのではなくて、読んでいる本や試験勉強に興味を持っていないだけなのです。読んでいる本に興味がないのなら無理にその本を読む必要はないと思います。試験勉強に興味がないのなら無理にすることはないと思います。
しかし、試験勉強には興味がないけれど、今度の期末で良い点を取らないと大学入試にひびくのでどうしても試験勉強をしなくてはならない、という人はどうしましょう?そういう人はまず、興味を持てない勉強の方法を考え直してみることです。例えば、英語がぜんぜんわからない。単語の意味を一つずつ覚える気がしない。覚えてもすぐ忘れる。どうしようという人は、まず試験範囲の英文をできるだけ上手に、ネイティブの人が読んでいるように何度も何度も「声を出して」読んでみてください。英語に興味のない人は黙読では眠たくなります。しかし音読すると眠たくなるのは防げます。もし、その部分を誰かネイティブの人が読んでいるCDがあるのなら、それを繰り返し聞いてみるのもいいでしょう。何度も何度も聴いて、繰り返してできるだけ上手に読んでいるうちに英文を覚えてしまいます。それだけでも十分試験勉強の意味があります。勉強の仕方を自分に合ったように工夫することでその科目に対する興味は違ってきます。ただいつもどおり漫然と、試験範囲の教科書やプリントをみて覚えるという勉強方法で飽きない人はありません。それはその勉強では自分が「何か知識を得た」という実感がないからです。勉強の方法を変える工夫をすることで、新しい興味を持つ科目が出てくるかもしれません。興味を持つようになると、その科目には集中できるようになると思います。勉強は工夫です。
テレビで「雑学王」とかいう人がいますが、彼らはえらいのではなく、何にでも興味があるから雑学王なのです。漢字にも歴史にも地理にも英語にも動植物にもパソコンなどの機械にも興味があるので色々なことを覚えます。しかしどれをとっても徹底的に深く追求したものはないと思います。そんなにたくさんのことを深く追求すれば頭がパンクしてしまいます。広く浅く知っているのが「雑学王」でしょう。おそらく彼らは色々な工夫をして広く浅い勉強をしたのだろうと思います。そういう「工夫ができる柔軟な頭」がこれから受験をする人には必要なのです。
281 体育祭無事修了 2009年06月09日(火)
体育祭が無事終わりました。朝から曇り空でしたが、涼しい風が吹いて体育祭にはちょうどよい天気だったと思います。雨の心配もなく、全員が心おきなくふだんから練習してきた競技や応援やパフォーマンスに取り組みました。本校の体育祭は学年縦割りの6団対抗戦になります。総合優勝は4組の青団、パフォーマンスの優勝は6組の黒団(写真)でした。どの団も3年生の団長を中心に、応援パフォーマンスの振り付け、音楽、衣装、立て看板などに一生懸命取り組んできました。だから体育祭が終わった後の各団長のあいさつでは、最後までやりきった達成感から泣き出してしまう団長も多く、見学しておられた保護者の方の中に「卒業式みたいやな」という感想をもらしておられる方もありました。競技の点数や審査の点数で差はつきましたが、どの団も思い切り体育祭を楽しめたのではないかと思います。最後に6団の団長が集まって、一生懸命支えてくれたみんなに、準備から運営までやってくれた体育祭実行委員に、生徒会に、先生方に、保護者の方にありがとう、そして一日やかましくした近所の方すみませんと言ってくれたのはいかにも芦間らしくて気持ちのいい終わり方だったと思います。インフルエンザの影響で一週間休校になり、体育祭が延びてどうなることかと心配しましたが、今日無事に終わることができて本当に良かったと思います。3年生にとっては最後の体育祭なので、雨で中断したり再延期になってしまうと、どんどんモチベーションが下がってかわいそうだなと思っていたのですが、無事に4日の延期だけですみました。大変気持ちのよい体育祭でした。当初の予定では体育祭の次の日は土曜日で休みだったのですが、明日は水曜日で平常授業です。生徒も先生も明日の朝はかなり辛いだろうと思いますが、しかたないですね。
