2832005年10月01日(土)将来の目標実現に向けて
総合学科である本校のカリキュラムの特色の一つは『産業社会と人間』という授業ですが、この中では入学当初より自分の将来の道は自分で切り拓く≠ニいう基本の考え方に立って、どのような仕事があるのか、そしてこれからの社会はどう変化していくのか、どういう仕事が生まれてくるのかということを学習しています。現在、生徒達は間もなく実施される予定の職業探検に備えて自分自身で色々な事業所に訪問のためのお願いをしていますが、これに先立ち9月30日(金)『社会で役立つ力』というテーマで校長授業を行ないました。
この中で私は‘社会で活躍する’ためには、自分なりの目標を持ってその実現のために努力を傾注していく、例え失敗してもくじけない、平凡なことをやり続けていくといったことが大切であるということを中心にお話しました。
昨今、ニート(Neet:働きも学習も訓練もしない)が社会問題になっていますが、何よりも自分なりの目標を決めた上で学習していくことが大切です。目標を持たずに有名大学に入ることだけを目指していると、入学した途端に目標を失ってしまい、将来何をして良いかわからず学習に対する意欲がなくなってしまう、また折角就職してもすぐに退職し引きこもってしまうケースが多いのです。社会で役立つ力は単なる点数ではかれる学力だけではありません。色々な知識の組み合わせとはかれない能力の組み合わせです。この授業はあと5クラス行ないますが、少しでも子ども達がしっかりとした将来の目標を持つようになって欲しいと願っています。

2842005年10月03日(月)オープンスクールの開催
10月2日(日)、本年度最初のオープンスクールを開催しました。
この行事は開校以来、年2回ずつ実施しており今回で通算7回目を迎えました。回を重ねる度にさまざまな改良が進んできた結果、催しそのものが円滑に運営できるようになってきました。とりわけ頼もしく感じたのは、体育館の設営準備、中学生の受付、説明会の運営、校舎内の案内、後片付けにいたるまで、すべて本校の生徒達が自主的にやってくれたことです。約1時間にわたる説明会についても、吹奏楽部によるオープニングの演奏、生徒会のメンバーによる司会、放送部とパソコン部共同のパワーポイントによる学校行事や授業内容の概要説明等を行ないました。また運動クラブの紹介には各部のクラブ員が、制服の紹介には男女バレー部員が協力し会場を大いに盛り上げてくれました。約1時間にわたる全体説明会の後には20以上の小会場に分かれて体験授業を実施しました。特に普段学校では学べない「花火を科学する」「電気パン焼き器」「チーズを作ろう」「看護体験してみよう」等の授業には多くの生徒が参加し、それぞれ充実した時間を過ごしたようです。
最後に本校生徒の案内で施設見学をしていただきましたが、陶芸やCAD、大型プリンターが設置されている『物づくり実習棟』や『LAN教室』等には驚きの声があがっていました。
本日、参加してくれた生徒達が総合学科である本校を理解した上で、是非来春入学してくれることを心より願っています。

2852005年10月09日(日)PTA教養講座『陶芸教室』の開催
本校のものづくり実習棟には木工や陶芸、ビジュアルデザイン等の施設が整備されており、主として生徒の選択科目の授業に使用されています。とりわけ陶芸関連の施設は充実しており、「陶芸」は生徒からの人気の高い授業のひとつになっています。
10月8日(土)、この施設を活用して、昨年に引き続きPTAの保護者を対象に陶芸教室を開催しました。希望者が多く、午前の部と午後の部の2回に分けて、合計28名が参加しお皿づくりに挑戦しました。あいにくの雨でしたが、陶芸にとっては湿度が高いため粘土が乾かないということでかえって好都合でした。
 最初に本校美術科の藤村先生からビデオを使った作り方の説明を受けた後、厚紙でお皿の型紙を作り、続いて円筒状の練り上げた粘土を、たたら板と糸を使って薄い板状に切り取りました。更に布目や縄目、いろいろな型のスタンプで模様をつけお皿の形になるよう周囲を持ち上げて出来上がりです。参加者全員が熱心に製作に取り組みそれぞれの個性が活かされた葉っぱの形、カニの模様などすてきなお皿が次々と完成。陶芸が専門の林先生(10月に着任したばかりです)も、途中から指導に加わり充実した陶芸教室となりました。
 本校ではこの陶芸教室以外にも保護者の方々を対象にしたパソコン教室も開催しています。これからも普段生徒が受けている教育の内容を自らの体験を通じてご理解いただく機会を設けていきたいと思っています。最後に、今回お世話いただきましたPTA教養推進委員会の皆様に心より御礼申し上げます。

2862005年10月13日(木)学校を経営する
 10月12日(水)、谷井昭雄氏(元、松下電器産業株式会社社長 現、特別顧問)が約2年ぶりにご来校されました。現在日中貿易センターの会長を初め神戸大学経営会議委員、関西大倉学園理事長として幅広い活動を行なっておられます。校長室に入ってこられた瞬間、「随分学校が美しくなってきた。廊下が光っている。」という言葉をいただき嬉しく思いました。約一時間半にわたり、学校経営についての意見交換をさせていただきましたが、民間企業ではあたり前になっている事業計画(経営計画)の策定については私立も公立も含めてまだまだ精度が低いようです。特に経営ということになると少なくとも人、物、カネ、時間、情報といった経営資源がどうなっているかをしっかりと押さえ、効率的に活用していくことが大切です。その上でPlan−Do−Check−Actionというマネジメントサイクルを円滑に回していかなければなりません。
本校は第1サイクルである3年が終了し、本年度から第2サイクルに入っています。目下、これまでの反省に立って新たな中期計画を策定し教育活動を推進していますが、学校経営という観点でより精度の高いものにしていきたいと考えています。

