1502004年07月04日(日)PTAスポーツ大会
 7月3日(土)、保護者と教員合わせて約40名が体育館に集合し、一年に一度の恒例行事であるPTAスポーツ大会を開催しました。種目は『ソフトバレーボール』、ルールは6人制バレーボールとほぼ同じですがメンバーは男女混合の4人一組。ボールは大きくて柔らかいため体力的な負担が少なく手軽に楽しめます。メンバーをくじ引きで決めたため、普段はあまり対話もない者同士が同じチームになるケースもありました。そのため当初はお互いに遠慮がちな面も見られましたが、ゲームが白熱化するにつれて声をかけ合い息もぴったり合うようになり、随所に素晴しいプレーが見られました。お互いに打ち解け汗びっしょりになった後、簡単な食事を摂りながらの懇親会を実施しました。「明日は確実に筋肉痛」「明日ならまだ良い方、明後日が心配」「来年もやりたい」「久しぶりにストレス発散」等話しが弾み場は大いに盛り上がり本当にすがすがしい一時を過ごすことが出来ました。

本校では活発なPTA活動が展開されており、保護者の皆さんから多くの支援をいただいています。このような行事を通じてお互いのコミュニケーションをはかり新生芦間高校の基盤づくりをはかっていきたいと思っています。

1512004年07月11日(日)広報活動の推進〜塾経営の皆様への説明会〜
 7月6日(火)と8(木)の両日、塾経営者の皆様にお越しいただき学校説明会を実施しました。
 本校は学校の教育活動を積極的にPRする広報活動≠学校経営の大きな柱として取り組んでいます。総合学科として創設三年目を迎えましたが、お蔭様で知名度は徐々に高まり、大阪府下の広い地域から多くの生徒が応募してくれるようになって来ました。しかし、全国にある200を超える総合学科高校は、農業、水産、商業、普通科といったさまざまな高校からの改編のパターンがあるため、最初から『進学には適さない』といった考え方をされている方も見受けられます。本校のビジョンは『上級学校への進学を目指す総合学科』です。
 約1時間半にわたる説明会では、これまでの活動やこれから取り組もうとしていること、来年度の入学者選抜についての概要をご紹介すると共に多くのご質問にお答えしました。
 終了後、学校の設備を見学いただき個別に意見交換をさせていただきましたが、まだ自分の進路を決めかねている子どもさんも多いようです。
 中学三年生にとってはこれから高校への進学を本格的に考えていくことになりますが、学校の名前にとらわれることなく自分の将来の目標をしっかりと見つめた上での選択をしていただきたいと思っています。本校の状況が正しく子ども達に伝わっていけるようこれからもあらゆる機会を通じて広報活動を推進していきたいと考えています。
 
 厳しい暑さの中、ご来校いただきました皆様に心よりお礼を申し上げます。

1522004年07月13日(火)未来の自分を見つける
 7月10日(土)、中学生およびその保護者を対象に『社会で役立つ力〜未来の自分を見つけよう〜』というテーマで講演を行ないました。
中学生にとってはこれから高校への進路を決める大切な時期にあたっており、会場は300人以上の皆さんでほぼ満席、熱気に包まれた中で1時間はあっという間に過ぎ去ってしまいました。
私は講演の中で、「人生は人との出会い」「夢の実現のための地道な努力の継続」「これからのトレンド」「成功している人、伸びている会社の共通点」「点数ではかれる能力とはかれない能力」といったことについてお話しました。
最後に、「できるだけ高い目標を持って果敢に挑戦」「しっかりとした生活習慣」
「日々素直に反省」「時間を有効に活用」「悩む前にまず行動」といったことで
締めくくりました。まだ進路を決めていない生徒が大半のようでしたが、充実した人生を歩むためには自分の将来についてしっかりと考えることが大切です。親や先生任せで何となく高校に進学する≠ニいう受身の姿勢ではいつまで経っても自主性は生まれてこないと思います。
人生の中では数多くの試練が次々と現れてきますが、今回の進路選択は子ども達にとっては初めて経験する試練であり人生の節づくりのチャンスかもしれません。“節が多ければ多いほど強い竹に育つ”のは事実です。

中学三年生の皆さん、是非今回の経験を通じて新しい人生の第一歩を力強く踏み出してください。

1532004年07月17日(土)保護者集会の開催
 本校においては、保護者の皆さんに対するさまざまな集会は出来るだけ多くの方に参加していただくという趣旨で休日や放課後に実施しています。6月26日の三年生、7月10日の二年生に続き7月17日(土)、一年生の保護者集会を開催しました。厳しい暑さが続く中にもかかわらず、50名を超える皆さんに参加していただきました。最初に私から入学後3か月にわたる学校生活の概要と本校の教育活動の大きな取り組みについて説明させていただいた後、教務関係についての留意点、夏休みを迎えるにあたってのお願い事項、最後に総括して学年主任の先生からお話させていただきました。子ども達にとっては4月8日の入学式、その後の宿泊学習、体育祭、社会人講師による講演会、大学のオープンキャンパスへの参加等実に多くのことをこなしてきていると思います。そして新しい体験を積み重ねることにより日増しに逞しくなってきています。この調子で充実した高校生活を送って欲しいと願っていますが、一学期が終わってほっとし気が緩むのも事実です。一年生の夏休みが終わって「あの生徒が・・・」と驚くこともしばしばあります。そういう意味ではこの夏休みは本人の高校生活にとって、また人生にとって大変重要な期間になるのは間違いありません。睡眠や食事といった規則正しい生活、高校時代にしか出来ない体験、しっかりとした学習の習慣をこの期間に是非身に付けて欲しいものです。これからも保護者の皆さんと学校が連携、協力して子ども達の育成をはかっていきたいと切望しています。

1542004年07月18日(日)海外語学研修に出発
 7月17日(土) 1年生3名、2年生16名、3年生3名が、教員2名の引率で関西国際新空港からニュージーランドの南島にあるクライスト・チャーチに向けて出発しました。約2週間、ホームステイをしながらヒルモートン・ハイスクールで、英語の授業と様々な体験活動をする予定になっています。
午後4時、出発の2時間前には、大きなスーツケースを持って全員が笑顔で集合。見送りの保護者や教員が見守る中、旅行社の方から搭乗手続きや現地での注意、書類の説明を受け、飛行機に乗る前から新しい体験が始まりました。