朝から大きな音量の音楽やマイクの声や生徒の歓声などでご近所の方は大変うるさかっただろうと思います。申し訳ありませんでした。明日からはいつもどおりの芦間高校に戻ります。
280 明日は体育祭。今日は準備と予行 2009年06月08日(月)
インフルエンザの影響で延期されていた体育祭がいよいよ明日に迫りました。グランドでは明日の応援パフォーマンスのリハーサルが行われました。近隣の方々には、大きな音で音楽が流れるので御迷惑をおかけすると思いますが、生徒が自分たちで振り付けをしたり、音楽を集めてつくったパフォーマンスなので、しばらくの間こらえていただくようお願いします。申し訳ありません。なお、明日の本番は12時15分〜13時の間が、応援パフォーマンスの時間になっています。また、明日は一日中マイクの声や音や生徒の歓声などでやかましいかもしれません。開始は8時40分、終了は15時30分を予定しています。よろしくお願いします。6月はじめというのは梅雨に入るかどうかという季節ですが、幸い明日は良い天気に恵まれそうで、生徒も喜んでいます。特に今年は休校で外出もできず、家の中でじっと遅れた中間考査の勉強に耐えていた期間があったので、いつもの年に比べてはじけているのではないかと思います。しかし、一方でかなり蒸し暑くなり、明日も同じような天気だと思いますので、はじけすぎて熱中症になる生徒が出てこないかと心配です。休憩をとらしたり水分を補給させたり十分気をつけたいと思います。
それにしても体育祭というのはおもしろい行事です。幼稚園や保育園の幼児から小中高校、大学、職場や地域など大人も含めた大会が全国で行われます。明治中期から学校に普及し始めたのだそうですが、オリンピックのように競技を中心にした大会ではなく、競技的要素も娯楽的要素も含めた大会は日本以外の国ではまずないことだと思います。借り物競争や玉いれ、大縄跳び、ムカデ競争などはおそらく日本で考えられた競技なのではないかと思います。でも、こんな娯楽的要素の高い競技でも、意外にみんな燃えるものなのです。本校は6つの団の対抗形式をとりますので、対抗するとより一層みんな燃えるということになるのだろうと思います。
高校では大学入試がどんとん早くなって、今では2学期になるとすぐ入試シーズンに突入します。そこで多くの学校が体育祭を5〜6月に実施するようになりました。本来なら、10月末〜11月の乾燥した秋晴れの下で実施するのが一番ふさわしいのですが、そのころになると3年生は推薦入試やAO入試で体育祭どころではなくなっています。だから大学を受験する生徒の多い学校は10月初旬までに体育祭も文化祭も終わってしまおうというようになってきました。入試より学校行事を優先すべきだという意見もあるのですが、生徒はどうしても体育祭や文化祭となるとそちらに集中して、受験勉強が疎かになるのでしかたないことだと思います。
明日は良い天気の下で、生徒全員思い切りはじけてほしいと思います。
279 体育祭の準備が佳境に 2009年06月05日(金)
来週の火曜日に行われる体育祭の準備が真っ盛りです。昨日は合同HRで体育祭の練習をしました。私は会議で出られなかったのが残念です。団のカラーのポロシャツも完成しました。私はどの団にも入っていないので白ですが、背中に黒の文字で「輝きの瞬間(とき)に 芦間高校体育祭」と書いてあります。「輝きの瞬間に」は校歌の題名、また校歌の最後の部分「自分の色彩(いろ)で輝きながら 優しさと強さの翼をひろげ 輝きの瞬間に」からとってあることばです。この校歌は詩も曲も芦間にふさわしい優しい感じがする曲で、甲子園などで聞く学校の校歌とはかなり曲の感じが違っています。一度本校のホームページで聞いてみてください。「学校紹介」→「SchoolSong」から入ってください。混声三部合唱になっていますので、各パートの楽譜、BGMも流れるようになっています。体育祭の練習は毎朝玄関前の通路でも始まっています。今日はかなり雨が強かったのでできませんでしたが、毎朝写真のように応援のダンスの練習をしています。昼休みや放課後も練習に余念がありません。また、団の立看板の製作をしているグループもあります。みんながそれぞれのパートで、体育祭を盛り上げようと動いています。特に3年生にとっては最後の体育祭なので一番力が入っています。