2872005年10月15日(土)心のサポート研修
 10月13日(木)、守口市で神経クリニックを開業されている加護野洋二先生をお招きして教職員を対象にした『心のサポート研修』を実施しました。先生からは約2時間にわたり、「発達障害全般と精神医学的な問題について」というテーマでお話いただきました。発達障害とは自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害とこれに類する脳機能障害等さまざまな障害を指すようで、全国では120万人の認定者がいるとのことです。現在の医学では原因が特定できず、治療法も確立していないという状況ですが、30年前までは治療法がなかった統合失調症も今ではかなりの改善が見られているようです。先生からは色々な実例を取り上げながら説明していただきましたが、100人に1人という割合を考えれば決して特殊なケースと考えることはできません。早期に発見し早期に治療を開始する、そして精神科医と保護者と学校が連携を深めていくことが大切ですが、高校で初めて取り組むということでは間に合わないのではないかと思います。もう少し早い段階、小学校での取り組みを強化すべきなのではないかと感じました。

2882005年10月21日(金)実りの秋
芦間高校は平成14年、80年の歴史を有する守口高校と守口北高校が統合され、新たに総合学科としてスタートしました。敷地や校舎はすべて守口北高校から引継ぎましたが、守口高校の卒業生にとっては結果的に自分達の学び舎がなくなるということになってしまいました。そのため伝統や歴史を引き継ぐ数々の記念の品を芦間高校に本校に移しました。その中の一つが松下幸之助の揮毫(きごう)による記念碑「立志」と記念樹「けやき」です。これらを大切にすることにより、守口高校の歴史や伝統を引き継ぐことになります。そのため記念碑の周りを整備し、ミニ花壇とミニ菜園を作りました。古い木の切り株2本を掘り起こして作ったそれぞれ広さ40平方メートル程度のスペースですが、毎年生徒、保護者、教職員の協力を得て花や野菜を植えつけています。
今年も、昨年に引き続いて、5月の連休前に50本のさつまいも(鳴門金時)を植栽しましたが、それが見事に成長、14日と20日に生徒有志で芋掘りを行ないました。参加した生徒は幼稚園児に逆戻りし、真剣に作業を続け多くのさつまいもを収穫しました。1本の苗からは4個から5個の芋が採れましたが、お店では売られていない大きさのものが次々と顔を出し、全員から驚きの大歓声があがりました。掘ったあとを石灰で消毒して、次回はたまねぎ作りに挑戦、苗を来月には移植します。良い作物の収穫には、よい土作りとみんなの愛情が必要です。校庭の落ち葉も以前はゴミでしたが、今では貴重な腐葉土づくりの材料となりました。本校は守口市内の住宅街に位置する学校ですが、校庭には桜、クチナシ、イチョウ、金木犀など多くの樹木が植えられています。これからも花や野菜づくりを通じて、子ども達が季節の移り変わりや、自然の食物連鎖を体感して欲しいと願っています。

2892005年10月23日(日)不測の事態に備えて
 10月19日(水)、校内に不審者が侵入したとの想定で、避難訓練を実施しました。不審者進入の際の合図である「訓練、緊急集会を開きます。体育館に集まりなさい。」の放送で、全校生徒・教員は体育館に避難しました。クラスの点呼が完了し、全員の安全が確認されました。春には、地震を想定した校庭への避難訓練をしましたが、このような取り組みを通じて不測の事態への対応力をつけることを狙いにしています。また今回の訓練で全校生徒が体育館に集合する機会を有効に活用し、大阪府警察本部鉄道警察隊の皆さんに来ていただき、防犯教室を実施していただきました。テーマは「痴漢にあったときの対応」です。本校生徒の中にもこれまで痴漢の被害にあった者がおり、今後も同様の被害に遭うことが予想されるため、その対応を教えていただく良い機会となりました。鉄道警察隊の皆さんは、捜査現場のビデオやユーモアあふれる寸劇を交えながら、痴漢の被害を避ける方法、万一被害にあった時の対応を具体的に説明いただきました。子ども達にとってはちょっとしたことで被害を避けることができることを教えていただき、大変参考になったと思います。今回の取り組みが痴漢被害の減少につながるとことを期待しています。
最後に、ご多用中にもかかわらずご来校いただき、熱心にご指導いただきました大阪府警察本部鉄道警察隊の皆さんに心よりお礼を申し上げます。