今回の語学研修がスタートするまでには、乗り越えなければならない実に多くの課題がありました。昨年の夏にニュージーランドを訪れヒルモートン・ハイスクールとの姉妹高提携を行なって以降、国際交流委員会の先生を中心に各方面の皆様のご協力やご尽力があってようやく実現の運びとなりました。
短い研修期間ですが、語学力の習得はもとより異なる国の文化や生活を知り、外から日本を見る@ヌい機会になって欲しいと思っています。

本日午前8時35分、私の携帯に「Arriving Safely」というメッセージがニュージーランドから届きました。全員無事到着したようです。

1552004年07月23日(金)一学期を終えて
 7月20日(火)、先日の季節外れの台風による休校カバーするために朝から通常の授業を行なった後、うだるような暑さの体育館の中で一学期の終業式を行ないました。
私は式辞の中でゆで蛙と金メダル≠ニいうテーマで話しをしました。熱湯の中にカエルを入れると例外なしにすぐに飛び出します。しかし冷たい水の中にカエルを入れて徐々に熱を加えていくと水温が上がりぬるま湯が熱湯に変わっても飛び出せずに最後はゆで蛙≠ノなってしまいます。
今、国家レベル、地方自治体レベル、企業レベル等社会のいたるところでゆで蛙現象≠ェ見られますが、これは個人レベルでも散見されます。
子ども達も一学期が始まる時には新たな決意や目標を持ってスタートしたはずです。しかし3か月半経過した現時点では当初の思いどおりに進んでいない人が多いようです。そしてその原因の大半は自分自身の中にあります。
こんなことをしていては駄目だ∞自分自身の生活習慣や行動を何とか変えなければ≠ニ思っていてもまだ大丈夫、何とかなるだろう≠ニいう甘い気持に勝てずなかなか飛び出せない状態が続いているのではないでしょうか。自分が目標とした金メダルを簡単に銀メダル、銅メダルに下げてはいけません。高い目標を設定し、これに向かって努力を続けていくことが大切です。

 子ども達が意識を変え自分なりの金メダルを目指して充実した35日間の夏休みを送って欲しいと願っています。

1562004年07月24日(土)人権研修会
 7月22日(木)、府立人権夏季研修会が開催されました。この研修会は毎年この時期に開催され、全体会の後、各部会に分かれてテーマ毎の発表を行なうという内容です。
今回のテーマは「差別の現実から深く学び未来を保障する教育の確立を〜生徒のこころとつながるとき〜」。
弁護士の峯本耕治氏による基本講演の後、午後からは校長部会分科会の中で民間出身校長4名によるパネルディスカッションぶっちゃけトーク≠ェ開かれパネラーとして出席しました。全く事前の打ち合わせもなくぶっつけ本番でしたが、「教育界の文化・風土について」「それぞれの学校で改革してきたこと」「今後の改革にのぞまれること」というテーマで意見を述べ合いました。民間といってもメーカー、流通、金融、マスコミ、建設等さまざまな業種があり経営の手法は千差万別でとても一口では言い表せません。従ってこれまで民間企業でやってきた手法がそのまま教育現場に当てはまるはずがありません。
しかし、学校改革が成功するためにはトップの強い志と全教員の意思結集が不可欠であり、衆知をあつめた独自のマネジメント手法を編み出していくことが大切です。
他から強制されて不承不承やるという受身の姿勢では決して良い成果は得られないでしょう。

学校は子ども達を育てるところです。一人ひとりの子ども達に光をあてるオンリーワンの教育を追求していきたいと思っています。

1572004年07月26日(月)努力のあとの充実感
 登校すると既に子ども達が部活動を始めています。「先生、おはようございます」「しっかり頑張れよ」毎朝のソフトボール部員との会話です。
 この早朝の自主練習はテスト前、雨天時を除いて毎日七時過ぎから続けられています。
 7月25日(日)この成果が公式試合の少路高校との二回戦で見事に現れました。守備の乱れにより四回表で1対6と大量リードされ絶体絶命の状況から毎回得点を重ね、ついに最終回(七回)に同点に追いつき延長戦に突入。八回の裏に7対6でサヨナラ勝ちを収めました。見事だったのは五回以降全員一丸となって相手に得点を与えなかったことです。
 炎天下で体力の消耗も激しかったと思いますが、最後は日頃のトレーニングが実を結ぶことになりました。まさに「継続は力なり」という言葉がぴったり当てはまる試合でした。続く枚方津田高校との三回戦も好試合になりましたが、残念ながら0対2で敗退し、三年生にとってはこれが最後の公式戦(第5位)になりました。汗と泥まみれのユニフォーム姿で泣きじゃくっていましたが、入部当時からの成長振りには目を見張るものがありました。
 時間が経つにつれ必ず精一杯やったという充実感に浸ることになるのは間違いありません。これからの人生において努力することの大切さを忘れないで欲しいと思っています。

1582004年07月28日(水)主査会夏季フォーラムに参加して
 7月27日(火)『大阪府公立小中学校主査会夏季フォーラム』で守口三中の建部俊雄教頭と対談を行いました。小中学校には高校のように事務部門はなく、一校一名の主査配置になっているところが多いようです。建部氏は永年学校事務の仕事をされた後、教頭になられたという異色の経歴をお持ちです。事前にいただいた質問は、「経営と運営はどう違うのか」「学校の風土・文化で感じること」「学校経営に参画するために何をすべきか」「身につけておかなければならないスキルは何か」「権限がなく一人では何も出来ないが・・・」等さまざまです。参加者は170名くらいでしたが、会場は熱気に包まれ予定された1時間半はあっという間に過ぎてしまいました。
 フォーラム終了後の懇親会には実に30名以上の方が参加され意見交換をしましたが、比較的若い人も多く学校を良くするために何をすべきかを真剣に考えておられる様子がひしひしと伝わってきました。「一人だからできない」という考え方ではなく「一人だから思いどおりにできる」というプラス思考が必要であると思います。
 学校改革のためには、校長、教頭は当然ですが、教職員が一丸となって取り組むことが大切です。改革のポイントはこのようにしたいという強い思いです。事務部門のみなさんが大きな志を持って、より良い学校づくりに取り組まれることを願っています。