今のところ週間天気予報では月曜日の予行・準備と火曜日の本番は晴れです。それ以外の日は曇りか雨なのでぜひともこの予報のまま推移してほしいと思います。梅雨入りする前に体育祭で「完全燃焼」してほしいと思っています。
278 東京の紹介 2009年06月04日(木)
先日、総合学科校長会で東京へ行きましたが、終了後すぐに帰らずにあちこち東京の私鉄に乗ってきました。私は鉄道マニアとまではいきませんがけっこう好きなので、今まで乗ったことの無い私鉄線に乗車するのはワクワクします。ただ鉄道に乗るだけではおもしろくないので、どこかの駅で降りて、知らない町をうろうろするのも大好きです。東京でまだ乗ったことがなかった私鉄は「つくばエクスプレス」と「東武伊勢崎線」だったので、「秋葉原」−つくばエクスプレス−「南流山」−JR武蔵野線−「南越谷・新越谷」−東武伊勢崎線−「押上」−東京メトロ半蔵門線−「清澄白河」−都営大江戸線−「月島」−都バス−「新橋」という周回コースでまわってきました。東京は大阪より人口が多くどこへ行っても人の流れがあります。流山市や越谷市などは東京への通勤圏になっているので駅前にはショッピングセンターがあったりしますし、大きな住宅団地もつくられています。東京近郊の新興住宅地の観察としてはなかなかおもしろいコースです。電車も大阪ならがらがらに空いている時間帯でも、座席がすべて埋まる程度には混んでいて、やはり東京というのは人口が多いのだなと感心します。最後にわざわざ月島−新橋間をバスにしたのは、地下鉄に乗るよりもバスの方が街が見えておもしろいのです。ただバス路線は入り組んでいてどのコースを走るのかがよくわからない、渋滞などで時刻が不正確、地下鉄ほど頻繁に来ないなどの理由で敬遠されがちですが、街を観察するという点ではバスに勝るものはありません。例えば月島−新橋間でも勝どき橋を渡ることや築地の魚市場が見えることや、築地本願寺の不思議な建物を見ることができる(降りないとバスからは見えません)ことなどは地下鉄ではできないことです。鉄道も外は見えるのですが、スピードが速いので車窓の景色は流れてしまいます。だから私はバスです。もし、東京だけでなく、知らない都会へ行ったら路線バスか路面電車に乗ってみてください。街の姿がよく見えます。都営バスでおもしろい路線を一つ紹介。浅草から入谷、町屋を通って荒川を渡る路線は東京の下町の風景がわかる路線です。町屋駅前で降りて、東京に唯一残る都電に乗るのもおもしろいコースです。写真は築地本願寺の不思議な建物です。
277 ネズミモチが満開です 2009年06月03日(水)
6月になって、4月、5月に比べて花はめっきり少なくなりましたが、校内ではアジサイとネズミモチが満開です。ネズミモチという木の花は一つ一つは非常に貧相なのですが、かたまって咲くので木が全体に白く見えます。また、香りがよく「ネズミモチが咲いているな」というのがすぐにわかります。学校の中ではクチナシとネズミモチの香りが双璧です。むかしは垣根に使っている家も多くて、この季節になるとあちこちでよい香りがして、私にとっては初夏の匂いの記憶があります。ネズミモチは「モチ」という名前がついていますがモクセイの仲間で、隣に植えてあるキンモクセイと近縁になります。秋になると黒い実をつけ、この実がねずみの糞に似ているのでネズミモチと名がついたそうです。匂いのわりには貧相な木なのでかわいそうな名前のつけられ方です。「モチノキ」というのはネズミモチとは別の種類の木で、秋に真っ赤な実をたくさんつける「クロガネモチ」など庭木にしている家も多いようです。ネズミモチの花にはむかしはたくさんモンシロチョウが飛んできていたのですが、今はあまりモンシロチョウを見かけなくなりました。産卵する木が減ったのかもしれません。子どものころ、夏になるとモンシロチョウ、モンキチョウ、アゲハチョウなどを網を持って追いかけました。