2902005年10月29日(土)新たな飛躍を目指して
10月27日(木)、横浜市立みなと総合高等学校の角田武彦先生、永瀬哲先生が来校されました。全国の総合学科高校は約270校。文部科学省は全国の公立高校の1割に当たる500校の設置を計画しているようですが、本年は総合学科高校がスタートして10年目の大きな節目にあたります。月日が経つと当初考えていなかったような新たな課題が現出したり、計画通りに進んでいないというケースも見られます。このような状況を踏まえ、全国の総合学科制高校ではお互いに他校の良いところを取り入れ、生徒の育成につなげていくため積極的な交流を行なっています。
みなと総合高等学校は本校と同じ創立4年目で類似の課題もあるようです。どういう学校づくりを目指すのかというビジョンや中期の視点に立った経営計画、学校経営のPDCA、教職員の意識改革、全員のベクトル合わせ、教育課程、生徒指導等さまざまな課題に対して約3時間にわたり意見交換しました。両校は第一サイクルが終了し一期生を送り出したばかりですが、これまでの取り組みを見直すと共に全員が力を合わせて新たな飛躍を目指す。そしてこれからの第二サイクルを実りあるものにしていきたいと思っています。

2912005年10月30日(日)第2回オープンスクール
10月29日(土)、本年度2回目となるオープンスクールを開催しました。朝から雨が降りしきる生憎の天気で欠席者が出るのではないかと心配しましたが、昼過ぎから中学生達が続々と来校、参加者は保護者も含め350名になりました。前回に続いて本校の生徒達が準備、受付、学校生活の説明、クラブや制服の紹介、校舎内の案内、後片付け等すべて中心になって中学生達を暖かく迎えてくれました。全体説明会の後、保護者の方々と別室で懇談しましたが、子ども達の進路に対しては悩みも多く心配されているようです。受検を4〜5ヶ月後に控えたこの時期になると、ややもすると子どもだけでなく親の方が情緒不安定になりがちです。これでは余計に子ども達に精神的なストレスがかかることになります。多くの子ども達にとって高校受験は自分の将来のことを決める最初の試練かもしれません。しかし、高校や大学への進学は手段であって最終目的ではありません。この機会に是非、保護者の皆さんは、将来どういう職業に就きたいのか、またどういう人生を送りたいのかということを子どもさんと話し合って欲しいものです。
それぞれの模擬授業を終えた後、クラブ活動の練習を熱心に見学する中学生が数多くいたようです。必要であればこれから何回でも芦間高校に足を運び、自分自身で十分理解し納得した上で来春の入試に臨んで欲しいと思っています。

2922005年11月03日(木)『小さな奏者』
本校には、大学・短期大学・看護学校、専門学校への進学、就職等多様な進路に対応するための充実した施設があります。その代表的なものが普通科高校にはない『ものづくり実習棟』ですが、この中で陶芸や木工、CG(コンピュータ・グラフィック)、CAD(コンピュータ・エイディッド・デザイン)の設備が整っており、将来美術やデザイン関係の仕事を目指す多くの生徒が授業を受けています。
この度、「造形とメディア表現系列」にある「映像メディア表現UB」の授業で3年生の出雲絵理菜さんの制作した作品が、大阪府教育委員会発行の平成18年度公立高等学校入学者選抜の概要『公立高校をめざす皆さんへ』というパンフレットの表紙に採用されました。この作品は、コンピーターに写真を取り込み画像編集ソフトによって様々な効果をつけ合成したものをベースに手描きの部分を加えて完成させたものです。題名は小さな奏者≠ナ実にファンタジックな世界を表現しています。これから受検をひかえた中学生の皆さんや上級学校への進学を目指す出雲さん自身にとっても「可能性にチャレンジ! 新しい世界にとびだそう!」というキャッチフレーズにぴったりの作品のように感じました。

2932005年11月06日(日)ピークを迎えた中学校進学説明会
9月末から来春高校に進学する中学生に対する進学説明会がいたるところで開催されるようになって来ました。10月2日(日)、29(日)には本校においてオープン・スクールを、10月16日(日)には枚方高校・23(日)には枚方津田高校で第4学区の高等学校合同説明会をそれぞれ実施しました。この他塾主催の進学説明会に3回、個別の中学校での進路説明会にも参加させていただいています。これまで中学校での説明会は計11校になりました。最近は授業参観の日に説明会を開催される中学が多いようで、保護者の方にお話しするケースが増えてきています。
今、公立高校は積極的に再編整備・特色づくりを進めています。普通科総合選択制や工科高校等新しいタイプの学校が次々と設置されており、総合学科とどこが違うのかという質問を数多くいただきます。また入試制度も毎年変更してきており、中学の先生方や保護者の方には十分な理解が得られていないのが実情です。説明会では当然のことながら本校におけるカリキュラムや、入学者選抜の方法、進路実績等について説明させていただいていますが、常に保護者の皆さんにお願いしているのは「この機会に是非子どもさんの将来の仕事について話し合っていただきたい」「そして最終的には自分の意思で高校を選択するよう指導して欲しい」「話を聞くだけでは無く必ず学校に出向いて自分の目で確認して欲しい」ということです。
本校ではご連絡いただければ何時でも学校見学を受け入れています。またホームページには質問コーナーも準備していますので何でもご相談下さい。

