12002年4月3日(水)就任の挨拶
 芦間高等学校(総合学科)は、本年4月開校された新しい学校です。これから大きく変化していく世の中の動きを先取りし、大学・社会で活発に活躍できる生徒の育成に力を注ぎます。そのために豊かな人間性の涵養と国際的な視野に立って、生徒一人ひとりが自分の将来の夢・目標を持って自主的に行動できるよう指導していきたいと思っています。高い志と熱き思いに燃える教職員が揃い、個性を引き出す多様な科目の設定、ホームルーム活動の工夫、きめ細かなガイダンス体制の充実等に取り組んでいきます。また、開かれた学校作りをめざしてまいりますので、ご意見・ご要望をお聞かせください。

22002年5月18日(土)部活動が活性化しました
月日の経つのは早いもので、五月も中旬を迎えました。多くの課題を抱えながらも全教職員が日々新たな気持ちで取り組んでいます。この度「開かれた学校づくり」の一環として校長よりのメッセージをお伝えてしていくことにしました。ご意見、ご要望等お聞きかせいただければ幸甚です。この一ヶ月余り、大きく変わったのは何と言ってもクラブ活動です。新入生の積極的な入部と指導体制の充実によって、どのクラブも活性化してきました。運動クラブ部員の大きな声が運動場や体育館から聞こえてきますし、文化クラブも見違えるほど活発に活動しています。こういったクラブ活動を通じて生徒たちの人間性の涵養をはかっていきたいと思っています。

32002年5月25日(土)ちょっといい話を
先日、一人のご婦人が一言お礼を申し上げたいということで学校に来られました。お聞きしますと、学校の近くを自転車で走行していたところ別の自転車と接触しその弾みで壁に激突、頭部を強打し転倒、相手の男性は立ち去ってしまい、その方は半ば意識不明の状態で一人取り残された状態だったようです。その場に通りかかった本校の三人の女生徒が声をかけ助け起すと共に職員室に連絡、先生方も現場に急行し介抱した結果、幸いにも意識が回復。当初、生徒たちがご自宅までお送りするということでしたが、時間も遅いので先生がお送りしました。この方は 自分がこれまで抱いていた高校生に対するあまり良くないイメージが一変したと言って大変感激されておられました。

こういう話が、年に何回か寄せられます。古今東西を問わず『今の若い者は・・・』と言われていますが、子どもたちは素直で人間としての思いやりや優しさといったよいものを持っています。こういった良さをもっと引き出してあげたいと強く思うと共に、まず大人である自分たちの行動を今一度見直さなければならないと感じました。

42002年6月1日(土)凡事徹底 その壱
私の学校における一日は、駆け足で各教室を回った後、玄関に立って登校してくる生徒に「おはようございます」と挨拶し声をかけることから始まります。毎日続けていると徐々に挨拶をしてくれる生徒が増えてきました。先日も「先生、おはようございます。今日は遅れなかったよ。」とこれまで挨拶してくれなかった生徒が話しかけてきました。「元気そうだね」 「がんばります」 たったこれだけの会話ですが心が温まります。

『挨拶』というのは《心を開いて相手に迫る》つまりコミュニケーションの第一歩です。私は常々人生にとって大切なのは人との出会いであり、人間は多くの人からさまざまな事を学んで成長していくものだと思っています。挨拶をしないということは、自らコミュニケーションの扉を閉ざすことになります。『挨拶』というあたり前のことを平凡にやり続け習慣化することが、社会に出て本当に役に立つと確信しています。

52002年6月8日(土)感動の体育祭
“赤く燃えさかる太陽“
“青く澄みきった空”
“緑豊かな美しい山々”
赤・青・緑の三つの『団』が集結し、守口北・芦間高校合同体育祭を開催しました。先生も加わった吹奏楽部の演奏のもと入場行進、その後応援合戦、綱引き、騎馬戦、全員リレー等数々の競技が展開され、まさに熱気と興奮に包まれた素晴らしい“感動の一日”でした。
 生徒ひとり一人は、我々が想像できないような秘められたパワーや可能性を持っています。これらを引出してやることが大切であると痛感しました。この感動を人生の一つの忘れえぬ思い出として心に刻み込み、今後も成長し続けて欲しいと思っています。

62002年6月15日(土)体育祭応援団
体育祭終了後、数日経って赤団、青団、緑団の団長と昼休みに懇談しました。三人共、『最初はどうなるか解らず、不安で一杯だったが団長をやって本当に良かった。随分苦労したが体育祭が終わってから、思わず涙が溢れてきた。』と心境を語ってくれました。応援団においては、全員の気持ちが一つにならないと纏まった演技はできません。自分の思いを相手にしっかりと伝え一つの方向に導いていくことの難しさと大切さを身をもって経験したからでしょうか。彼らが短期間で一まわり大きくなったように感じました。

人生には苦しいことや悩むことが何度も訪れてきます。そして、困難が大きければ大きいほどそれを克服した時の喜びや感動は口に表わせないほど素晴らしいものになり、人間として成長していくものです。今回の体験が彼らの今後の人生における大きな糧になることを期待しています。

72002年6月22日(土)素晴らしい日本語
先週、漢字検定試験に守口北・芦間両校で100名を超す生徒が自主受験しました。昨今、パソコンや携帯電話の普及によって以前に比べ字を書くことが少なくなってきています。このため「漢字は読めても書けなかったり」、「本来の持つ意味が解らなかったり」するケースも多くなってきています。

これを機会に『日本人なら知っておきたい日本語』という本を読んで見ました。「約束」「給料」「老舗」「真面目」「恩」「立派」「観念」「素敵」といった言葉すべてにはそれぞれのルーツがあり、改めて日本語の持つ奥深さを感じました。私も生徒達と共に≪日本語の素晴らしさ≫を学んでいきたいと思っています。

82002年6月29日(土)先輩からの贈り物
天井に設置された小型の扇風機が弱々しい風を送る中、タオルとペットボトルを手放せない生徒たち。体育の授業の後などは蒸し暑さで額から汗が噴出。このような環境下で夏の授業は行われています。かなりの学校は校舎の真ん中に廊下があるため薄暗く風通しの悪い構造になっているのも一因です。“我慢させるのも一つの教育”と言えるかも知れませんが、エアコンの生活に慣れきった生徒たちには無理があるかも知れません。すべての教室へのエアコン設置が望ましいのは言うまでもありませんが、財政的にもかなり難しい状況です。せめて放課後や休日の補習の時間だけでも何とかならないかという要望が毎年のようにありながらこれまで実現できていませんでした。

先日この事をお聞きになった守口北高校の同窓会から生徒たちのためにエアコンを寄付したいというお申し出があり、早速2つの教室に設置させていただきました。先輩の皆さんのご厚情に対し心より感謝申し上げますと共に、これから本格的な暑さが到来する中にあって、これらを有効に活用し生徒たちの学力向上に繋げていきたいと思っています。




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