1592004年07月30日(金)収穫の楽しさ
 5月のゴールデンウィーク前に生徒達の提案で荒地を耕し菜園をつくり、トマト、茄子、ピーマン、まくわ瓜、サツマイモを植えつけましたが、この一ヶ月は毎日のように収穫できるようになりました。今年は殊の外暑い日が続き雨も少なかったため、みんなが交代で朝夕の水やりをしてくれました。そのおかげで初めての割には見事な実がなりました。茄子やピーマンはそれぞれの家庭に、トマトやまくわ瓜は冷やして先生や生徒に食べていただきました。みんなは当初学校で収穫したということが信じられず驚いた様子でした。
 毎日、心を込めて世話をし続ければ立派に育つということで子ども達も自信がついたようです。「サツマイモは育っているかな」「夏野菜のシーズンが終れば次には何を植えようかな」と相談している姿を見て良い経験になったと思いました。

 野菜づくりのポイントはまずしっかりした土づくりをし、愛情を持ってこまめに面倒を見ることです。子どもを育てるということとあい通じるものがあるように感じました。

1602004年08月01日(日)教育セミナーに参加して
 7月31日(土)、日本教育新聞社主催の『教育セミナー関西2,004』の学校づくり部会のパネル・ディスカッションにパネラーとして参加しました。テーマは「学校マネジメント〜校長・教頭の役割を問う」。コーディネーターは鳴門教育大学の佐古秀一教授、パネラーは千葉大学の天笠茂教授、吹田市教育委員会の熊谷年夫教育室長、東住吉中学の小野曜子教頭と私の5人です。
 このセミナーは毎年開催されており基調講演の後各分科会に分かれてパネル・ディスカッションが開催されており、例年は授業づくり部会への参加者が圧倒的多数を占めていたようですが、今年は学校づくりの部会への参加者がトップになったようです。企業ではビジョンを設定し、中長期的な視点に立った計画づくり、更には年度計画をつくってPDCAのマネジメント・サイクルを回していくことは当たり前のことです。しかし、単年度毎の運営が中心の学校においてこのようなマネジメントはほとんどなされていません。学校は「将来の日本を背負って立つ子ども達を育てる」という素晴しい使命を持っています。多くの学校において将来のあるべき姿を見据え、設定した目標に向かって全職員が一丸となって取り組んでいただきたいと切望しています。

1612004年08月04日(水)授業を磨く(T)
 本校は『上級学校への進学を目指す総合学科』というビジョンのもと「入口」「出口」「学校」の三つを固めるという視点で教育活動を推進しています。
 この度「学校を固める」活動の一環として“より良い授業をするために”というアンケートを一学期末に全生徒対象に実施しました。
 選択科目が多岐にわたるため集計・分析に手間取りましたが、8月2日(月)この結果を踏まえ教職員の研修会を実施しました。冒頭、私から三つのことをお話しました。一つ目は「アンケートの結果が気になると思うが、一旦素直に受け止めその上で自分の思いが授業を通じて生徒に的確に伝わっているのかどうか、ギャップを認識して欲しい」。二つ目は「アンケートを実施し分析することが目的ではない。この結果を受けて二学期の最初の授業時に一人ひとりの先生から生徒にフィードバックして欲しい」。三つ目は「二学期が始まる25日までに教科としての話し合いの場を持って、“何時までに、どうする”といった方向付けをして欲しい」。ということです。教科別に討議した後、小グループに分かれて意見交換し、最後に代表者からまとめの発表をしていただきました。予定の三時間をオーバーするくらい熱気に溢れた研修会でしたが、今の時点では課題の抽出に終わった感があります。今後具体的にどのような形で生徒に還元するのかといった視点でプランを立て実践することが大切です。
 一方、生徒に迫らなければならない事柄や保護者の方の協力が必要な課題も数多くあります。
 本校にとっては初めての試みですが、“授業を磨く”という強い思いのもと、生徒と教員が一体となって前向きに取り組んでいきたいと考えています。

1622004年08月06日(金)総合学科制高校との交流
今週、東京都の総合学科高校の先生が相次いで来校され情報交換しました。
8月3日(火)にはつばさ高等学校、設立は本校と同じ平成14年4月、校長も民間出身の山上隆男先生と共通点が多くあります。
いよいよ第一期生が来春卒業することになり、現在一人ひとりの進路の実現に向けて全教員あげて取り組んでおられるようです。また三年目に入り色々と見直さなければならない課題も出てきており、中期計画の再構築をはかる段階に来ているようです。
また5日(木)には平成18年青梅地区に開校される総合学科の開設準備室の先生方がお越しになりました。まだ校名は決まっていないようですが、多摩の豊かな自然環境に恵まれ、都立高校随一の広大な校地を有する農林高校の敷地と校舎を引き継ぐとのことです。東京という大都会にある唯一の農林を中心とした総合学科という特長を活かせば、他にない特色のある高校になるのは間違いありません。

 本校も三学年が揃い徐々に学校としての基盤が固まりつつありますが、他校の良いところを学び、この夏期休業の期間を利用して来年度以降の取り組み計画の見直しを進めていきたいと思っています。

1632004年08月08日(日)実りある研修
 8月4日(水)、箕面市の研修会において『新しい視点に立った学校づくり』というテーマでお話ししました。対象者は全教職員約400名です。
研修会の冒頭、「この研修会のコストはどれくらいかかっているか」という質問をしました。公的機関主催の講演の際にはよくこの質問をすることにしていますが、参加者の中には自分の人件費という視点が欠落している方が多いようです。今回は半日にわたる研修会、ざっと見積もってもひとり平均では2万円、全体では800万円、私の講演にかかる分は半分の400万円。
事前に事務局の方から参加者数をお伺いした後、何としても実りあるものにしなければならないという思いから休日をフルに使って70枚にわたるパワーポイントを作成しました。2時間に渡る講演の中で、学校改革にあたっては「ゆるぎない志」「ビジョンと戦略の構築」「明るく元気に生き生きと楽しく」「着眼大局、着手小局」といった切り口が必要であるということを訴えました。私としては全力を尽くしたつもりですが、今回の研修の評価は“今後この中で果してどれだけの人が学校改革に取り組んでくれるかどうか”にかかっています。