2942005年11月11日(金)総合学科教育研究大会に参加して
11月10日(木)〜11日(金)、愛媛県松山市において“第10回全国高等学校総合学科教育研究大会”が開催されました。
総合学科は高校改革のパイオニアとしての期待を受け、平成6年「普通科」「専門学科」に次ぐ『第三の学科』として第一期の7校が設置されました。その後各都道府県での強力な推進により、12年目にあたる今年度は実に278校に増加しました。これは自らの進路を自らが選択するという特色を持つ総合学科の教育システムが好評であり、広く指示されてきたということに他なりません。しかし、昨今世の中が大きく変化し生徒の進路選択もますます多様化してきた結果、多くの点において見直しが必要になってきています。今回の研究大会においては二日間にわたり熱心な事例発表と討議がなされましたが、四年目を迎える本校にとっても大いに考えさせられる点があったように思います。学校経営にあたっては現状に満足するのではなく常に見直しが必要です。総合学科としての「原点に戻る」ということと「変化への柔軟な対応」という二つの視点で学校づくりに取組んでいかなければならないと強く感じました。
 最後になりましたが、今回の開催にあたってご尽力いただいた愛媛県を初め四国地区の関係者の皆さんに心より感謝を申し上げます。

2952005年11月12日(土)修学旅行に寄せて
 11月12日(土)より、二年生が高校生活最大の行事である修学旅行に出発します。行き先は昨年度に続きオーストラリアのケアンズ。オーストラリアは日本の約21倍の広大な面積を有する広大な国ですが、人口はわずか2千万人で日本の6分の1です。太古にユーラシア大陸と切り離されたため独自の生態系を有しており、カンガルー、カモノハシ、コアラといった他の地域には見られない動物が生存しています。訪問地のケアンズは世界最大の珊瑚(さんご)礁群であるグレート・バリア・リーフと世界最古の緑濃き熱帯雨林のウェット・トロピカルに囲まれた壮大な自然景観の地です。海外は初めてという生徒が大半ですが、今回の修学旅行を通じて日本では味わえない気候風土や動植物、食べ物、人との異質な触れ合いを楽しむと共に外から日本という国を見る絶好の機会にして欲しいものです。そして一人ひとりがこれらの体験をしっかりと胸に刻み今後の成長に繋げていく事を心より願っています。

 また今回は初めての試みとして携帯電話による現地からの情報を送信していただく予定です。随時ホームページに掲載していきますのでご覧ください。

2962005年11月14日(月)進化する修学旅行
毎朝、起きるとホームページを開いて内容をチェック、昼休みと帰宅後にもホームページを確認するのが日課になっています。先週末からホームページを開くのが楽しみの毎日です。本校は将来の情報化や国際化の進展を想定して先生も生徒もITスキルの修得につとめていますが、今回の修学旅行で初めて携帯電話を活用した情報提供を行うことにしました。海外修学旅行ということで保護者の皆さんも大変心配されています。現地でどういう活動をしているかをタイムリーに知らせてあげることが保護者に対する何よりのサービスではないかと考えて思い切ってチャレンジしましたが、写真も含めて送られてくる情報を見て本当に良かったと思っています。それにしても想像以上に世の中は変化しているよう感じます。子ども達が社会で活躍し始める10年先は世界の人口も今より8億人も増加し70億人を超え、あらゆる国に出かけていることでしょう。今回の修学旅行が実り多いものになるよう心より祈っています。

2972005年11月18日(金)他校に学ぶ
先日開催された全国総合学科研究大会の初日、愛媛県立北条高等学校を見学させていただきました。同校は平成8年に総合学科高校として新たなスタートを切り既に10年が経過した伝統校です。この間社会の変化や生徒の進路の多様化に対応するため教育課程や科目選択の改善をはかる等数多くの工夫を凝らされています。特に愛媛という土地柄のため就職状況は大変厳しいものがあるため、基礎学力の充実や資格取得にも注力されてきており、部活動もなぎなたや弓道、空手道、レスリング等において顕著な成績を残されています。約2時間にわたり学校の施設見学と授業参観をさせていただきましたが、多くの参考になる点がありました。感心したのは生徒達の明るい笑顔と元気な挨拶です。勿論このような行事に備えて指導されていたこともあったと思いますが、茶髪やピアス姿もなく服装もキッチリしており、各生徒の胸には学年毎に色の異なる名札がつけられています。校舎も美しく掃除がゆきとどいており、各教室には校訓が貼り付けられていました。授業もメリハリがついており生徒が積極的に発表を行なっていました。
この大会を通じて特に感じたのは「学校ビジョンをしっかりと確立すること」、「生徒に好きなことだけをさせるのではなく進路を保障するためのカリキュラムの確立をはかること」、「生活指導を徹底すること」の必要性を感じました。今、それぞれの総合学科高校は創意工夫を凝らして教育活動に取組んでいます。第二ステップに入った本校もこれから他校の良いところを積極的に取り入れて学校づくりを進めていきたいと思っています。

2982005年11月20日(日)総合学科高校研究発表会の開催
11月19日(土)、第7回近畿地区総合学科高校研究発表大会が開催されました。この大会は近畿の各府県の持ち回りで毎年開催されており、今年のテーマは『近畿だ!元気だ!総合学科』です。内容は二部構成になっており、第一部はパネルディスカッション、第二部は各校の生徒による発表で大いに盛り上がりました。
特に第一部においては大阪教育大学の長尾彰夫副学長、早稲田大学の菊地栄治助教授、柴島高校の池田憲昭校長による活発な討議がなされました。
 総合学科高校は1991年の中教審の答申により普通科と職業学科に次ぐ第三の学科として子ども達の進路の多様化を具体化していくという狙いで設置され今日に至っています。高校改革のパイオニアとしての期待を受けて、各校が強力な取り組みを行なってきていますが、時代の変化に応じて更に進化させていくことが必要です。長尾、菊地両氏からは「どれだけ満足して高校生活を送ったかが重要」「選択することがまさに生きること」「大学に入ることが目的の子どもは要らない」「学校をめぐる環境は厳しい。他人のためにやるというほど甘くはない。教員はまず己のためにやる。仕事を喜んでやることが大切」という心に残る言葉をいただきました。
 これからも総合学科に集う教員が志を持って生徒の進路実現のためにつとめていきたいと強く感じました。

