92002年7月6日(土)子供達に夢を
二年生の全クラスに、『産業社会と人間』という授業で“仕事について”というテーマで、私自身が初めての授業を行いました。内容は、一方的に話をするのではなくパワーポイントを使って視覚に訴え、色々と質問をまじえながらというものです。この6回の授業で、生徒達に共通していたのは
@今、日本は世界の中で恵まれている
Aしかし、日本の将来は暗い
Bそれでも自分は充実した人生を送りたい
ということでした。

現在、日本はバブル崩壊後の長引く不況の中で、国民全体が自信を喪失しかけています。そして将来に対する明るい話題よりも、不安を駆り立てるような表現や行動が目につきます。私もこれまで家庭や職場で、深く考えずに愚痴を言ったり後ろ向きの行動をしていたのではないかと思いました。子ども達の夢や希望を失わせているのは私達大人ではないのか≠ニ反省すると共に私達一人ひとりが明確な目標を持って明るく元気に生きていかなければならないと強く感じました。

102002年7月13日(土)暖かい心配り
今週、寝屋川第五中学校でPTAの保護者の方を対象に講演を行ないました。京阪萱島の駅から徒歩で約15分。大粒の汗をかきながら校門を入ると丁度生徒達がクラブ活動を終えて帰校するところでした。全員がこんにちは∞さようなら≠ニ声をかけてくれます。校舎内は掃除が行き届いており、ゴミひとつありません。職員室を訪れると暑い中ご苦労様です お待ちしておりました ご案内しますどうぞ≠ニ早速校長室へ。そこには冷たいおしぼりとよく冷えたお茶、それに食事まで用意していただいていました。

講演会場には ほとんどの先生が参加されており、保護者との連携も十分。私もおかげで『はかれない能力・実践から学んだこと』というテーマで気持ちよく話しをすることができました。こういった環境の中で子ども達の人間性が育っていくのだと強く感じました。

112002年7月20日(土)充実した夏休みを
一学期が終了し、いよいよ今日から夏休みが始まります。昨日の終業式で生徒たちに何か一つでもいいから思いでのある充実した夏休みを送って欲しい≠ニいう話をしました。三年生にとっては高校生活最後の夏休み、二年生は三年生に向けて、一年生は二年生に向けての大切な夏休みになります。将来に備えての猛勉強、英会話、絵画、クラブ活動、旅行等 一人ひとりがそれぞれの思いを持って、明るく元気に生き生きと毎日を過ごし、二学期の始業式には逞しく一段と成長した姿を見せてくれることを切望しています。

122002年7月27日(土)一流に学ぶ
元全日本女子バレーボール選手の大懸郁久美さんが来校され、女子バレー部の指導をしていただきました。驚いたのは、たった2日間 、合計10時間の練習で子ども達全員の名前を覚えられ一人ひとりのプレーの特徴や能力までしっかりと把握されたということです。今回は意識を変える≠ニいうことを重点にご指導いただいたようですが、汗と涙にまみれながらも子ども達の目が輝き出し、バレーボールに取り組む姿勢が変わってきたように感じました。練習時の厳しさもさることながら休憩時間には子ども達との対話を大切にされており、その結果、子ども達も今までできなかったプレーがちょっとしたアドバイスでできるようになりつつあります。

大懸さん自身もきっとこれまで筆舌に尽しがたい猛練習とたゆまぬ努力を続けてこられ、日本を代表する一流選手になられたと思います。スポーツのみならず芸術や学問の分野また経済界においても『一流』といわれる人の考え方や言動には、これまでの体験に培われた重みが感じられ、一つひとつが自然と心にしみとおってくるものです。これから来春まで何回かにわたり引き続きご指導いただきますが、子ども達の人生にとって忘れえぬ思い出になると思っています。

132002年8月3日(土)心の大切さ
今は亡き奈良薬師寺の高田好胤管長はいつもこのままではこの国は物が栄えて心が滅びまっせ≠ニ心の大切さを訴えておられました。まさに21世紀は 情報化が進展する中で改めて『心』の大切さが認識されると言われています。私はしばしば子ども達と一緒に写真を撮る機会がありますが、写真を渡す際には『心』という文字を入れた一言を書き添えることにしています。