研修会の後、自宅に多くの方から質問や感想のメールが寄せられ力強く感じました。箕面市の新しい学校づくりが全教職員の意識、行動改革により前向きに推進されることを心より祈念しています。

1642004年08月10日(火)北京のチョウチョ
 今年は“北京のチョウチョ”が流行語になるかも知れません。
 これは北京でチョウチョがはばたくと遠く離れたニューヨークでハリケーンを起こすというバタフライ効果のことで、ごくわずかなミクロのゆらぎが予想をはるかに超えたマクロの変化を引き起こす≠ニいう意味です。この言葉を提唱されているのは昨年「マニフェスト」で流行語大賞を取った北川正恭早稲田大学大学院教授(前三重県知事)です。
 7日(土)、同氏の「これからのまちづくりと首長の役割」というテーマの講演会に出席しました。わが国の構造改革の必要性は叫ばれて久しいが、改革はなかなか進展しない。全国に3300ある地方自治体や市民が勇気と今期を持って改革に取り組めば、それが共鳴しあって日本を変え新しい体制を作り出せるというお話しに大いに感動しました。
 中央からの指示待ちという受身の姿勢では改革のスピードは遅くなり実行は上がらないと思います。このことはまさに教育改革にもあてはまります。それぞれの学校が自主的に行動改革を起せば大阪府の教育が変わる、それぞれの都道府県の教育が変われば日本の教育が変わることでしょう。
 本校も一羽のチョウチョとして大きく羽ばたいていきたいと思いました。

1652004年08月12日(木)心あるところに宝あり
 10日(火)、鍵山秀三郎氏の『心あるところに宝あり』というテーマの講演会に出席しました。鍵山氏は自動車部品販売のイエローハットの創業者で現在は相談役、また文部科学省主催の「これからの教育を語る懇談会」の委員であり、「日本を美しくする会」の会長でもあります。会社創業以来43年間トイレ掃除という誰にも出来る簡単なことをやり続けて来られた結果、今ではこの運動が日本全国だけではなく全世界に広がってきています。昨今は結果や未来が約束されていることに目を奪われがちですが人間は暖かく広い心を持つことが大切であり、強い心を育てるには「ルールを守る」ことが必要である。頭の良い人というのは良いことを考える人、悪い人は悪いことを考える人。皆が他人のことを考えながら行動すれば日本はすぐに良くなる。人に親切にすることが自分の心を美しくする。何事にも困難はつきもの、目標に近づけば近づくほど困難の質と量は増す。一つ一つが味わい深い言葉でした。
霜に打たれた柿の味、辛苦に耐えた人の味℃ゥらの体験に基づく素晴しいお話しに感動しました。

1662004年08月19日(木)それぞれの夏休み(T)〜学習マラソン〜
 夏休みも残り少なくなってきましたが、子ども達はそれぞれ自分なりの素晴しい体験をして一回り大きくなったようです。これから数回にわたりご紹介します。
 
 2週間にわたる夏季講習が終わった翌週の8月9日(月)から13日(金)までの5日間、5月の連休に続いて2度目の学習マラソンを実施しました。
 参加者は3年生の希望者20人。家庭学習を含めて5日間で42.195時間を学習する事を目標に、学校では朝9時から5時15分までの7時間弱、 それぞれが自分の計画に従って、学習に励みました。完全な自学自習スタイルですが、多くの生徒がそれはそれは集中して学習し、2学期に向けての学習の足がかりをつかんだようでした。 「前のマラソンの時は学校から帰ったら疲れて寝てしまっていたけど、今回は家でもちゃんと勉強できて本当に嬉しい!」とは前回に続いての参加者の弁。
 初参加の人からは、「もっと堅苦しくてしんどいだけかと覚悟していたけど、休み時間はみんなで教えあったりして、フレンドリーで、本当に良かった!」という声が聞こえてきました。「みんなが頑張っているからしんどい時も頑張ろうって思える。この雰囲気が好き。みんなで合格していきたい」反省会で出た心に響いた言葉でした。
 
 ゴールした最終日の5時15分には期せずして拍手が起こり、教室・トイレの掃除後、みんなの進路実現を祈って威勢のよい3本締めでマラソンは幕を閉じました。
 たまたま調子を崩して完走できなかった人は勿論、完走できた人も、今後は自分でどう学習マラソンを作り出していけるか、それが課題です。まだまだこれから。
この経験をバネにして更に一層の飛躍をはかって欲しいものです。

1672004年08月20日(金)それぞれの夏休み(U)〜初めての対外試合
 本校には府立高校では珍しいアメリカン・フットボール部があります。
19日(木)、芦間高校として初めての対外試合を行いました。この部は芦間高校の前身である守口北高校創立以来の伝統あるクラブで、過去には「大阪府予選」や「関西大会」の準優勝、全国大会への出場等の輝かしい実績を有しています。また卒業後も大学や社会人リーグで活躍している先輩も数多くいますが、ここ数年間は部員数も減少し試合の機会もなく練習のみの状態が続いていました。何とか復活させたいという先輩の強い思いと多くの一年生が入部したことにより、試合が出来る体制が整いました。
対戦相手校は桃山学院高校。部員は少ないものの試合慣れしており、初めての試合に臨む本校との実力差は明白です。そのような中でも本校は、相手のパスをカットしたり、ファンブル・リカバーで攻撃権を獲たり、オフェンス面でも15ヤードの独走ランに成功する等随所に素晴しいプレーを展開しました。
試合終了直前には、相手ゴールライン近くにまで迫りましたが、惜しくもタイムオーバーとなり結果的には0−24で敗退しました。
本校会場の試合のため多くの生徒や教員が応援してくれましたが、1年生主体のチームでここまでやれたことにみんな驚いた様子でした。
9月から始まる公式戦への期待が膨らむと共に、来年以降さらに飛躍できるチームになることを確信しました。
先輩をはじめ関係者の皆さんに心より感謝申し上げます。今後とも暖かいご支援をよろしくお願いします。