2992005年11月22日(火)青少年健全育成パレードに参加
11月20日(日)、この時期の恒例行事である守口校区青少年育成指導員会主催のパレード(啓発活動)が実施されました。守口小学校の児童をはじめ、守口市立第一中学校、芦間高校の教員・保護者、地域の団体のメンバーが午前10時30分守口小学校校庭を出発し、八雲通・浜町・桜通商店街・守口市役所前を通って再び守口小学校まで戻るという約1時間のコースを青少年健全育成強調月間の啓発チラシ入りティッシュを配布しながらパレードしました。
昨今、青少年が自ら犯罪を起こしたり、逆に犯罪に巻き込まれるケースがマスコミで数多く報じられています。これは共生の心(自分と同様相手も大切にする)や、自分の思いを他人に伝えるコミュニケーション力が十分育成できていないからであると言われていますが、周囲の人達も仮に気になることがあっても具体的な行動を起していないということもあるようです。青少年の健全な育成のためには学校、家庭、地域の連携が不可欠です。今日のような啓発活動をきっかけに地域の教育力を結集していくことが必要であると考えています。

3002005年11月23日(水)学校美化運動の推進
11月22日(火)の放課後に、PTA保護者と生徒有志で花壇整備を行いました。約600個のチューリップの球根を一年生の自転車置場横に、また、約200本のパンジーの苗を守口高校の記念碑前に植え込みました。今回は、各クラス2名の男子と女子の保健委員が主力として頑張ってくれました。36名の保健委員にとっては、12月からの暖房機の使用開始に備えて加湿器を各教室に配置したあとの作業でした。保護者とボランティア参加の生徒を含めた50名近くで植え込みを行なったため、作業は30分足らずで完了。あらためて芦間っ子パワーの凄さに感動した一日でした。
 本校では創設以来、さまざまな学校美化に取り組んできています。学校を全員の力できれいにしたいという運動は、保護者の強い思いから始まったのです。守口北高校の幕引きとなる最後の卒業式の直前、会場となる体育館の入り口と1・2階のホールを守口北高校と芦間高校の二つのPTA保護者が力を合わせてペンキ塗りをしました。その後「花いっぱい運動」と称して草花の少なかった校内に少しずつプランターを増やしたり、木製のベンチを作ってきました。
 学校美化というテーマ一つとっても、生徒・教職員・保護者が力を合わせれば、短期間に学校は変わっていきます。芦間高校は創設後日が浅く、今はまだ学校の基盤づくりの段階ですが、目標をしっかり掲げ全員で努力を傾注することによってこれからもさまざまなことを実現していきたいと思っています。このような個々の取り組みを継続することによって芦間高校の歴史や伝統が築き上げられていくことを期待しています。
保護者の皆様方の温かいご支援やご助言に対し心より感謝申し上げます。

3012005年11月27日(日)一年生保護者集会の開催
11月26日(土)、約90名の保護者に出席いただき一年生の保護者集会を開催しました。早いもので入学後8か月が経過し、当初高校生活に不安を感じていた子ども達もすっかり高校での生活に慣れてきたようですが、実は間もなく二学期が終了するこの時期は非常に大切なのです。
先日は『産業社会と人間』という授業の一環で子ども達は多くの事業所への訪問を実施しました。また来年度の科目選択もほぼ終了し、将来の進路を絞り込む段階を迎えています。
私は冒頭の挨拶で二つのことをお話しました。一つ目は「凡事徹底」をしっかりすること。将来社会で役立つ力は単に点数ではかれる学力だけではなく、挨拶をする、時間を守る、約束を守る、正しい生活習慣を身につけるといった誰にでもできる当たり前のことをやり続けることが必要である。
二つ目は自分なりの目標を設定してその実現に向けて努力すること。総合学科の特徴は「自分の進路は自分で切り拓く」ということであり、そのためにはこの時期から計画的な学習の取り組みを始めることが大切である。
 その後、ベネッセコーポレーションの安藤虎太郎氏から社会のトレンドや最近の企業の動き、大学等の入試状況、学習方法、親として取組んで欲しいこと等幅広いお話をいただきました。高校の教科書の内容は中学の倍の量があります。三年生になって追い込めば何とかなるといった甘い考え方では進路実現は極めて難しいのは当然です。
今回の保護者集会を機に、各家庭においても多くのことについて話し合う場を作っていただくことにより、これから学校と家庭が一体となった子ども達の育成に取組んでいきたいと思っています。