心と言えば何か抽象的な難しい印象を受けますが、決してそうではありません。『はい』という素直な心、 『ありがとう』という感謝の心、 『すみません』という反省の心、『おかげさま』という謙虚な心、『させていただきます』という奉仕の心、この五つの心を持ちいつもこの言葉を口にできる人は素晴らしい人生を送ることができるのは間違いありません。これからも機会ある毎に心の大切さを子ども達に訴えていきたいと思っています。

142002年8月10日(土)一生勉強
夏休みに入る前に、学力のレベルアップを目的とした講習会の受講希望者を募ったところ、何と200名を超す生徒の申込みがありました。早速、本校のエアコン設置の教室を開放すると共に、守口市民会館の4室を借りて主要教科の先生が分担して80分授業を展開しました。先生方の話では、通常の50分授業を30分も上回っていたにもかかわらず、受講態度は前向きで、あっという間に時間が過ぎ去ってしまったとのことです。

一方、情報化時代に乗り遅れないよう、教職員も生徒達に負けじと、2日間にわたり「IT研修会」でパソコンのスキルアップに取り組みました。これから時代が大きく変わる中で、生徒も先生も、すべての人が絶えずいろいろなことを勉強し続けていくことが大切であると感じています。

152002年8月17日(土)新しい学校づくり
校庭や体育館でクラブ活動をする生徒達の元気な声に重なり合って、校舎内と北側の空き地からは工事の音が聞こえてきます。総合学科の芦間高校では、各人の多様性に対応するため、来年度に向けて実に140にのぼる選択科目の開設準備を進めています。これらの科目の円滑な導入のためには、現校舎の施設だけでは不十分なため、目下急ピッチで設備面の充実を図っています。夏休みの間に、現校舎は19の部屋を 第2LAN教室、情報センター、保健福祉実習室、ガイダンスルーム、カウンセリングルーム等に模様替え。来年3月には、陶芸室、プロダクト(木工)室、メディア表現室という『3つのものづくり室』を擁する実習棟が完成する予定です。

一方、大学・専門学校・産業界との連携や国際交流についても、多くの人の支援を受けながら、新たな取り組みがスタートしつつあります。皆さんに感謝すると共に新しい学校づくりには“衆知を集める”事が何よりも大切であると感じています。

162002年8月24日(土)盛会だった学校説明会
本日、守口市民会館で来年度に向けての芦間高校の学校説明会を開催しました。残暑が厳しい中にもかかわらず、200名を超える生徒、保護者の方、中学校の先生方にお越しいただき盛会裏に終了しました。担当の教諭から総合学科としての具体的な取り組みや現状を説明し、手作りのビデオを見ていただきました。私からは34年間の民間での経験を通じて感じた“社会で役立つ力”と“日本におけるこれからのトレンド”についてお話しました。

急速な情報化とグローバル化が進展する中で、従来のやり方から脱却した新しい発想を取り入れればあらゆる分野で将来大きな発展が期待できます。『変化はチャンス』という言葉がありますが、まさに今はその激動の時代です。生徒達には社会の動向を的確に伝えると共に夢と希望を与え、将来の進むべき道を自ら選択する自主性を育ててあげたいと思っています。来年度、意欲のある生徒達が一人でも多く芦間高校に入学してくれることを期待しています。

172002年8月31日(土)国際化の推進
現在、芦間、守口北両校では国際交流の取り組みが活発化してきています。この度、アメリカのレイニー高校と姉妹校提携をすることで基本合意に達しました。レイニー高校はノースカロライナ州・ウィルミントン市にあり、NBAアメリカプロバスケットボールで活躍しているマイケル・ジョーダン選手の出身校でもあり、アメリカン・フットボールも相当のレベルにあります。また、来週にはベトナムよりJICA(国際協力事業団)の研修員10名の方が来校され授業を通じての交流会が開催されます。さらに、ニュージーランドとの学校間交流、ハワイでの語学研修等数々の取り組み計画も推進中です。

今後、グローバル化が一層進展する中で国際的な感覚を身につけていくことは大変重要なことだと思います。こういった活動を通じて、将来子ども達が国際理解を深め、世界を舞台にして活躍してくれることを期待しています。