1682004年08月21日(土)それぞれの夏休み(V)〜海外語学研修〜
8月1日(日)、2週間のニュージーランドでの語学研修を終えて22名の生徒達が無事に帰国しました。
帰国後は既に夏休みに入っていたため、まだ全員と話しをする機会はありませんが一人ひとりの感想文に目を通すと多くのことを体験してきたようです。
「寒い、とにかく寒かった」「暖房機器が揃っていない」「シャワーが十分使えなかった」「素晴しい自然環境だった」「ホームステイ先の皆さんが親切で本当に楽しかった」「多くの生徒達と交流できて良かった」「ゆっくり話してくれたら理解できるようになった」「また行ってみたい」等。
7月は南半球のニュージーランドでは真冬。真夏の日本から真冬の生活になったため全員が寒さとの戦いだったとのこと。石油暖房はなくほとんどが電気暖房、また日本のようにゆっくりお風呂につかる習慣がなくシャワーが中心のため温水器も容量が少なく十分なお湯が確保できない等日本では考えられないような貴重な体験もしたようです。2週間という短い期間のため語学力が急速に伸長したということはありませんが、異文化体験を通じて日本という国や自分達の生活やものの考え方というものを外から見つめる良い機会になったのは間違いありません。今後ますます国際化が進展する中で子ども達が他の国の理解を深めていって欲しいと願っています。

今回の語学研修は昨年の夏姉妹校提携したヒル・モートン校との最初の交流の場になりましたが、これから色々な形での取り組みを進めていきたいと考えています。

1692004年08月22日(日)それぞれの夏休み(W)〜心の絆〜
「先輩、本当に有難うございました」「こちらこそ有難う。これから頑張ってね」汗と涙でくしゃくしゃになった顔で子ども達がお互いに肩を抱き合いながら泣きじゃくっています。12日(木)、女子バスケットボールの試合が終わった後の光景です。2年半にわたってクラブ活動に取り組んできた3年生にとってはこれが高校最後の試合となりました。
この間には、苦しいことや悩んだこと、クラブを続けるかどうかで悩んだこともあったことでしょう。でもこれらを乗り越えて今日のこの日を迎えたのです。
残念ながら試合の結果は2回戦で大差を許しての敗退ということになりましたが、随所に普段の練習で培われたプレイが見られ子ども達の成長ぶりに感動を覚えました。また先輩の力強いリーダーシップの下、1、2年生もしっかりとした試合態度を身につけてきておりこれから大いに期待できそうです。
最後に約30分に及ぶミーティングの後、全員が挨拶に来てくれましたが、3年生の一人ひとりの首には後輩から送られた感謝の言葉が書き込まれた色紙がかけられていました。

多くのクラブの3年生はこの夏で引退することになりますが、部活動を通じてのさまざまな思い出を胸にしっかりと刻み込むと共にお互いの心の絆をいつまでも大切にして欲しいと願っています。

1702004年08月24日(火)夏休みを終えて
 「おはようございます。お久しぶりです。」「休みはどうだった。」「充実していましたよ。バッチリです。」8月25日(水)、35日振りに登校してきた子ども達を出迎えると次々と元気な声が返ってきました。本校では今年からは授業の開始日を繰り上げすることにしましたが、嬉しい出来事が数多くありました。何と言っても大きな事故もなく全員が無事に登校してくれたこと、ほとんどの子ども達がしっかりと挨拶を返してくれたこと、人の話を聴く姿勢が整ってきたこと、数多くの表彰があったこと、等々です。
私は全校生徒を前に二つのことを話しました。一つ目は『コミュニケーションの大切さ』ということです。人はさまざまな人と出会って多くのことを学び成長していきます。まさに人生は人との出会い≠ナあると言っても過言ではありません。折角、素晴しい人と出会ってもしっかりとしたコミュニケーションをはかることが出来なければ学ぶことは出来ませんし、その前提としての挨拶が大切です。挨拶の意味は心を開く(挨)∞相手手に迫る(拶)≠ニいうこと、つまりコミュニケーションの第一歩であるということです。
二つ目は『全員で授業を磨く』ということです。一学期の終了時により良い授業を目指してというアンケートを実施しましたが、この集計結果を教員が真摯に受け止めて研修会を行ない、色々な反省を踏まえて最初の授業で皆さんに思いを伝えていく。皆さんも授業に臨む姿勢を素直に見直して欲しい。特に予習・復習の時間が少ないというのが気がかりである。学校は社会で役立つ力を育てるトレーニングの場であり、そのためには授業が基本である。生徒と教員が協力して素晴しい授業を目指していこうということです。
最後に、クラブ活動や資格取得の表彰を行ないましたが、各分野での活躍が目立ち時間が足りないくらいでした。

これからも子ども達が自覚と誇りを持って行動することにより、更に一人ひとりが成長し、延(ひ)いては本校の良き伝統が築かれることになると確信しました。

1712004年08月28日(土)それぞれの夏休み(Y)〜精魂込めた作品〜
「8月24日(火)から29日(日)まで天王寺にある大阪市立美術館で『大阪府高等学校美術・工芸展』が開催されました。
毎年開催されているこの展示会には実に大阪府下の130校から絵画・版画・彫刻立体・デザイン・工芸等約2000点もの作品が出展されており、この中には本校からの22点の作品も含まれています。

この展示会への出展を目指して夏休みには多くの生徒が連日登校し美術室で大作に取り組んでいました。私も時々顔を出していましたが、次第に完成度が増してくる作品を目の当たりにし是非完成した作品を見てみたいという気持ちが湧き上がってきました。
28日(土)わくわくしながら会場を訪れましたが場内は大盛況。いずれの作品も一人ひとりの生徒が情熱を傾けて取り組んだだけに素晴しい出来映えです。これらの作品の中から優秀賞17点と奨励賞179点が選定されましたが、本校は2点が優秀賞、8点が奨励賞を受賞しました。
子ども達にとっては世界で一つしかない精魂を込めた作品です。きっと夏休みの忘れえぬ思い出になったことでしょう。これからも作品の制作を通じて数多くの思い出をつくっていって欲しいと願っています。