3022005年11月30日(水)貝塚市校園長・主査合同研修会
 11月29日(火)、貝塚市の小中学校の校長、幼稚園の園長、小中学校の主査の皆さん30名を対象に『学校経営の実際とリーダーシップ』というテーマで講演を行ないました。貝塚市では小中学校の主査の皆さんが中心となって学校を良くするためのさまざまな取り組みを実施されており、今回の研修についても数ヶ月前から準備を進めてこられました。通常の講演会では、開催当日にレジュメを配布されることが多いようですが、今回は事前に資料が配布されており、全員のひた向きさがひしひしと伝わってきたため話にも思わず熱がはいり、二時間半の講演になりました。高校と異なり、小中学校とも主査は1名の配置とのことです。当然学校内のすべての事務を一手に引き受けるということになりますが、「一人しかいないからかえってやりやすいこともあるし、校長とも色々な話ができる」という前向きな意見を聞かせていただきました。講演後、多くの方と懇談しましたが、校長先生との呼吸もぴったり合っており心強く感じました。『少数精鋭』を実現するためには「精鋭を集めるのではなく少数にすれば精鋭になる」との言葉を思い出しました。
各学校・幼稚園ともそれぞれ異なる課題がありそれぞれ創意工夫を重ねながら改革を進めておられます。
お話した内容がそのまま各学校で適応できるということはありませんが、何らかのヒントをつかんでいただけたらと思っています。

3032005年12月02日(金)学校保健委員会の開
12月2日(金)、学校医、歯科医の先生方とPTAの保護者の皆さんに集まっていただき、学校保健委員会を開催しました。今回のメインテーマは“学校環境改善”の取り組みです。冒頭の挨拶の中で、私は松下電器の創業者である松下幸之助氏のエピソードをとりあげ、当たり前のことを当たり前にやり続けるという「凡事徹底」の大切さをお話しました。また多くの民間企業では5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)運動が推進されていることやイエローハットの創業者である鍵山秀三郎氏の『日本を美しくする会 掃除に学ぶ会』の活動を紹介しました。掃除に学ぶ会ではトイレ掃除を中心に活動を展開されていますが、それは取りも直さず人間づくりに繋がるからなのです。つまり謙虚な人になれる、気づく人になれる、感動の心を育む、感謝のこころが芽生える、そして心を磨く、ことになるのです。本校も四年前と比較すると多くの人達の努力で学校も随分美しくなってきていますが、トイレを初めとして取り組まなければならない箇所は数多くあります。活発な意見が出されましたが、卒業式や文化祭、合格者説明会等の行事を節目としてやれることから取り組んでいこうということになりました。トップダウンで一斉にやるというやり方の場合、やらされているという感覚が強ければうまくいかないものです。隗(かい)より始めるという意識が大切であると感じました。

3042005年12月04日(日)大学模擬授業を終えて
 12月1日(木)、一年生を対象に大学の先生にお越しいただいて、模擬授業を実施しました。本校では大半の生徒が上級学校への進学を目指していますが、この趣旨は大学で学ぶとはどういうことなのか。何を学びどんな学び方をするのか≠体験することにより、大学に進学することの意義を見出し、今後目的意識を持って高校生活を送れるようにすることです。
今回は、栄養、看護、心理、文学、環境、法律、デザイン、言語、福祉、保育の10分野の中から、生徒の希望をアンケートにより確認した上で各講座の受講者数を15〜35名に調整し、10大学からそれぞれ講師の先生を派遣していただきました。ご協力いただいた大学は大阪府立、追手門学院、関西、関西外国語、京都女子、京都精華、常磐会短期、仏教、武庫川女子、立命館の各大学です。生徒達にとっては初めての体験でしたが、全員興味深く講師のお話に耳を傾けていました。約1時間の授業でしたが、多くの生徒達の受講後の感想文にも大学に行って更にレベルの高い学習をしたいという気持が現れていました。これからもこのような授業や学校訪問の機会を増やすことによって、早期に自らの進路についての方向付けをさせていきたいと思っています。
 
 大変ご多用中にもかかわりませず、生徒達のために模擬授業を実施していただいた先生方に心よりお礼を申し上げます。

3052005年12月05日(月)二年生保護者集会の開催
 12月3日(土)、二年生の保護者集会を開催しました。前回の開催は7月であったため5ヶ月ぶりという事になります。この間に文化祭や高校時代最大の行事である修学旅行も無事に終了し、いよいよ将来の進路を絞り込まなければならない時期になってきました。従って今回は「修学旅行の報告」と「進路の選択」という二つのテーマでお話させていただきました。最近の状況を見ていると、しっかり学習している生徒とそうでない生徒に分かれつつあるように感じます。今後の大学入試の日程を考えると、今から本腰を入れた学習をしていかないと間に合わないのは当然です。三年生からの本格的なスタートでは手遅れになり、結果的に目標を下げることになるでしょう。二年後には大学全入の時代になりますが、とにかく大学に入れば良いという安易な考え方では将来社会で活躍することはできません。しっかりとした自分なりの目標を持ち、その目標を切り下げずることなく地道な努力を傾注し、進路実現を果たしてくれることを願っています。
 保護者の皆さんにおかれてもこの時期に子ども達の将来の進路について、十分語り合い適切なアドバイスをしてあげて欲しいと思っています。