クロアゲハやカラスアゲハなどの大型のアゲハチョウを捕ったら近所では英雄でした。トンボもオニヤンマやギンヤンマなどを捕ると、みんなに自慢して回ったものです。学校のまわりは住宅街で緑も多く、環境としては悪くないのですが、やはり昆虫が減ってしまって何か寂しい気がします。蝶々やトンボがもっとたくさん飛んできてほしいものです。子どもが外で遊んでいた時代は、毛虫や青虫などもあまり怖がらずにみんな手でつかんでいたのですが、このごろの生徒はあまり昆虫に接する機会がなかったからか、毛虫や青虫を見ると「キャー」と叫んで怖がってしまいます。毛虫は毒のあるものもあるので素手では触らないほうがいいですが、青虫はあのフワフワスベスベした触感がなかなか気持ちが良くて、玄関前のクチナシによくいる「オオスカシバ」という蛾の巨大な青虫をよく探しています。また見つけたら、写真で紹介します。
276 昨日は「障がい者理解」研修会でした 2009年06月02日(火)
昨日は午後から急に出張が入って更新できませんでした。6月になって、生徒の服装も先生の服装もネクタイが必要でなくなって軽くなりました。インフルエンザの影響で1週間遅れていた中間テストが昨日終わり、生徒は昨日の放課後から体育祭モードに突入です。体育祭は今週の金曜日(6月5日)の開催が来週の火曜日(6月9日)になりました。6月5日の仕事を休みにされた保護者の方もあったようですが、インフルエンザのせいで、テストが終わって3日しか余裕がなく、仕方なく延期にしました。すみません。天気は今のところ良いようなので予定通り9日に開催できそうです。生徒は、テストから解放されて、玄関前の通路で応援合戦のダンスの練習に余念がありません。テスト勉強や入試も体育祭や文化祭ほど集中してくれたらいいのですが・・・・・・。
ところで、昨日は教育センターで開催された「障がい者理解教育研修会」に出席しました。
障がい者との共生を進める小学校と高校の事例報告や、大阪教育大学の先生の講演がありました。私も芦間の前に勤務していた八尾翠翔では自立支援コースがあり、毎年2名の障がいのある生徒を受け入れた経験があります。高等学校教育では知的障がいのある人は支援学校へ進学するのが普通でしたが、自立支援コースや共生推進教室ができて障がいのない生徒と同じ高校へ通うことができるようになりました。初めて知的障がいのある生徒を八尾翠翔で受け入れたとき、いじめはないだろうか、授業にどのように参加させればいいだろうかなど、かなり考えました。実際2名の生徒が入学してみると、いくつも問題点は浮かび上がってきますが、こちらが心配したほど「いじめ」などの差別行為はありませんでした。むしろ周りの生徒が普段の授業や学校生活でも、体育祭や文化祭の劇などの行事でも、障がいのある生徒をどのように活かすかを考えてくれることで「他人を気づかう」という気持ちが生まれたような気がします。昨日の発表事例でも、中学校も高校も障がいのある人とともに生きることがあたりまえにできているようです。とりわけすごいことをしているのではなく、あたりまえに障がいのある人もない人も一緒に学校生活を送っているということが大切なことなのだろうと思います。
ADHD(注意欠陥/多動性障がい)や高機能自閉症、LD(学習障がい)などの発達障がいをもっている子どもは、どこの学校にもいます。障がいがあるということを本人も保護者も認識していない場合も多く、少し他の子どもと違っているとうことでいじめの対象になったりする場合もあるようです。知的障がいのある人のように、外見や会話などでわかる障がいをもっている人にならやさしくできるのに、障害があるとわからずに話している人の中にちょっとちがう子がいるといじめの対象になるということです。つまり、「人の気持ちになって考える」ということが心からできていない、建前でしかできていないという人がいるのだと思います。だれもが建前でなく、心から共生できる社会がふつうに学校から生まれてくるように、人権教育や障がい者教育の進め方を試行錯誤しなければいけないのだろうと思います。