1722004年08月29日(日)それぞれの夏休み(Z)〜チビッ子達と共に
校庭や教室からチビッ子達のはしゃぐ声や笑い声が聞こえてきます。
8月20日(金)、車(くるま)座の会のメンバーが中心となり生徒会執行部との協力で近隣の幼稚園児を招待して『サマーフェスティバル』を開催しました。この車座の会は本年4月芦間高校が3学年揃って新しいスタートを切るのを機に一期生(3年生)の有志が“地域との交流”を深めるという目的で自主的に結成したものです。
今回、来校してくれたのは「ひよっこ園」と「八雲中しろはと保育所」からあわせて30数名の幼児さん達。この日のために約一ヶ月かけてヨーヨーつり、スーパーボールすくい、絵本の読み聞かせ、水鉄砲遊び、プラ板、大きな絵の製作など盛りだくさんのものを準備しました。時間の関係で全部はできませんでしたが、およそ2時間の交流は大いに盛り上がり、最後はみんなで一緒に記念の寄せ植えのプランターを作ったあと、校庭でペットボトルロケットを打ち上げて、子供たちの大歓声で無事終了しました。
何分、初めての取り組みのためチビッ子達に喜んでもらえるか不安だったようですが、「お兄ちゃん、お姉ちゃん」と声をかけられたり甘えられたりしてみんなすっかり仲良くなりました。「ありがとうございました。きょうは本当に楽しかったです。さようなら。」と挨拶をして付き添いの先生と一緒に笑顔で帰っていく未来の芦間高校生(?)達を見送りながら生徒達も大いに達成感を味わったようです。

 本校は府下全域から生徒を受け入れていますが、反面地域との交流が希薄になりがちです。車座を中心とした生徒達の自主的な行動が、地域に根ざした学校づくりに繋がっていって欲しいと思っています。

1732004年08月30日(月)それぞれの夏休み([)〜貴重な体験〜
 本校では生徒の進路にあわせて多くの選択科目を設定していますが、福祉や看護の分野では実際の仕事を自らの目で確かめることを狙いとして体験実習を取り入れています。夏休みを利用して8月2日〜5日、8月6日・9日〜11日の前後2回、「福祉演習」を学んでいる生徒達4名が大阪市の東淀川区の「水仙の家」で体験実習を行いました。この施設は軽度の痴呆症や身体に障害があり介護が必要であると認定された20〜25名の高齢者の方が通いで利用されています。4日にわたる実習は1・2日目が食事の配膳やレクリェーション時におけるお相手や介助、3・4日目にはこれに入浴や排泄の介助が加わり結構ハードな内容でした。生徒達にとっては初めての体験でしたが、常に笑顔を絶やさず心を込めて懸命にお年寄りに接し、皆さんから好意的に受け入れていただきました。また施設職員の方から色々と指導助言されたことを素直に受け入れて実行に移す姿には正直言って付き添いの先生も感心されたようです。終了後、全員が「この実習は大変良い体験になり、充実した時間を持てて良かった。苦労したが楽しかった。」と感想を述べています。

“体験に勝る宝なし”という言葉がありますが、これからも授業の中に数多くの実習を取り入れ生徒達に貴重な体験を積ませていきたいと思っています。

1742004年08月31日(火)それぞれの夏休み(\)〜記念すべき初勝利
29日(日)、本校のサッカー部が記念すべき初勝利をあげたという嬉しい知らせが届きました。「おめでとう。本当に良かったね。」「ありがとうございます。足の靭帯を痛めていたのに勝てて良かったです。でもまだまだこれからです。」 サッカー部のキャプテンである三好昭裕君が笑顔で答えてくれました。
彼は入学後直ちに入部したものの部員数が足らず、当初の二年間は公式戦に出場することさえ出来ない状況でしたが、雨の日やテスト期間を除いてはほとんど毎日のようにシュートやリフティングの練習を繰り返していた姿が目に浮かびます。今年になって新一年生9名が加わり総勢17名となりやっと試合に出場できる体制が整いました。新生サッカー部の合言葉は“芦間高校サッカー部史に残る公式戦初勝利”。この目標を胸に秘め4カ月間厳しい練習を積み重ねてきました。
緒戦の相手は箕面学園高校。キックオフ直後から優勢にゲームを進めながらも決定力を欠き0対0のまま後半に突入。引き分けのままタイムアップかと思われたロスタイムにフリーキックのチャンスを得、このチャンスを豪快なヘディングで得点に結びつけました。
この試合のために部員全員に徹夜で勝利祈願のお守りを作ってくれたマネージャーの熱い思いにも応えることができ、全員にとって素晴らしい思い出になりました。2回戦の相手は強豪の大冠高校です。胸を借りるつもりで芦間高校のひたむきなサッカーを目指していきたいと決意を新たにしているようです。

 どのような状況下でも努力を積み重ねていけば、いつかは必ず良い成果に結びつくものです。この経験を人生の中で活かしていって欲しいと願っています。

1752004年09月01日(水)それぞれの夏休み(])〜実り多い看護実習
8月3日(火)・4日(水)の両日にわたり、松下記念病院で看護の見学実習をさせていただきました。将来の看護師を目指し、「看護演習」を選択している3年生7名が参加しました。松下記念病院は本校の近くにあり、日頃から生徒に対する健康や生活に関する色々な指導をいただいています。実習にあたっては看護師さんと同じ制服制帽着用の上、間近で働いておられる看護師さん達に接する機会を与えていただきました。生徒達は常にきびきびと行動されている姿を目の当たりにし大いに感銘を受けたようです。参加した生徒の感想は、「患者さんに対して優しい言葉をかけて不安を取り除いておられる姿を見て、やっぱり看護師さんはすごいと思った。」「患者さんにありがとうと声をかけてもらった時は本当に嬉しかった。」「看護する上で患者さんとの信頼関係が非常に大事だと感じた。それは日々の何気ないやり取りから生まれる。時には患者さんから励ましてもらって自分も成長できるということを聞いて本当に勉強になった。」「本当にやりがいのある仕事だと感じた。」等です。また看護師長さんから「実習か?頑張りや。」と何度も励ましの声をかけていただき勇気づけられたようです。いずれにしても生徒にとっては何物にも代えがたい実り多い実習になりました。
 
 最後に今回の実習にあたってはお忙しい中、看護部長様をはじめ多くの病院職員の方に大変お世話になりました。心よりお礼を申し上げます。

この夏休みに子供達は実にさまざまな体験をしたようですが、その一部を「それぞれの夏休み」という形で10回にわたり紹介させていただきました。この体験をばねにして一層成長してくれることを期待しています。