3062005年12月10日(土)滋賀県高等学校との交流
12月2日(金)、滋賀県湖西地区高校の教頭先生15名が来校されました。打診をいただいたのは今年の夏であり、今回の訪問は実に四か月前から計画されていたものです。冒頭、私の方から『新しい視点に立った学校づくり』という事を中心にお話した後、事前に送付いただいていた質問項目について教頭からパワーポイントを使って本校の取り組みを説明させていただきました。学校改革を進めていくためには、ビジョンから始まり、戦略・中期経営計画・36ヵ月行動プログラム・年度計画という順に作成した上で年度当初に経営方針発表を行ない、月毎の達成状況をチェックしていくことが必要である。また現在大阪府で実施されている評価・育成システムについては、目標の設定、育成シートの記入・校長面談の有効性・評価の正当性の難しさ等を、更に本校で実施している生徒による授業アンケートや教員相互の授業参観等についての説明を行ないました。その後の意見交換では評価・育成システムの現状が中心の話題になりました。滋賀県は来年度から試行する予定との事ですが、今回来校された教頭の中には学校現場で有効に機能するかどうか疑問を感じておられる方が多いように感じました。評価・育成システムは教員の「やる気」を引き出し、学校を良くすることが目的であり、評価すること自体が第一義の目的ではありません。論議の中、制度の導入が目的になってしまわないよう注意が必要なことを確認しました。
本校をはじめ大阪府の学校も他に学ぶ≠ニいう積極的な姿勢で他府県との交流を進めていく必要があると感じました。

3072005年12月11日(日)第2回学校協議会の開催
12月7日(水)、本年度2回目となる学校協議会を開催しました。本校では11月末から既に来年度の学校経営(教育)計画策定と体制づくりの検討に着手しています。
このため前回(7月)の第1回学校協議会では、本年度の学校経営方針と重点課題の説明が主体でしたが、今回は2学期の取り組みをご報告すると共に委員の皆様から来年度の経営計画の策定に向けて参考となる意見をいただくことを目的に開催しました。
最初に私から学校経営全般の教育活動と本年度掲げた10項目の重点課題や教務・進路などの各分掌の達成状況について報告しました。次に『入口・校内・出口を固める』という戦略に基づき、教員が一丸となって推進してきた「広報活動」・「授業改善」・「2期生の進路達成状況」についての詳細を報告しました。この後、出席メンバー全員で自由討議を行ない、委員の方々からさまざまな意見をいただきました。各委員からは「コミュニケーション能力の低下」が子どもに限らず大人にも現れていること、「家庭の教育力」が低下していること、挨拶や食事、掃除といった簡単なことができていないこと、将来の目標がしっかりと持てていない人が増えてきていること、最初から答えのない社会での課題解決能力が育っていないこと、等が指摘されました。
まさに我々が日常感じていることばかりであり、これらを解決していくための具体的な施策に落とし込んでいくことが大切です。これから来年度の学校経営(教育)計画の細部をつめていくことになりますが、これらの課題を積極的に取り入れていきたいと思っています。

最後に、委員の皆様には大変お忙しい中、本協議会にご出席いただきまして有難うございました。心より感謝申し上げます。

3082005年12月18日(日)PTAによる校内清掃活動
 本校ではさまざまな委員会に分かれてPTA活動が積極的に推進されています。
 本年も残り少なくなった12月17日(土)、環境委員会のメンバーである保護者と職員、約20名が集合し校内の特別清掃を実施しました。これまでも定期的に体育館・クラブハウスのペンキ塗り、各階廊下の生徒憩いの広場のタイル設置など生徒達には手の届かないレベルの清掃・美化活動を行なってきました。今回は先週末に生徒達が自らのホームルームの油引きを実施したのを受けて、廊下・階段の通常清掃では落ちない頑固な黒ずみを特殊なスプレークリーナー(リモネン配合)と金属ヘラを使って落とす作業をしました。少人数ではなかなか進まない作業ですが、多くの参加者のお陰で、特に黒ずみがひどかった3階の廊下はみるみるうちに綺麗になっていきました。また作業しにくい階段部分も全員の協力と工夫で見違えるようになりました。
 不思議なことに美しくなった校舎には落書きやゴミの散乱が間違いなく減ってきます。美しい環境づくりは人間の心を育てることに繋がると言っても過言ではありません。生徒は落ち着いた心で学習に打ち込めるようになると同時に、本校の校訓の1つである「共生」の心も育っていくものと期待しています。今後も引き続き総力を結集して美しい学校づくりに取り組んでいきたいと思っています。
 最後に年末のお忙しい中、ご協力いただいたPTAの皆様に心より感謝申し上げます。

3092005年12月23日(金)大阪市立高等学校との交流
 12月20日(火)、大阪市立高等学校教頭会の18名の教頭先生をお迎えしました。これまで大阪府立高校の中では、校長会・教頭会を通じて情報交換・意見交換をしてきていますが、大阪市立高校の先生とはほとんど交流がない状況でした。本校は守口市にありますが、総合学科のため大阪府下全域から生徒の募集を行っており、大阪市から約三割の生徒が入学してきています。そのため本年度も大阪市の多くの中学校から声をかけていただき進路説明をさせていただく機会が数多くあります。今回の会合は、ある中学校の進路説明会でお会いした大阪市立東高校の福井教頭先生のご尽力により実現しました。
 研修会の内容は、私が学校経営のあり方と本校の現状、管理職のリーダーシップについてお話した後、活発な意見交換になりました。解決しなければならない課題は大阪府も大阪市もほぼ同じで、教育改革の中での管理職がとるべき行動や学校のビジョン・戦略構築・中期目標の明示・学校経営計画の設定・全体目標と個人目標の整合をはかることによって学校の進む方向に職員の力を結集していくことなどが話題になりました。正直なところ、大阪市立高校と本校は生徒の確保という点ではライバルになるため、お互いに手の内を明かさないという姿勢が強かったようですが、今後グローバル化が進む中で、大きな資源のない日本が国際社会で確固たる地位を維持していくためには教育力の向上が不可欠です。そのためには小さな枠にとらわれず大きな視点に立って、お互いに切磋琢磨しつつ連携強化していくことが大切であると感じています。