182002年9月7日(土)夢を実現する
まっ黒に日焼けした顔、顔、顔。元気な子ども達が学校に戻ってきました。大きな事故もなく全員が登校してくれ、本当に良かったと思っています。始業式では、大リーグのマリナーズで活躍しているイチロー選手と私の友人のご子息であるキンキキッズの堂本光一さんの少年時代の話をしました。二人に共通しているのは、小さい頃から

1、自分の夢を持ち絶対にその夢を実現すると言い切っている
2、そして毎日その夢を思い続けている
3、さらに夢の実現に向かって人一倍努力している

ということです。二人の華やかさだけが目につきますが、今日あるのは日々のたゆまぬ研鑽の賜物であるのは間違いありません。

私達は何となく夢を持つがすぐに忘れてしまう。そして努力を怠ってしまうことになりがちです。これでは単なる願望に終わり、夢の実現にはつながらないでしょう。子ども達がそれぞれの夢を持ち、その実現に向けて努力し続け充実した素晴らしい人生を送ってくれることを願っています。

192002年9月14日(土)JICA研修員の方を迎えて
12日(木) JICA大阪国際センターで研修受講中のベトナムの方10名が来校され、生徒、先生との交流の場を持ちました。これらの方々はベトナムでは裁判所の判事などをされているようです。体育館、図書室、作法室、LAN教室など学校の設備を見学していただいた後、三年生と一年生の英語の授業の中で生徒と対話していただきました。その後全学年から募集した懇談希望者20名との昼食会を開催し、最後には体育の授業で生徒と一緒になってソフトボールをしていただき大いに盛り上がりました。短い時間でしたが、今回の交流を通じて、生徒達は初めて出会うベトナムの方々に次から次へと色々な質問を投げかけ、現在の国の状況や生活慣習、食べ物など多くのことを学び、ベトナムという国に大変興味を持ったように感じました。私も皆さんの目の輝きや明るい笑顔を目の当たりにし、ベトナムは急速に復興すると確信しました。

これからグローバル化がますます進展し、世界的な視点での取り組みが必要になってきます。日本の国や自分達を前提に考え行動するのではなく、それぞれの国には我々とは全く異なる考え方や文化、生活慣習があるということを知りこれらを受け入れていくことが大切だと思っています。

202002年9月21日(土)情報化の進展
昨今の情報化の進展は目を見張るものがありますが、学校においては必ずしも進んでいるとはいえません。情報の伝達は口頭やペーパーが中心のため、どうしてもホウレンソウ(報告・連絡・相談)がうまくいかず業務推進のスピードも遅くなりがちです。これを少しでも改善するために、この度守口北高校の同窓会のご支援をいただき『校内LAN』を設置しました。

一人一台のパソコン設置≠ノは程遠い状況ですが、各人がスケジュール登録や必要な情報を流すことにより、徐々にお互いの動きがわかるようになってきつつあります。一方、先生方の協力によりホームページの充実にも取り組んでいます。“情報は発信すればするほど集まる”という特性を最大限に活かし円滑な学校経営を目指していきたいと思っています。

212002年9月28日(土)未来への虹の架け橋
全校生徒と教職員、PTA、保護者が力を合わせて取り組んできた守口北・芦間両校の合同文化祭が開催されました。今回の文化祭のテーマは『未来へかける虹の架け橋』。これは守口・守口北両高校から芦間高校へしっかりとバトンを渡すという気持をこめて生徒達が提唱したものです。開会宣言の後、三年生の有志による“よさこいソーラン”のオープニング・セレモニーに続き、体育館内のステージでは演劇、歌、踊り、吹奏楽の演奏等の素晴らしい演技が繰り広げられました。

一方、校舎内の教室を利用して各クラス毎に工夫を凝らした模擬店やイベント、お茶会、その他多くのクラブや有志による作品の展示がなされ、来賓や家族の方にも関心を持ってご覧いただきました。最後には、守口高校有志による応援演技、さらに表彰式の後には守口北・芦間両校の生徒が入り乱れての“よさこいソーラン”で会場は興奮のるつぼと化し、熱気と感動の涙に包まれつつ幕を閉じました。守口・守口北両高校の立派な伝統が確実に芦間高校に受け継がれていく手応えを感じ、私自身にとっても感動の一日でした。




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