1762004年09月04日(土)新しいALTを迎えて
本校においては、外国青年外国語指導助手(ALT―Assistant Language Teacher)を配置していただき、英語科の教員の指示に従いながら語学力の向上をはかるための授業をおこなっています。この度、前任のイローナさんがニュージーランドに帰国されたため新しくデイビッド・ウィリアム・ビショップさんに来ていただくことになりました。デイビッドさんはニューヨーク南部のリンブルーク出身で大学時代には生徒会長として活躍され、世界史と東アジアの勉強をされていました。また大学四年の時には関西外国語大学に5か月間留学されていた経験もあり簡単な日本語は大丈夫のようです。「日本で一番驚いたことは何ですか。」と質問したところ、「日本の人達が外国人に会うことに慣れていない。」という答えが返ってきました。単一民族で構成されている日本と人種の坩堝(るつぼ)と言われる位多くの民族が一緒に生活しているアメリカでは大きな差異があるのは当然かも知れません。
デイビッドさんの趣味は読書と写真撮影、日本語を上手に話せるようになり、日米間の交流をはかりたいという強い気持ちを持っておられます。

これから国際化、グローバル化が進む中では日本人以外の人達との交流がますます重要になってきます。我々も彼との積極的な交流を通じて英語力の向上をはかると共に異文化の理解を進めていきたいと思っています。

1772004年09月11日(土)文化祭前夜
いよいよ文化祭も明日に迫りました。
今年は芦間高校として3学年が揃って実施する最初の文化祭です。このため従来のやり方を抜本的に見直して新しい取り組みをおこなう事にしました。
盛りだくさんの内容を詰め込んだため鑑賞する時間が十分とれなかったという昨年度の反省も踏まえ、思い切って2日間の日程にしました。またメインのクラス別の企画については圧倒的に体育館を使用するケースが多いこともありステージや照明等設備面の充実を図ることにしました。またできるだけ多数の方にお越しいただきたいということで保護者は勿論のこと平素お世話になっている方や生徒の友人、中学生の皆さんにも声をかけることにしました。この他にも生徒会と文化祭実行委員の先生が中心となってこれまで多くの創意工夫をとり入れてきました。
今回の文化祭にあたって生徒達は随分前から準備に取りかかってきました。とりわけ各クラスにおけるリーダーの生徒達は夏休みを使って色々な企画をしてきました。そして学校が始まってからは最後の追い込みということで連日のように舞台関係の小道具の制作や練習に励んでいます。また台風のため準備時間が十分に取れなかったこともあり、この一週間は朝7時過ぎに登校してくる生徒も増えてきています。このような中で教員も手分けして文化祭の準備にあたってきました。本日は明日の本番を前に生徒達は立て看板コンクールの準備等最後の仕上げを行いました。
一方PTAの保護者の皆さんにはバザーの準備、華道関係の皆さんには飾り付けをしていただきました。また守口養護学校との交流をはかる意味で授業作品展示もしていただきました。これですべての準備が完了、後は明日の本番を待つだけです。
全員にとって思いで深い文化祭になることを祈っています。

1782004年09月12日(日)感動の文化祭(T) 〜絆を結ぶ〜
9月11日(土)、12日(日)の両日にわたり芦間高校第一回文化祭を開催しました。今年の文化祭のテーマは『芦間の絆』。冒頭生徒会長から各学年の絆、各クラスの絆、各人毎の絆等芦間高校としての絆をしっかり結んでいきたいという話があり、各委員からこのテーマの頭文字をとった言葉の紹介がありました。
「あかるく元気に、しゃかりき頑張る、まっすぐ素直に、のびのび生きろ、きっとうちら、ずーっと友達、なんたって芦間っ子」。
天候にも恵まれ、保護者をはじめ生徒の友人、守口北高校の卒業生、中学校の生徒、近隣の皆さん等両日で約1,700人を超える方々にお越しいただきました。各クラス別の企画では演劇が13クラス、調理が3クラス、バザーとイベントが各1クラスという構成でしたが、どれをとり上げても全員の創意工夫が生かされており、それぞれのクラス全員の団結力には目を見張るものがありました。またクラブや同好会の催物や展示、2年生、3年生の学年展示等も素晴らしいものが数多く見られました。
とりわけダンスや歌をふんだんにとり入れた演劇はいずれも甲乙つけがたいものでした。演技した人、舞台を支えてきた人、見る人、すべての人の心に感動を与えたようです。

この文化祭を機に芦間高校に集う人達の力強い絆が結ばれていくことを期待しています。

1792004年09月15日(水)感動の文化祭(U) 〜日本の文化と伝統〜
今年の文化祭では、平素の授業を通じて取り組んでいる作品の展示や部活動における成果の発表等も併せておこないました。
華道においては 32人の生徒と10人の保護者の作品を合同展示しましたが、何日も前から財団法人 池坊華道会の上西松幸先生をはじめ多くの方々にお手伝いいただきました。“いけばなは花のいのちと人のいのちを結ぶ”と言われますが、まさに花をいける人の心配りによって作品が輝くということを実感しました。11日には池坊短期大学のオープン・キャンバス開催日という極めて多忙の中、池坊雅史学長がお見えになり展示会場をご覧いただきました。
今日のいけばなの様式としては「立花」「生花(しょうか)」「自由花」等があり、一木一草、一輪の花それぞれのいのちを大切にするという精神は五百余年前の室町時代末に遡ります。
一方、お茶室では裏千家野口知子先生指導のもと初日は1年生、二日目は3年生の茶道部員によるお点前が披露されました。1年生は入部して半年足らずですが袱紗(ふくさ)捌きも実に堂に入っており、3年生にとっては最後の文化祭にふさわしい思い出になりました。

海外で生活したり外国の方とお付き合いすると日本人は自国の文化に対してあまりにも無知な印象を受けます。これからはますますグローバル化が進んできますが、自己の文化の理解は自己の確立にとって不可欠です。
将来、国際社会で活躍していくためには日本の文化や伝統を正しく理解しておくことが大切であると感じています。