3102005年12月24日(土)二学期終業式を終えて
 12月22日(木)、近年にない寒波到来で粉雪が降りしきる中、二学期の終業式を行いました。体育館には暖房がないため、できるだけ時間の短縮をはかろうとしましたが、生憎私の話の後に停電というハプニングが起こってしまい、電気が消えたままでの終業式となりました。
 私は式辞の中で、「企業にも学校にも人間にもブランドがある。日々の行動によりブランドの価値は上がったり下がったりするが、この一年間皆さんの努力で芦間高校のブランドは上がってきたように思う。最近、来校された多くの方から生徒さんが元気良く挨拶をしてくれる、校舎内が美しい%凾ィ褒めの言葉をいただくようになってきた。また皆さんが本校の進路資料持参で出身中学を訪問してくれたり、2回のオープンスクールの開催にあたっては延べ300人が手伝ってくれたり、国際大学で開かれた塾主催の学校紹介イベントにも積極的に参加してくれた。このような広報活動を通じて積極的に本校のPRをしてくれたことにより、良い生徒が入学してくれることになるだろう」とねぎらいと感謝の言葉を述べました。そして「皆さん一人ひとりが自分自身のブランドを高めることによって次第に芦間高校のブランドも認められることになる。芦間高校はまだ歴史も浅く伝統も出来上がっていないが、全員が力を合わせて『自分達の学校は自分達でつくる』という気持で取組んで欲しい」という事を訴えました。
 これから年末年始休暇に入りますが、どうか新しい気持で新年を迎え、1月10日には元気に登校してくれることを願っています。

3112005年12月25日(日)みかんのプレゼント
 12月21日(水)、和歌山県日高川町在住のみかん百姓の玉置和久さんより「終業式に間に合うようにみかんを届けます」との連絡が入りました。玉置さんは例年この時期に本校の生徒達にみかんのプレゼントをしてくださっています。同氏は私の松下電器勤務時代の同僚で、退社後有機肥料と減農薬によるこだわりのみかんづくりの一方で日高川町観光協会長や日高地方活性化協議会長等の要職に就任され、『魅力ある日高づくり』を推進されています。
 ところが、終業式当日は生憎朝からの降雪のため高速道路が渋滞し、到着が9時半過ぎになってしまいました。子ども達は「ありがとうございます」とお礼の言葉をかけ、早速各クラスに一箱ずつのみかんを持ち帰り、みんなで分け合って「美味しい、本当に甘い」と口々に言いながら紀州みかんを味わっていました。
 その後校長室で色々とお話を聞きましたが、行政をはじめ地元の多くの人を動かしていくのはなかなか大変なようです。過疎化し大きな産業がないのにもかかわらず危機感が出てこないというのは全国の地方共通の課題ですが、その中で和歌山県の天台宗最古の寺である道明寺に京都の妙満寺から実に420年ぶりに釣鐘を里帰りさせたり、手づくりログハウス倶楽部を立ち上げる等着実に成果をあげてきておられます。苦労は多いようですが、表情も生き生きとしており言葉の端々から地元を何とかしたいという強い気持ちを汲み取ることができ頼もしく感じました。
 どの分野においても真のリーダーには私利私欲ではなく公のために尽くすという姿勢が大切であるということを改めて痛感したひと時でした。
 玉置さんのご好意に感謝申し上げますと共に今後の活躍を心よりお祈りしております。

3122005年12月31日(土)一年を振り返って
 今年も数時間を残すのみとなりました。あっという間に一年が過ぎ去ってしまったというのが実感です。振り返ればさまざまな出来事がありました。
 その中でも特筆すべきは3月に芦間高校にとって最初の卒業生を送り出したことです。大学・短大・専門学校への進学、就職とそれぞれの進路に向かって生徒達は新たなスタートを切りました。また4月には実に84の中学校から240名の新入生(四期生)を迎え宿泊研修を実施、その後6月には体育祭、9月には文化祭を開催し共に大きな盛り上がりを見せました。11月には二年生がオーストラリアのケアンズへの修学旅行に出発し多くの体験をして帰国しました。そして三年生は自分達の進路実現のために全力で取組み、進路も決まり始めています。現在約20名の就職希望者は全員が内定、ほぼ終了した推薦・AO入試についての合格者は昨年の倍増という結果になっており、これからいよいよセンター試験を中心とした大学入試の本番を迎えます。
 本年、本校は創設四年目を迎え、教職員全員が更に強固な基盤をつくる≠ニいう気持で学校づくりに取組んで来ましたが、今日を迎えることが出来たのは多くの皆様のご支援の賜物であると思っています。
 心より感謝申し上げますと共に来年が皆様にとって良きお年であることをお祈りしています。





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