1802004年09月19日(日)感動の文化祭(V)〜団結の成果〜
 「わあー やった」お互いに肩を組みながら泣きじゃくる姿。文化祭の成績発表の場は熱気、歓声、涙が交錯し興奮の坩堝(るつぼ)となりました。ステージ部門は各クラスとも素晴しい出来映えでしたが、生徒達がお互いに審査員をつとめた結果2年4組の『CATS』が最優秀賞を受賞しました。文化祭終了後何人かに当日までの取り組み内容を聞きました。
 スタートは実に7月の初めでしたが、この二か月間には数々の困難が待ち受けていました。「ビデオがない・・・」これが初めての壁。色々と手を尽くしてやっとビデオテープを入手、そのビデオを見てその素晴しさに感動し、どうしてもこれをやりたい! 成功させたい!と思いました。しかし最大の課題は2時間あるCATSを25分にまとめることです。長い歌に込められた内容を損なうことなく短縮するのは大変な苦労でした。何回もやり直してやっと完成、それからは毎日のように練習に取り組みました。衣装や舞台道具の作成もクラス全員で分担し照明にも工夫を凝らしました。最後に体育館の舞台でリハーサルを行いましたが、本番直前までうまくやれるかどうか不安でした。でもやって良かったし、本当に楽しかった。そしてクラスの全員がそれぞれの役割をきっちりとやりあげた結果が見事に最優秀賞という形で実りました。まだ文化祭の余韻に浸っていますが、次の目標に向かって頑張ります。

 子ども達にとってこの経験は人生の中での忘れえぬ思い出になったことでしょう。やればできるという自信に繋がって欲しいと思っています。

1812004年09月20日(月)より良い学校づくり(T)〜中期の視点
 本校も創設後二年半が経過しました。これまでさまざまな取り組みを行ってきましたが、多くの方々の努力により徐々に成果が上がってきています。しかしまず行動しよう∞失敗を恐れずチャレンジしよう≠ニいう姿勢で取り組んできたため、必ずしも意図したとおりに進んでいない事象も散見されるようになって来ました。また学校を取り巻く環境もこの間に大きく変化してきており新たな課題も出てきています。このままでは問題点の整理が出来ないまま日常業務に忙殺され、すべてのことが中途半端になってしまう恐れがあります。このような状況の下、これまでの取り組みをもう一度原点に戻って見直し、中期の視点に立った学校づくりを目指していきたいと考えています。具体的にはこの年末までに学校全体の目標と各学年・各分掌の整合性をはかり、学校経営の枠組みである「3年後の目標設定」「中期計画」「36か月の実行プログラム」を策定する。その上で少なくとも来年2月までには「平成17年度の学校経営計画」を固めていきたいと思っています。

皆様からのご指導、ご鞭撻(べんたつ)を宜しくお願いします。

1822004年09月25日(土)オープンスクールの開催
9月25日(土)、本年度第1回目のオープンスクールを開催しました。残暑が厳しい中、受付の1時間以上前から多数の中学生が次々と来校。第一部は体育館での全体説明会、第二部は各会場での特別授業(体験講座)を行いました。この行事は開校以来、年2回実施しており今回が通算で5回目になりますが回数を重ねる度に多くの面での改善が進んできています。
特筆すべき点は生徒達が積極的にオープンスクールを手伝ってくれるようになったことです。休日にもかかわらず、実に70名を超える生徒達が体育館での椅子の設置、全体説明会での司会進行、学校説明、後片付けから来校者の受付、校舎内の案内等を買って出てくれました。特にパワーポイントによる『行事・授業・施設・クラブ等の学校説明』は解りやすく素晴らしい内容で会場からも拍手が巻き起こりました。一年半前には中学生としてオープンスクールに参加していた子ども達が短期間にこれまで成長するのかと正直言って驚きました。
終了後の中学生のアンケートには「芦間高校の色々なことが解って良かった」「先輩が親切で楽しかった」「授業がおもしろかった」「教室が広いのに驚いた」「学校が美しかった」「設備が充実している」「是非入学したい」等の感想が書き込まれていました。是非来春には本校に入学してくれることを祈っています。

また今回は多くの中学校の体育祭と重なり申し訳なく思っています。
第2回目は10月16日(土)の予定です。是非多数の中学生・保護者の皆様のご参加をお待ちしています。

1832004年09月26日(日)より良い学校づくり(U)〜IT化の推進〜
「何とか接続に成功しました」「初めてのメールを送ります」「良く勉強して使いこなせるようにします」「思ったよりやれそうです」。朝パソコンを開くと多くの先生からのメールが目に飛び込んできました。この度念願の『一人一台のパソコン配備』を実現し校内LANに繋ぎました。
昨今、学校の特色づくりや改革の中で新たな業務が発生してきており、先生方の時間的な負担が増加してきています。このままでは生徒指導に当てる時間がますます少なくなるという危機感から、今年度に入りすべての業務を徹底的に見直した結果、ITを活用した改革が不可欠であるという結論に達しました。
しかし、パソコンの台数が少ないこともあって活用は一部の先生に限られており、台数の確保が最大の課題でした。

今回の取り組みを契機に各人のITスキルの向上をはかり学校内での情報の共有化、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)の徹底、業務の合理化等を進めると共にファイリングシステムの見直しやペーパーの削減にも取り組んでいきたいと考えています。

1842004年09月29日(水)進路実現に向けての決意
 この度、2年生のチューター登録希望者に対して認定式を実施しました。
対象者はわずか15人、昨年の4分の1以下の人数です。最初に進路部長からチューター制度の趣旨を説明し、私から一人ひとりに対して認定書を手交しました。その後本校の基本方針の一つである「自主・自立」の気持で取り組んで欲しいという話をしました。生徒達は心持ち緊張した様子でしたが、その表情からは進路実現に向けての強い決意が感じられました。
今後の予定ですが、生徒は自己申告票を記入して、近日中にチューターの先生に提出することで指導がスタートします。そして12月には、教員で構成される「第1回チューター評価委員会」を実施する予定です。
 これまでの反省を踏まえ、今回のチューターの認定にあたっては、講習への出席率等厳しい条件を設けこれをクリアーした者だけに限定しました。そのため認定されなかった生徒も多数に上りましたが、自ら学ぶ姿勢を忘れず、与えられたこと
を確実にやり遂げて、来年4月の再登録に向けて頑張って欲しいと思っています。





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